<TOKIKO NOW>『パリへ行ってきます!』 | 加藤登紀子オフィシャルブログ「Tokiko Kiss」Powered by Ameba

<TOKIKO NOW>『パリへ行ってきます!』

冬の嵐も、週末は思ったより穏やかになり、30日新潟での大事な会「新潟水俣病を考える会」も無事終わりました。認定されるようになってから50年。私の歌手歴とほぼ重なる歳月の重い結果を、今も抱えている人たちの声を聞くことができました。





私のトーク&ライブは、アルバム「百歌百会」に収録した「無垢の砂」の語りや「人間だもの」、久しぶりに歌った「土に帰る」や弾き語りの「百万本のバラ」 など、語りと歌での1時間。「無垢の砂」は今NHKで月に一回の放送で復活した「新映像の世紀」でも流れている加古隆さんの曲「パリは燃えているか」によ せた詩です。



石牟礼道子さんも言葉にしているように、水俣病は現代日本の「文明の罪」。人類に突きつけられた重いテーマです。でも詳しい歴史を見ていくと、 1956年熊本で日本窒素の医師によって発見された初めての患者を、水銀による障害と国が認識し、指揮を取っていれば新潟で同じ公害を引き起こすことはな かったのかも知れません。昭和電工が水銀を使ったアセトアルデヒドの工場増設に踏み切ったのは1957年だったのですから。

悔しいですね。患者の発見から認定まで、その後の社会的な差別問題など、苦闘の歴史を大切に見つめ直す必要があります。
もうすぐ東日本大震災から5年。復興の声の中で、なお苦しみの果てることのない福島の原発事故被災者の人たちの詳しい現実をもっと知りたいです。
メルトダウンした核燃料取り出しのメドも立たない暗中模索の中、鹿児島の川内原発に続いて、福井県の高浜原発まで再稼動。北朝鮮のミサイル発射準備が進行しているという物騒な時期に何を考えての再稼動なのかと唖然とするほかはありません。

いろんな思いに揺れる2016年。この一年の活動の行方を決める旅に31日、出発です。
去年のテロ騒ぎの記憶もまだ残っていますが、大好きなパリへ1週間行ってきます。

この夏の「ピアフ物語」、秋に行う予定のパリ公演の準備のための旅程です。2月6日に帰国してからのお土産話を楽しみにしていて下さい!



今日2月1日は毎日新聞「おんなのしんぶん」月1回の掲載日。昨年11月に催された「Tokiko’Kiss 2周年記念トークイベント」掲載です。是非ご覧ください。


写真:毎日新聞提供