<TOKIKO NOW>クルーズからの帰還です! | 加藤登紀子オフィシャルブログ「Tokiko Kiss」Powered by Ameba

<TOKIKO NOW>クルーズからの帰還です!

舞鶴港へ上陸しました!

11日から一週間の「にっぽん丸」クルーズからの帰還です。
22年ぶりのウラジオストック、初めてのザルビノの旅も懐かしく嬉しかったし、2度のライブも凄かったよ!
天候が悪く船が大揺れに揺れた初日のライブは、ステージに立つのも難しい程。お陰でなんだか馬鹿ノリになり、最後のフィナーレではお客さんと手をつないで揺れながらの大合唱!ピアノに掴まりながらの「愛の讃歌」もなかなかでした!





揺れた一夜が明けた最初の寄港地 は大雨の石巻。2012年11月に専修大学の体育館で歌って以来。港の周りの空き地の多さに、まだまだ被災の跡を感じながら、この日は女川まで足を伸ばしました。津波被災は人口比では大槌や陸前高田以上の8.67%。約1万人の人口に対し871人という多くの犠牲者を出しているということを初めて知りました。
ここには原発があることで、報道が避けられて来たのではないかと大きな衝撃でした。

女川の街にはまだまだ津波被害の爪痕が残っており、この日の雨で、地盤沈下しているあちらこちらで冠水していて、復興の遅れも気になりながら、この日は女川原発まで行きました。
牡鹿半島の付け根の山間をクネクネ車を走らせると、カーブ毎に見える入江に幾つもの全滅した集落の跡が見え、この地域の被災の大きさをまざまざと見ることになりました。



大雨の中、入江の向こうに原発の建屋が見える場所にも行きました。このあたりも深刻な津波被害があり、あまり知られていないけれど、女川原発も冠水し、地下電源が水没、別の場所にあった一個の電源で辛うじて大事故をまぬがれたということです。こんな事実を前に原発再稼働を表明する国の姿勢に危機感を感じますね。
この夏、8月10日に女川町総合体育館で、ゲストに小出裕章さんを招き、トーク・ライブ「女川から未来を考えるつどい」をやります。よかったら、来てください。

さて13日、2日目の寄港地、八戸では、島田恵監督の映画「福島六ヶ所 未来への伝言」の上映会を開きました。雨の中、たくさんの方に観ていただけてよかったです。
翌日はロシアに向かっての航海日。船内でトークの会を開きました。テーマを「私とロシア」に絞り、今までになくまとまった濃い時間になりました。船の中は不思議に集中できることを発見。

そしていよいよ、22年ぶりのウラジオストック。
この日は見事な快晴となり、気持ちの良い一日、ゆっくりウラジオ観光できました。船が着岸した金角湾は以前来た時は軍艦や潜水艦で一杯だったけど、今はすっかり姿を消していました。一艘だけ見つけてウラジオらしいな、と写真に撮った。この日はロシア橋を渡ってロシア島へ。



広がる草原と断崖の海の絶景にうっとりしていたら、この辺り一帯に地下の要塞壕があると言う。日露戦争からソ連末期まで利用されており緑に包まれた砲台もかつては日本を攻撃目標にしていたそうです。今は観光資源。ウラジオのこの変化は本当に嬉しいね。ソ連からロシアに変わった意味が改めて分かった気がします。

郊外のダーチャ(田舎の家)ののどかな風景を楽しんだ後は、丸太小屋風のレストランで昼食。クランベリーの香りのウオッカ、料理の味もなかなかで、野菜が美味しかったのが以前とは違うところ。
92年コンサートをしたゴーリキー劇場は昔のまま。周りの緑も変わらず素敵な劇場、告井さん、細井さんとで記念写真を撮りました。



翌日のザルビノでも懐かしいようなロシアらしさに触れ、のんびり旅をした後は、舞鶴に向かって航海日。夜はロシアの歌を盛り込んだTokiko ライブ。
船内で素敵な演奏を聴かせてくれていたバラライカ奏者の北川翔さんが飛び入り出演。「モスクワ郊外の夕べ」「波止場の夜」のバラライカは胸に沁みました!



「カチューシャ」「知床旅情」のフィナーレの後のとどめの「富士山だ」で猛烈に盛り上がり、船の旅は終わりました!

一週間ぶりの日本、今週も取材などで大忙し。土曜日の朝は永六輔さんの「土曜ワイド ラジオTOKYO954永六輔その新世界」に生出演です。日曜日はNHKのお昼の「NHKのど自慢」に「富士山だ」で出演!是非見て下さい。

登紀子