今回の地震で実家のある十日町市が被災しました。
震災翌日に現地入りし、1週間ほど滞在してきました。
築40年の我が家は、わずかに傾き、内壁が崩れ落ち、サッシが何箇所かはずれてガラスが割れましたが、幸い電気・水道・ガスの復旧がはやかったため、なんとか1週間で「住めないことはない」状態に落ち着きました。

それにしても、
ニュースで見る災害と、実感する災害の、
こんなにも違うこと。

TVや新聞でみる悲惨な光景というのは、どんなに衝撃的でも、同情を感じても、その次にある自分自身の日常の中に、あっという間に消えてしまうものです。
でも被災地では、あらゆる非日常が、いつまでかわからないまま続いています。
電気がきて、TVをつければ以前と変わらないバラエティ番組をやっていたり、
(実際、震災後数日して、疲労がピークに達した頃、TVのくだらない笑いに結構救われました)
家の中が片付いて、ゆっくり布団に横になれるようになっても、それでも非日常状態に変わりはありません。
精神は知らず知らずに緊張状態をつづけ、不安感は消えず、
家族や周囲の人に対する依存心が強くなる一方で、
これではいけない、なんとかがんばらねば、と自分を叱咤することにも疲れます。

そんな中で、やはり本当に救いになるのが、人の優しさですね。

ボランティアという言葉は、自分とはあまり関係のないものと思ってきましたが、
今回は彼らにも本当に助けられました。
人に何か「してもらう」ことは、もっと惨めなもののように感じていましたが、
そうではなく、ただただ「ありがとう」という気持ちでいっぱいになりました。
疲れたときは、誰かの好意をありがたく受けて、
そうして自分が元気で誰かが助けを必要としていたら、きっと何かをしよう、
そういう気持ちが、自然に、すごく強く、生まれた体験でした。