「フランス文学史Ⅰ」のレポートは、三者一択の課題だったので、ボーマルシェの『フィガロの結婚』の作品分析について書いて、さきほど投函した。そもそも、『フィガロの結婚』といえばモーツアルトだろうと思っていたので、その原作である戯曲があるなどと思いもよらなかった。そうした点でもとても勉強になった。
18世紀の後半に絶対君主制に異を唱えフェミニズムをかかげた芝居が大喝采をあびたそうだから、すごいものだ。作品は検閲を通過したにもかかわらず、ルイ16世は上演を禁止し、舞台に上がるまでは6年を要したようだ。それにしても君主の存在価値を「おまえはただ生まれただけじゃないか」とのフィガロの批判精神は、5年後の自由を求めるフランス革命の導火線になっていったのだろう。
是非、オペラで鑑賞してみたい気分にさせられた。
今回は大学図書館に入れず、必要な参考文献を十分に読むことなくレポートを書いてしまった。その点だけ悔いが残る。
ネット上で寺司正彦さんという方が、ある日の観劇の感想について次のように書かれている。観劇中の眠さの襲来は止めることができない。分る、ワカル。
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寺司さんの感想の一部を拝借しました。
「『フィガロの結婚』は人気演目なようでほぼ満員。まわりにはいつもより居眠りが目に付く。人が殺されたり死んだりするわけではないし、好色な夫や殿様に悩まされる妻や家来のどうでもいい一日を描いているだけだから、それが正しい鑑賞法かもしれない。」