<TOKIKO NOW>『3.11登紀子土の日ライブは南相馬のお寺で収録したライブです。』 | 加藤登紀子オフィシャルブログ「Tokiko Kiss」Powered by Ameba

<TOKIKO NOW>『3.11登紀子土の日ライブは南相馬のお寺で収録したライブです。』

まだまだ寒い福島県南相馬。3月5日に小高山同慶寺で収録したスペシャルライブ、3.11の午後7時からの配信です。
同慶寺の御住職、田中徳雲さんに、ゲスト出演していただき、お話も聞いています。
いわき市から運んだ被災ピアノの鬼武みゆきさんによる演奏もあり、貴重なライブになりました。是非見てください。

 

いわき市の豊間中学校の体育館にあったグランドピアノ、完全な水没から修復を重ねて、びっくりするほどいい音に戻っていました。今はいわき震災伝承みらい館に展示されていますが、この日はお寺の本堂に運んでいただきました。
震災から11年の歳月を振り返る大切な時間。

「時には昔の話を」でスタート、「今どこにいますか」「命結ーぬちゆい」を歌ってから、田中さんへのインタビュー。
この地区は東日本大震災で大きな津波被害を受けながら、福島第一原発の事故で行方不明の人の捜索もできないまま避難しなければならなかったそうです。実際には海側の地域の線量は高くなかったことがわかり、震災直後の情報の混乱を悔やんでいる方も多いことでしょう。

 

田中さんは、3・11の日のうちにお子さん4人と一緒に福井県に避難、2年後にいわき市に帰ってきて、お寺を守ってこられました。
檀家さんのほとんどが、どこへ移住しているかわからず、600枚の往復ハガキをとりあえず被災した住所に出したそうです。ハガキは400枚の返事が帰り、200枚は、移転先が不明だったということです。
原発避難者の住宅支援や医療支援も徐々に打ち切られており、本当に大変な人たちが声を出せないままでいると、心配しておられました。

その後は鬼武みゆきさんの作曲による「Takizakura」の演奏に乗せて、関久雄さんの詩集「なじょすべ」の中の詩を朗読。
このウクライナとロシアの紛争の早い終息を願って、「百万本のバラ」を歌いました。

さて先先週の2月23日のコットンクラブも、2月26日の八ヶ岳のコンサートも、それぞれのステージの雰囲気を十分に味わいながら、思いを出し切ったすごいコンサートになったと思います。今年はひとつひとつのコンサートが、熱く、強く思いのつまったコンサートで、私自身が力をもらえてる感じ。嬉しいです。

 


3・11当日は、日比谷公園での追悼会に出ます。
午後1時半ごろから少し私のライブがあって、2時46分の追悼にはたくさんのアーティストが集まります。

http://peaceonearth.jp/

夜はサントリーホールで湯川れい子さん主催のチャリティコンサートに、ものすごくたくさんのアーティストと共に出演します。すごいコンサートになりそうです。

https://www.jkn-tenorissimo.com/calendar/2022/11-mar-2022/

午後8時からはBSテレ東で、武田鉄矢さんの「昭和は輝いていた」に出演。テーマは「花の歌」。とっても充実した内容で、私自身観るのが楽しみ。

無事に、穏やかにこの日が迎えられるように、祈りたいです。
みなさん、どこかでお会いしましょう。

登紀子