<TOKIKO NOW>『パリ公演、素晴らしかった!』 | 加藤登紀子オフィシャルブログ「Tokiko Kiss」Powered by Ameba

<TOKIKO NOW>『パリ公演、素晴らしかった!』

自画自賛でごめんね!
でも本当に、人生最高のライブだったような気がして…。
11月3日、サル・ガヴォーでのコンサートは、緊張と興奮の2時間、一部始終の全てが体に刻まれた、って感じです。




応援して下さった「日本航空」さま、振る舞い酒を提供して下さった「大関」さま、山形からお米を送って下さった「つや姫」さま、柿の種をご提供下さった「亀田製菓」さま、現地で頑張って下さったパリスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。
6月の山形から始まった「ピアフ物語」のメンバー鬼武みゆき、渡辺剛、はたけやま裕の3人の演奏も素晴らしかった!パリと日本を結ぶコンサート、実現できて本当に良かったです。


 

一部がTokiko Chante Tokiko。
「さくらんぼの実る頃」「時には昔の話を」「愛のくらし」と続けて歌い、ちょっぴり緊張があったのですが、「百歌百会」で一気にほぐれ、弾き語りで歌った「ひとり寝の子守唄」では、ため息に似た声援が上がり、21年ぶりのパリ公演を待ってくれていた人の想いが伝わってきました。


続いて歌ったのは「今どこにいますか」。東日本大震災から一週間後に作った歌。
フランス人も多かったので説明はほんの少ししかできなかったけど、泣き出す人もあり、私自身も言葉の一つ一つに思いがめぐり、涙をこらえるのが大変でした。

この日は客席に、ピアフの代表作の幾つかを作曲したシャルル・デュモンさん、アルバム「シパンゴ」を一緒に作った詩人のピエール・グロスさんが来て下さり、アルバム「シパンゴ」の一曲「オペラ」や、ピアフの曲の中でもデュモンさんの「私は後悔しない」「私の神様」、
ピアフが歌うことのなかった「あなた次第」を聴いていただく瞬間はとっても特別な凄い時間でした。


(写真:シャルル・デュモンさんと)


(写真:ピエール・グロスさん)

二部のTokiko Chante Piafは、デートリヒの曲から幕を開け、日本語で歌った「愛の讃歌」の後、ピアフに捧げた私のオリジナル「名前も知らないあの人へ」「ペール・ラシェー ズ」を歌った頃から、まるで大きな力をもらったようで、これまでにないリアリティーが体を渦巻いていた、と感じ。

 

アンコールは客席が総立ちになり、「百万本のバラ」「知床旅情」では終われず、最後はピアフの曲「雑踏」で、総立ちの客席が踊ってくれました。

1年前、このパリ公演計画を決めた日にパリでのテロがあり、一度は白紙に戻そうかと悩んだのでした。でも今年1月パリを訪れ、改めて計画実行を決意、いろんな祈りを込めてのコンサートでした。

2015年11月13日のテロの現場となった「バタクラン劇場」にも行ってきました。
150年の歴史を持つこの劇場、以前コンサートをしようかと考えたホールでもあったので、なんだか胸がいっぱい。お花を捧げ、平和への願いを新たにしたのでした。

 

 

パリの街はことのほか美しく、コンサート当日は秋晴れの青空で、セーヌ川もエッフェル塔もくっきりと見えました。
紅葉したベールビール公園、ピアフ誕生の地から一番近い私の大好きな場所。


テロ以降、日本人の観光客は少なくなっているようだけれど、改めて今、パリがくぐり抜けてきた歴史の重さ、育んだ文化の多彩さを感じ、パリへの想いは深まる一方。パリの人たちが普通に健気に日常を紡ぐ姿が、カッコイイです。

さあ、そして帰国早々、11月6日鴨川自然王国での大収穫!
気持ちの良い晴天の中、素晴らしい一日を過ごしました。土に根ざした楽しい営みに、希望を託す人たちはみんな素敵です。ここも私の大切な場所。

今週末の土曜日は福島の楢葉町で歌います。
福島第一原発事故の処理の難しさが問題になる中、帰還できるようになった街も、実際には苦しみの真っ只中の筈。何を歌い、伝えればいいのか、悩ましいです。

そんな今週、金曜ロードショーで「紅の豚」の放送があるそうです。それに毎日新聞のTokiko’s Kissに大友良英さんが登場、楽しいページになっています。是非みてください。

少しほっこりできるとイイですね!

登紀子