腐敗の殿堂 原子力規制委員会 | tokaiama20のブログ

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  原子力規制委員会は、原発が震度4以上の地震などの危機に晒されたとき、安全確認情報を登録者に送るシステムを持っている。
  https://kinkyu.nra.go.jp/about_kinkyu.html

 私は、最初から登録して、これまでたくさんのメールを受け取っているが、震度7に遭遇した志賀原発の情報を含め、ただの一度として「異常があった」との報告を受け取ったことがない。
 数百通届いているメールは、100%すべて「異常なし」である。

 今回の能登半島巨大地震でも、私は10通のメールを受け取ったが、すべてのメールに「異常なし」以外の記載はなかった。
 だが、実際には、志賀原発は冷却主電源喪失など周辺住民の存亡にかかわるほどの深刻な被害に見舞われている。しかし、それもまた「異常なし」であり、何一つ危機感が示されなかった。
 原子力規制委員会メール担当者の辞書には「異常あり」が欠落しているはずだ。

  震度7 志賀原発で何が? 燃料プール 水あふれ主電源失う 北陸電力「安全性は確保」1/9(火)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/ff13c259c2dcf4235f7dff033d583aa5c279c447

 志賀原発で冷却ポンプが一時停止、その後再起動 原子力規制庁が発表 能登半島地震 2024年1月1日
 https://www.asahi.com/articles/ASS115SR1S11ULBH002.html

 震度5強の志賀原発で「想定外」続々…なのに規制委は動かない 「安全上影響ない」「一定の時間かかる」とは? 2024年1月13日
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/302420

 報道によれば、
 ①地震直後、核燃料と使用済み核燃料を冷却するポンプが、変圧器の2万リットルに及ぶ油漏れによって主電源が喪失し、ポンプも稼働不能になった。

 ②その後、予備電源によって再起動した。予備電源は「非常用ディーゼル発電機」で、7日間の運転が可能とされる。だが、ディーゼル燃料補給や、切断電力の確保に関する情報はない。

 ③地震直後、使用済み核燃料の冷却プールが大きく揺れて冷却水が外部に流れ出したが、それがどの程度の量だったのか、冷却に問題が起きたのかについての情報もない。
 冷却水は被覆管ピンホールによって放射能汚染されているのが普通だが、流れ出た放射能がどうなったかについては完全隠蔽を貫いている。

 ④変圧器から漏れた2万リットルのPCB冷却油の一部が海上に漏れたことが報道されたが、わずか30ミリリットルと発表しながら、海面は数100メートルにわたって汚染されていると報道された。後に、漏出油は6リットルと訂正された。
 https://www.yomiuri.co.jp/science/20240110-OYT1T50131/

 報道されただけで、上のトラブル情報があり、主電源喪失は、フクイチ事故でも起きて巨大放射能汚染の原因になった極めて深刻な問題だった。もしも、今回も非常用発電機が津波に襲われていたなら、フクイチ事故と同じ結果を招いた。

 志賀原発は、311以来稼働停止しているが、核分裂こそないものの、再開のためウラン核燃料ユニットが400トンほど置かれている。
 これは、一部発電に使ったことで莫大な放射能を含んでいて、崩壊熱のため50年以上は水没強制冷却が必要なものだ。

 核分裂こそないが、莫大なセシウム137とストロンチウム90、アクチノイドが含まれていて500~1000度も発熱しているため、もしも冷却水がこぼれて被覆管が露出してしまうと、数日程度で、ジルカロイに亀裂が入って、内部の放射能が環境に飛散する可能性がある。

 したがって、運営上は、原発自体の存続にかかわる「極めて重大なインシデント」であり、何が起きたのか国民は詳しく知る義務があるはずだ。
 ところが、これほどの重大トラブルが続出したにもかかわらず、原子力規制委委員会の情報メールは、すべて「異常なし」だった。彼らは、フクイチ事故のときでさえ、「異常なし」と公表しようとした。中越地震の柏崎原発でも同じだった。

