来週は北海道です！
オーチャードホール、フジロック、終わっちやった！
お天気模様の激しい毎日ですが、7月26日のオーチャードホールコンサート、28日のフジロックのグリーンステージでのコンサート。無事、成功に終わりました！
26日はもともと雨予報でしたのに晴れて、さほどの夕立もなく、気持ちの良い一日でした。一日違いで27日は、隅田川の花火が中止になるほどの雷雨、本当に大変でしたね。
今年のオーチャードは「没後50年のエディット・ピアフに捧ぐ」ということで、ニ部はピアフ物語でしたが、一部は「紅の豚」のラストテーマ「時には昔の話を」「さくらんぼの実る頃」を島健さんのアレンジで、たっぷり聞いてもらいました。「風立ちぬ」公開後ということもあり、何故か胸に染み入りました。
つづいて歌ったのが、今年の5月に亡くなったムスタキの「傷心」。ギリシャの音色が懐かしく、久しぶりだったので、とても新鮮でした。
ムスタキとは初来日の1973年に逢い、この歌は、当時ギリシャの反軍事政権の運動で、たくさんの人が逮捕された時の歌だと聞き、ちょうど私の夫が獄中にいたこともあって深い出会いになりました。
89年、パリで再会したときも「ご主人はいかがですか」と心配して下さり、そんなに長く入ってたと思われたのか、とびっくりしたことを思い出します。
亡くなってとても残念。これからもっとムスタキの歌を歌ってみたいなと思います。
その流れを受けて、弾き語りでは「檸檬」「ひとり寝の子守唄」それに「1968」「今どこにいますか」。今年の時局への思いも絡んで、リアルに響きました。
一部の締めは「青いこいのぼりと白いカーネーション」と「君が生まれたあの日」。震災という歴史の中で未来を生きる人たちへのエールでした。
さて、二部の始まりは「今日は帰れない」でドラマティックに！
時は1943年。ナチスドイツに侵略されたポーランドのパルチザンソング。二つの大戦を生き抜いたピアフの強烈な人生に切り込んで行く導入になりました。
厳しい時代に、ユダヤ系ポーランド人の作曲家グランツベルグの産み落とした傑作「パダンパダン」から一気に五曲。
まずは私のオリジナルで、ピアフが17歳で生んだマルセルを2年後に死なせてしまった、その夜の出来事を歌った「名前も知らないあの人へ」、ピアフの眠るお墓「ペール・ラシェーズ」にあてて作ったピアフへのオマージュ。
とどめはもちろん「愛の讃歌」と「私は後悔しない」でした。
ピアフを歌うことは、私のアイデンティティの奥深くに分け入って行くような充実感があって、不思議です。
長い歴史に潜り込んで行けば行くほど、地のそこから湧き出すような力を貰います。
ピアフはアンコールでも「雑踏」と「バラ色の人生」を歌いましたが、来年あたりピアフだけを歌い切るドラマティック・コンサートもやって見たいと思っています。
この日のハイライトは初披露のキャプテンハーロック「愛はあなたの胸に」。この秋公開の3D映画の挿入歌として作詞作曲したこの歌を、ラストメッセージとして歌いました。
この歌はフジロックでもラスト曲。フジではレコーディングしたシアターブルックにアコーデオンの桑山哲也、バイオリンの渡辺剛も加わったロックバージョン！
本当に気持ち良かった！
ガラリと趣の変わるオーチヤードとフジロックを続けて歌えたのもなかなかの醍醐味でした。
今年のフジロックはグリーンという大舞台だったので、どうしても気合が入っちゃうのを押さえるのが一苦労。
28日の朝から晴れていたのに、本番直前から降り出した雨の中、オープニングの2曲をシアターが歌い、3曲目の「Power to the people」で登場。
一気に盛り上がった途端に、空から太陽が照り始め、どんどん空が輝いて行ったのには驚き。
フィールドいっぱいに広がった人たちの風景は本当に素敵で、フジロックの素晴らしさを満喫しました。
「さくらんぼの実る頃」や「イマジン」という18番、シアターブルックの佐藤タイジの作詞作曲「愛と死のミュゼット」や、私のオリジナル「New Revolution」も楽しかったけれど、ロックアレンジで歌った「愛の讃歌」と「私は後悔しない」」は気持ちよかった！
この日のテーマは「半世紀ロック」。50年前にピアフが亡くなり、ビートルズと、ローリングストーンズがデビューした。ロックのスピリットのバトンが受け継がれた50年の重みを感じたみたい、そんな思いからのテーマだった。
私自身の48年を総集するような、それでいて、全くあたらしい一歩を踏み出すようなフジロックになりました。
応援してくれたみなさんに大感謝！
この夏の大きな山場を乗り切っちゃって、この一週間はプライベートに過ごすことになります。これがちょっと怖いのよ！笑
来週は北海道！楽しみだわ！
5日の室蘭、7日の札幌はコンサートです。6日は広島の日でもあり、札幌の映画館で映画「二重被曝」の上映前のトークです。
久しぶりの北海道コンサートですので、ぜひ見にきてください！
皆様もいよいよ夏本番、体に気をつけて良い日々をお過ごしください。
