<TOKIKO NOW> 『震災忌、11日は東北に雪が舞いました!』 | 加藤登紀子オフィシャルブログ「Tokiko Kiss」Powered by Ameba

<TOKIKO NOW> 『震災忌、11日は東北に雪が舞いました!』



震災から5年、3・11を追悼し、今の思いを歌うイベントに11日、12日と参加しました。
11日は黙祷の時間を米沢の追悼会で参加、3時過ぎから30分ほどのライブ。客席には被災地から山形へ避難生活をしている方、特に福島からの方が多く、故郷に帰ると決めている人、帰れないと考える人で、バラバラな気持ちになってしまっている辛さを、ひしひしと感じました。

まず歌ったのは「命結-ぬちゆい」。2011年5月25日飯館村に行った時、作詞して歌った歌。あの時は、美しい村を捨て行く人たちに、何にも言えない気持ちになってしまって、やっとの思いで歌ったのでした。
「離れても忘れない 美しいこの故郷
山に咲くしどけの花 春を呼ぶつくし河原
どんな時も静かな時の流れに 明日へと続く時を感じていた…」

今思うのは、寄り添うことの大切さはもちろんだけど、ほんとに思っていることを言葉に出しにくい空気があるようで、震災直後より寂しい気持ちを強く感じたのです。日本人は粘り強い!でも周りに気を使いすぎて、自分を閉じ込めてしまう傾向が強いですよね。
凛として悲しみに立ち向かう強さを持てたら、と思いました。
何か奮いたつようなね。

続いて歌った「今どこにいますか」と「青いこいのぼりと白いカーネーション」でも、そんな念力を込めて歌いました。
大事なのは、これからをどう生き続けるのか、ということなので、しっかり命を耕していきましょう、というメッセージ、「愛を耕すものたちよ」を歌い、フイナーレに米沢のコーラスの人たちと「花が咲く」を歌ったのです。

一番良かった瞬間は、客席からお酒の一升瓶が出て、それをコップに入れて、「みんなの気持ちためてね!」って、飲み干した時かな(笑)。
なんか、あの瞬間に踏ん切りがついたような感じでした。

その後に仙台で、相田みつをさんの展覧会に寄せる、追悼会で歌った「人間だもの」と「わせねでや」が、深々とみんなの中に入っていくのを感じたけれど、この時も最後に、みんなでハグしたのが良かったな。胸の中で泣いてくれる人もいて、まだまだ、もっともっと、みんな泣いていいんだ、って思った!
本当にどれだけ大変だったかが伝わってきました。

さて東京の日比谷公園での「Peace On Earth 」では、とにかく寒くて寒くて、50分近いライブで、体が小刻みに震えだした!





細井さんのピアノで「百万本のバラ」と「スマイル・レヴォリューション」の語り、そして私のギターと、細井さんのハモニカで「Hero」。
身じろぎもせず、聞き入ってくれる若い人たちに、しっかり伝わってるといいな、と願って。

11日にすでにライブをした佐藤タイジさん、SUGIZOさんが、12日も来てくださって、久しぶりに「愛と死のミュゼット」「New Revolution」。
「Peace On Earth」で出会ってから出来た歌。わくわくのセッションでした。
「ズクナシ」が加わってくれて「Power to The People」、最後の「愛を耕すものたちよ」が、やっぱり良かった!
この歌で私は全身でみんなを抱きしめてる!自分を失わずに、自分に胸を張っていけることが、本当に大事だ、と思うから。みんなで、頑張っていこう、って気持ちだね。

そういえば3月10日、「田舎のヒロインズ」っていうイベントでも、最後の方に、「愛を耕すものたちよ」を歌いました。娘のYaeと一緒に。
本当に密度の濃い1週間でした。

今週は、レコーディングがいろいろあります。
大事な1週間になりそう。
それにしても、早く暖かくなって欲しいね。
みんな体に気をつけて!月曜は夜7時から、Yaeとのラジオ「加藤登紀子の地球に乾杯!!」です。ラジオ関西聞いてね。東京は水曜日夜10時半です。

登紀子