こんにちは、昨日は手術記念日でした。
※このブログの闘病記は数年前のお話です。下記に出てくるTNM分類などは日々進化していて改正も何度か入っているそうです。読み物程度に思ってください。
術後11日目(入院後15日目)
この日は体重測定の日でした。ガッツポーズが出てくるくらい、久しぶりの数値を見ました、それでもデブだけど。肩も少し薄くなった。この体重だったのは大学に入学する時だったから15年位前。
これもみんな病院のごはんがおいしくないから完食できないおかげ!!
入院時測定より5kg減です。
熱も下がって尿路痛も消えたので、無事抜糸抜鉤を迎えました。
縫合してあるのは下記の三カ所。
・ 下腹部の患部を摘出する為に切った一番大きな傷、8cmくらい(ホチキス)
・ へその真上の腹腔鏡用の4cmくらいの傷(ホチキス)
・ ストーマ回り(糸)
ホチキスは可愛い女子研修医ちゃんがとってくれました。頑張れー!!
ストーマ回りは担当の女医先生が取ってくれました。
縫ったことがないのでドキドキだったんですが、特に痛くもなく終了。
ちなみに手術終わった後も特に縫った後の痛みってなくてびっくりしました。突っ張る痛みの方が大きい。ドキドキだったんですよ……。
抜糸の際にパウチを取らねばならぬので、そのタイミングで交換。
肌が弱いので危惧していましたが、ストーマと皮膚の間、一体化することなく赤剥けです一周。流血もしているので塗り薬(リンデロンローション)を貰えました。
まさかこれが悲劇を巻き起こすことになるとはだれも思っていませんでした……。
術後12日目(入院15日目)
朝一番、匂いがするなーと、腹を見たら!!!!
パウチからMOREてる!!!!!!!!!
なんということでしょう、パウチが漏れるとパニックに陥りますね。
緊急事態ナースコールです。(点滴が終わりそう以外ほぼナースコール歴無)
シーツにちょっととパジャマ(レンタル)だけで済んでいたのが不幸中の幸い。
看護師さん数人と検証した結果。
抜糸して、ストーマの高さが消えました。
控えめに言って地獄。
このパウチで退院しようねーって言ってたのに、キャンセル。
しかも新しいパウチの結果を見てから、ということで、入院はまだまだ延びました。
次の日は特に記載事項がなかったので、1日飛ばし。
術後14日(入院17日)
ようやく!!!ようやく!!フルシャワーの許可が下りましたー!!!!
よく入院記読んでると術後5日とかでシャワー許可下りていますが、私は14日かかりました!!!!!
すっきりしてパウチ交換です。
新しいパウチはとりあえず問題なく2日持ったのでこれを持って退院することに。
夜、病理の結果が出たとのことで主治医S先生が付き添いの母に残っているように依頼有。
夜です。
見せられたのはびろーんとした私の直腸の開き。直腸側にぽっこりとうめぼし状2cm大の腫瘍。普通直腸の切除って10cmくらいと読むことが多いんですが、どーんと25cmくらい切ってます。長ーい。
病理の結果は、
EX:pT3-MP リンパ節転移 LN251 3/12 ・LN252 0/3 ・LN253 0/3
断端は陰性であるが、肛門側断端より1mm以内に壁外非連続性癌進展巣有。
この時点でステージ3a 確定です。ギリギリ3a。
まず最初にリンパが3つだけというのに安心しました。遠隔転移が今のところなかったのは大きい。
内科の先生が、内視鏡をしたときに言った「深い気がする」 大正解です!!!!
お外に出てました!!!!
たった2cmの腫瘍だったのに!!!
お外に出てただけで近辺とか血管とか(見た感じ)無事だったのが不幸中の幸いでした。
しかし切断面1mm以内にあったのか―……。ギリギリで切れたんだな、多分。
「とりあえず、見えている癌は全部取り切れました。今後ですが」
以下の3つの選択肢を与えられました。
・抗がん剤 点滴(エルプラット)+飲み薬(ゼローダ) 3週間×8クール
・抗がん剤 飲み薬(ゼローダ) 3週間×8クール
・何もしないで経過観察
ここで母が先生にいやーんな質問をしてましたね。
「先生の御身内だったらどれを選択されます?」
いやーんな質問ですね、医療従事者(うちの母は内科⇒オペ室兼外科⇒なんでもござれの町医者の外来&終末医療訪問看護もやっていた看護師です)。こう聞いて先生のおすすめを引き出す作戦に出ましたね。
先生も苦笑しながら答えてくれました。
「自分の身内だったら抗がん剤をやりますね」
だよねー。
そういう病理の結果です。
切断面1mm以内に非連続病巣があった以上、その先にも、その周りにも見えない癌細胞がいる可能性はゼロではないし、低くもないだろうというのは想像できます。
あと先生、髪の毛は「私ほど薄くなりません、少し抜ける程度です」って言いながら薄いご自分の頭を叩かないでください……。
私のスタンスとしては
「癌と闘って駄目ならそれはそれ」
「闘わないで後悔するのはちょっと嫌だなー」
多分、再発の確率が低くない。多分。
あの時あの薬をやっていれば何かが変わったかもしれない。
あの時あれをやらなかったから、って後悔したくなかった。
この時点で8月末、伯父はずっと入院していて、緩和ケア病棟にいました。伯父は手術は出来ず、抗がん剤は3回しか出来なかった。
治療をしたいのに、治療が出来ず、緩和ケアに入っている伯父を見ていたので、その重いが背中を押しました。
一応返事は最初の外来の日まで、って言われたけど心は決まっていました。
全部やるよ、と。
ちなみに母は私が嫌だと言っても全部盛りでやらせるつもりだったようです。こわ。
ちなみにあの病理の結果をいろいろと調べるのに苦労しました。
EXってなんじゃい!!!と突っ込みを入れながら調べました。
EX:pT3-MP
EX=私の場合は脈管侵襲や神経侵襲が主たる病巣ではない非連続性癌進展病巣
T3=漿膜を有しない部位では癌が外膜までにとどまる。
MP=固有筋層(壁外非連続性進展病巣のこと?)
ってところまでは何となく調べた。
ただね、うちの主治医がすごいんです。
癌は取り切りますってスタンスなんですね。それに伴う不具合はまぁしょうがないけど。
うちの母は何人かの外科医と働いた経験を持つ看護師ですが、その母が「あの先生はすごい。瞳がぶれない。自信にあふれている」と感心するくらいすごい。
この時点で私の5年後生存率は70%くらい。
ただ当時壁外非連続性癌進展病巣についてマイナスな記載を発見してしまって、再発は脳内に入れて行動することにしていました。残りの30%に入る可能性だって充分ある。
後悔のないように行動しよう、そう決めました。
そして次回は退院へ!!!!
続く!!