登紀子
お天気模様の激しい毎日ですが、7月26日のオーチャードホールコンサート、28日のフジロックのグリーンステージでのコンサート。無事、成功に終わりました！
26日はもともと雨予報でしたのに晴れて、さほどの夕立もなく、気持ちの良い一日でした。一日違いで27日は、隅田川の花火が中止になるほどの雷雨、本当に大変でしたね。
今年のオーチャードは「没後50年のエディット・ピアフに捧ぐ」ということで、ニ部はピアフ物語でしたが、一部は「紅の豚」のラストテーマ「時には昔の話を」「さくらんぼの実る頃」を島健さんのアレンジで、たっぷり聞いてもらいました。「風立ちぬ」公開後ということもあり、何故か胸に染み入りました。
つづいて歌ったのが、今年の5月に亡くなったムスタキの「傷心」。ギリシャの音色が懐かしく、久しぶりだったので、とても新鮮でした。
ムスタキとは初来日の1973年に逢い、この歌は、当時ギリシャの反軍事政権の運動で、たくさんの人が逮捕された時の歌だと聞き、ちょうど私の夫が獄中にいたこともあって深い出会いになりました。
89年、パリで再会したときも「ご主人はいかがですか」と心配して下さり、そんなに長く入ってたと思われたのか、とびっくりしたことを思い出します。
亡くなってとても残念。これからもっとムスタキの歌を歌ってみたいなと思います。
その流れを受けて、弾き語りでは「檸檬」「ひとり寝の子守唄」それに「1968」「今どこにいますか」。今年の時局への思いも絡んで、リアルに響きました。
一部の締めは「青いこいのぼりと白いカーネーション」と「君が生まれたあの日」。震災という歴史の中で未来を生きる人たちへのエールでした。
さて、二部の始まりは「今日は帰れない」でドラマティックに！
時は1943年。ナチスドイツに侵略されたポーランドのパルチザンソング。二つの大戦を生き抜いたピアフの強烈な人生に切り込んで行く導入になりました。
厳しい時代に、ユダヤ系ポーランド人の作曲家グランツベルグの産み落とした傑作「パダンパダン」から一気に五曲。
まずは私のオリジナルで、ピアフが17歳で生んだマルセルを2年後に死なせてしまった、その夜の出来事を歌った「名前も知らないあの人へ」、ピアフの眠るお墓「ペール・ラシェーズ」にあてて作ったピアフへのオマージュ。
とどめはもちろん「愛の讃歌」と「私は後悔しない」でした。
ピアフを歌うことは、私のアイデンティティの奥深くに分け入って行くような充実感があって、不思議です。
長い歴史に潜り込んで行けば行くほど、地のそこから湧き出すような力を貰います。
ピアフはアンコールでも「雑踏」と「バラ色の人生」を歌いましたが、来年あたりピアフだけを歌い切るドラマティック・コンサートもやって見たいと思っています。
この日のハイライトは初披露のキャプテンハーロック「愛はあなたの胸に」。この秋公開の3D映画の挿入歌として作詞作曲したこの歌を、ラストメッセージとして歌いました。
この歌はフジロックでもラスト曲。フジではレコーディングしたシアターブルックにアコーデオンの桑山哲也、バイオリンの渡辺剛も加わったロックバージョン！
本当に気持ち良かった！
ガラリと趣の変わるオーチヤードとフジロックを続けて歌えたのもなかなかの醍醐味でした。
今年のフジロックはグリーンという大舞台だったので、どうしても気合が入っちゃうのを押さえるのが一苦労。
28日の朝から晴れていたのに、本番直前から降り出した雨の中、オープニングの2曲をシアターが歌い、3曲目の「Power to the people」で登場。
一気に盛り上がった途端に、空から太陽が照り始め、どんどん空が輝いて行ったのには驚き。
フィールドいっぱいに広がった人たちの風景は本当に素敵で、フジロックの素晴らしさを満喫しました。
「さくらんぼの実る頃」や「イマジン」という18番、シアターブルックの佐藤タイジの作詞作曲「愛と死のミュゼット」や、私のオリジナル「New Revolution」も楽しかったけれど、ロックアレンジで歌った「愛の讃歌」と「私は後悔しない」」は気持ちよかった！
この日のテーマは「半世紀ロック」。50年前にピアフが亡くなり、ビートルズと、ローリングストーンズがデビューした。ロックのスピリットのバトンが受け継がれた50年の重みを感じたみたい、そんな思いからのテーマだった。
私自身の48年を総集するような、それでいて、全くあたらしい一歩を踏み出すようなフジロックになりました。
応援してくれたみなさんに大感謝！
この夏の大きな山場を乗り切っちゃって、この一週間はプライベートに過ごすことになります。これがちょっと怖いのよ！笑
来週は北海道！楽しみだわ！
5日の室蘭、7日の札幌はコンサートです。6日は広島の日でもあり、札幌の映画館で映画「二重被曝」の上映前のトークです。
久しぶりの北海道コンサートですので、ぜひ見にきてください！
皆様もいよいよ夏本番、体に気をつけて良い日々をお過ごしください。
登紀子