<TOKIKO NOW> 「6日広島、9日長崎、国連合唱団とのコンサートです。」 | 加藤登紀子オフィシャルブログ「Tokiko Kiss」Powered by Ameba

<TOKIKO NOW> 「6日広島、9日長崎、国連合唱団とのコンサートです。」

TBSテレビ で放送されたドラマ「レッドクロス―女たちの赤紙」、1日、2日の2夜観ることができました。娘のYaeが歌った「名も知らぬ花のように」が挿入されていた、ということもあったのですが、私自身が満州生まれの引き揚げ者なので、戦争の前から、戦後を外地で生き抜いた人たちのドラマは見逃すわけにはいかなくて。

よくぞ描けたと思う沢山の複雑な歴史、民族間の愛憎の中を生き抜く人たちの痛みや、必死の努力がとても具体的に描かれていて驚きました。
なんども嗚咽しながら、画面に釘付けでした。

去年もTBSの特番で、満州の戦後が描かれたドラマがあり、このテーマを取り上げた初めての快挙、と言われていましたが、今回はさらに1953年昭和28年の朝鮮戦争までを描いており、今年は戦後70年と言われるけれど、沢山の人にとって、終戦は45年ではなく、それ以降にも生き抜く戦いがあったことを取り上げていて、有難かったです。

2日の紀尾井ホールのコンサートで歌った「広島 愛の川」の作者、中沢啓治さんの「はだしのゲン」も、昭和28年までを描いており、このアニメーションは単に「原爆」を描いただけではなく、日本人の辿った戦争と国、人と国、人と人との現実を、しっかり見つめています。



平和、というテーマは単に戦争を憎む、というだけでは無く、言語や国境や経済格差などで分断されるさまざまな問題の中で、人と人、国と国が直面する沢山のことを乗り越えていかなければいけない事だ、ということがよくわかります。

国連合唱団とのコンサートで、いろんな国の人、いろんな世代が共に想いを共有しながら歌えたことは、とってもよかった、と思います。
6日の広島、9日の長崎ではこの想いがもっと意味深く共有できるコンサートになる事でしょう。みなさんも是非参加していただきたいです。



さて今夜7時から、ラジオ関西での生放送、Yaeとのトーク番組「加藤登紀子の地球に乾杯!!」があります。昨日のドラマを受けて、Yaeの世代の感じた戦争についても語り合いたい、と思っています。是非聞いてください。ラジオ日本では、同じ番組が5日の夜10時30分です。こちらもよろしく。

ラトビアから帰ってまだ時差の中にいるので、なかなか眠れない、ちょっと悩ましい夜中に書いています。
さあ、寝ようかな、これから!

登紀子