知人が出演されるということで昨日は久々に小劇場まで足を運んで来ました。
前回最後に観劇したのはいつだろう?
少なくともコロナ禍になってからは行って無いので最低でも3年以上振り??
そんなわけで6年振りにここに所感でも書いてみようと思います。
6年ですって。こっちの方がヤバかった。
正直このブログの存在忘れちゃってましたよ。
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劇団数奇組 第一回公演
『八百屋のお告げ』
昭和30年代に建てられた平凡な一軒家。子供たちは独立した夫とも離婚した多佳子は、一人この家で暮らしている。
ある日、近所の八百屋から「今夜の12時に死ぬ」とお告げをされた多佳子は親友の真知子と邦江にその時を一緒に過ごして欲しいと頼む。
そんな訳はないと馬鹿にしながらも、一緒に夜を過ごすことにした三人に、たまたまセールスに訪れた男や同じ死の宣告をされた者。突然招かれた大学時代の憧れの君の息子が加わり一夜の宴会が行われることに…。
思わぬ共感と出会い。悩みと葛藤…それぞれの人間関係がコミカルに浮かび上がる。やがて刻一刻と迫るタイムリミット。多佳子の運命やいかに!
生と死に健気に向き合う人間の愛しい姿をユーモアたっぷりに描き、紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞した鈴木聡の名作に劇団数奇組がチャレンジします。
■キャスト
佐藤静子 (水野多佳子)
津田美和子 (本田真知子)
新井佳子 (小西邦江)
みやのぜんた (坂手川正信)
直井英樹 (松原光夫)
五条竜也 (芹沢 保)
■スタッフ
演出協力: 五戸真理枝
舞台監督・音響: 長澤宏朗
照明: 管温子
照明・舞台監督補佐: 宮嶋靖夫
宣伝美術: 山本由有子
制作: 津田千鶴、佐藤静子
協力: 青木亘、佐藤誠一郎、原田和代、佐山市民劇団STEP
■日時
2022年9月3日(土)
・昼の部 13時開演(12時半開場)
・夜の部 17時開演(16時半開場)
■会場
絵空箱
・有楽町線「江戸川橋」駅徒歩2分・東西線「神楽坂」駅徒歩9分
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今回観に行ったのは劇団数奇組さんの第一回公演『八百屋のお告げ』です。
第一回ということはこれが立ち上げなのでしょうかね?
本来なら去年の9月に公演予定のものがコロナ禍による2回の延期を越えて、ようやくのこの日を迎えたとのことで、キャスト、スタッフの皆様もより感無量だったのではと。
お目当ての知人は芹沢保を演じられた五条竜也さん。
保は幼い時から有能な父と何かと周りから比較され続けていた弊害か、すっかり内気で自己肯定感が低過ぎる若者に。
でも自己肯定感低い人って自分の評価が低い分まわりをよく見ていたりするんですよね。良くも悪くも。
その結果、気が付けば周りに必要以上の気配りをしていたりすることがあります。
それは優しさでもあり、周りからすれば都合の良さでもあったり。
父の友人とは言え全く面識の無い女性から宴会に誘われても普通は行かないよね?
と、最初は違和感を覚えていたのですが、ストーリーが進むうちに色々と合点がいったのでした。
容姿も中身も有能な父にコンプレックスを抱きつつも、本質は父への尊敬と憧れを持つ。
そして何よりも父のことが好きである。
そんな芹沢保というキャラクターの繊細さや難しさを見事に演じられていた五条さんでした。
面白かったです。また出演のご予定がありましたら足を運んでみたいと思います。
ちなみに今回出演されていたキャストさんどなたも演出の味付け濃くて印象に残りまくっていたのですが、その中でもより印象に残っているのが坂手川正信役のみやのぜんたさんでしょうか。
あのこってり感好きです。
他で私的に気になったトピック。
・芹沢保のファッション
バンダナにチェック柄のシャツという所謂アキバ系ファッションで彼の性格を表現するための味付けだと思うのですが、
別に彼オタクというわけでは無いですし、そうだとしても今時あの格好をしているオタクは居ないと思うのです。
ただあのファッションにした意図はとても伝わるので、もはやステレオタイプとなっているのかもしれませんね。
・ラーメン男爵
男爵というよりその口調は上様?
・中本と花月
前に住んでいたところの近所にどちらもあったので懐かしい気持ちになりました。
ちなみに僕も多佳子と同じで辛いのはてんでダメなので、中本ではいつも辛味0の冷やしラーメンばかり食べてました。
あと花月でお客さん並んでるの見たこと無いのですが、店舗によるんでしょうかね?
最後に。
公演終了後に「わたし達にとって演劇は不要不急では無い」と舞台で挨拶されていたのがとても耳に残っています。
気持ちとしては同じですが、人それぞれで大事にしているものが異なり人の数だけ大事なものがあるのもまた事実。
今はただ早く昔のようにのびのびと小劇場で観劇を楽しめる世に一刻も早く戻って欲しいと願って止みません。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
それではまた。
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とけ兄は劇団数奇組並びに五条竜也さんを応援します。