<TOKIKO NOW>『小林亜星さん、感謝を込めてご冥福をお祈りします。』 | 加藤登紀子オフィシャルブログ「Tokiko Kiss」Powered by Ameba

<TOKIKO NOW>『小林亜星さん、感謝を込めてご冥福をお祈りします。』

私が新人賞を受賞した曲「赤い風船」の作曲が小林亜星さんでした。
1966年、ちょうど55年前。
当時CMソングのヒットを次々と送り出していた亜星さんが、初めて手がけたドーナッツ盤のシングル。「流行歌」のレーベルでの発売でした。

新人賞受賞で本格的な歌手活動が始まり、その後のシングルも亜星さんの「ギターをひこう」でした。
まだほとんどギターひけないのに、私はギターの弾き語りテレビに出演。イントロがAmのワンコードというアレンジでの挑戦!思い切ったことをしたものだ、と思います。


亜星さんの自由な発想が次々と私に新しい世界を運んで来る、「魔法のおじさん」だったのです。
1970年、ちょうど「知床旅情」の発売と同じ頃、「酒は大関」のコマーシャルソングを歌い、大ヒットになりました。
これがきっかけで「ほろ酔いコンサート」が始まり、今年はもう東京で49回目です。

「白い花ならユリの花、人は情けと男だて、恋をするなら命がけ、酒は大関こころいき」


この歌は亜星さんの作詞作曲で、全部で5番まであります。CMでは1番しか流れていないけど、本当にいい歌で、コンサートでは必ず大合唱。
今年の年末には、みんなで歌えるといいね。

 


さて、先週の「登紀子土の日ライブ」、ゲストに渡辺えりさんをお呼びして本当に楽しい時間でした。見ていただけたでしょうか?
歌手としてのえりさんパワーにビックリされたと思います!
素晴らしい、の一言です。訳詞もご自身でされた「サマータイム」「ザ・ローズ」に痺れました。これからも一緒にステージ作っていきたいな、と思っています。アーカイブも見られます。まだ見ていない方も是非見て下さい。


 

来月7月11日のゲストは森山良子さんです。「2人合わせて歌手111年」と題して、2人のこれまでを重ねながら振り返る大特集になりそうです。お楽しみに!

そして「登紀子土の日ライブ」の次の日、6月12日は日進での「あじさいコンサート」、13日は「びわ湖音楽祭」、熱く盛り上がって、本当に素晴らしい思い出いっぱいのコンサートになりました。



日進は精神障害の人たちの作業所「ゆったり工房」の主催で、25回目と言うことで、支援者の人たちの強い思いの歴史を感じさせる、客席の熱気に感動しました。
残念だったのは1部でみんなで声を合わせて歌うはずだった歌を、コロナ感染防止のためにマスクをつけたままの手話演奏になってしまったこと。


その悔しさを押し返すだけのパワーをと、私のコンサートでは、エネルギー全開で歌いました。最後は、泣いちゃうくらい、思いの伝わる忘れ難いコンサートだったね。



翌日の「びわ湖音楽祭」でも参加して下さったコーラスの皆さんはマスク、フェイスシールド越しに、頑張って歌っていました!本当にありがとう。


それぞれのどちらのコンサートでも、2部は私の今年のテーマ「時には昔の話を」をたっぷり歌いました。
今週末は広島呉市でのコンサート、来週末は宮城県と続きます。歌えて本当に嬉しい!
7月18日東京Bunkamuraオーチャードホールに向かって、いい感じに盛り上げていきたいと思います。お楽しみに!

登紀子