 フクイチ事故における斑目春樹、原子力規制委員長には、とてつもなく喜劇的で、世界に知らしめるべき陳腐すぎるエピソードがある。この国の原発行政の常軌を逸した無知蒙昧の恐怖を思い知らされるものだ。永遠の笑い話ではあるが、まるで背筋にドライアイスを押しつけられているようだ。

 斑目春樹
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%AD%E7%9B%AE%E6%98%A5%E6%A8%B9

班目が原子力安全委員会委員長を務めていた、2011年3月11日に発生した東日本大震災による福島第一原子力発電所事故で、班目は事故発生から12日間にわたって取材を拒否し続け批判を受けた。
 これについて後に班目は、「官邸や文部科学省へ伝えれば良いと考えていた」と、安全委員会職の職責を矮小化していたことを明かしている。

 事故発生翌日、3月12日午前6時過ぎ、当時の内閣総理大臣・菅直人は、陸上自衛隊のヘリコプターで総理大臣官邸屋上を飛び立ち、被災地と東京電力福島第一原子力発電所の視察に向かったが、機内の隣にいたのが班目だった。

 原発の安全性をチェックする機関の最高責任者として「総理、原発は大丈夫なんです。(原子炉は)構造上爆発しません」と述べた。その日15時36分、1号機原子炉建屋で水素爆発が起きた時、班目は「あー」と述べている。

 全ての冷却機能を喪失した原子炉の核燃料は急速に温度が上昇、緊急措置として3月12日夜からは1~3号機に海水の注入が行われていた。
 この努力に対して班目は、「(海水注入による)再臨界の可能性はゼロではない」と危機感を懸念する意見を肯定、これを受けて総理大臣官邸詰めの東電・武黒一郎フェローは「首相の理解が必要」と判断して海水注入の中止を本社に指示した。
 実際には福島第一原子力発電所所長・吉田昌郎の判断によって、海水注入の努力は継続され、指揮系統の混乱が明らかとなった。

 3月22日の参議院予算委員会で、2007年(平成19年)2月の浜岡原発運転差し止め訴訟の静岡地方裁判所での証人尋問で、非常用ディーゼル発電機や制御棒など、重要機器が複数同時に機能喪失することまで想定していない理由を、社民党の福島瑞穂に問われ、「そのような事態は想定していない。
 そのような想定をしたのでは原発はつくれないから、どこかで割り切らなければ原子炉の設計ができなくなる」と答弁した。

 3月28日の記者会見では、高放射線量の汚染水への対応について質問された際に、「(汚染水への対応実施については)安全委はそれだけの知識を持ち合わせていない」と、原子力安全委員会の役割について、存在意義を問われる議論を呼ぶ発言を行った。

 4月27日の衆議院決算行政監視委員会において、日本国政府の防災基本計画では、原子力災害発生時に「緊急事態応急対策調査委員」らを現地に派遣すると定めているが、3月11日の地震発生直後に派遣したのは、事務局の職員1人だけだったこと、また安全委員会が、福島市の現地対策本部に専門家2人を派遣したのは、4月17日となったことについて、委員会議員から質疑があった。
 これに対して班目は、原子力安全専門家の現地派遣が遅れたことを認め、「これは本当に失敗だったと反省しております」と答弁した。

 評論家の立花隆は、「証言班目春樹」(新潮社)、「海江田ノート」(講談社)に対する書評(「読書脳」文藝春秋)において、「菅(総理、当時)の性格の悪さも問題だが、班目の性格の弱さというか責任感の欠如はそれ以上に問題だ」「性格の弱さが致命的だ」「読めば読むほど、この人のダメさ加減にあきれてしまう」「この危機感の欠如、全くの不適格人物である」と、批判している。
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 一部引用以上

ちょっと信じられないエピソードだ。原子炉はPWR/BWRともに核燃料の冷却水喪失が起きると、被覆管ジルカロイが水素解離を始め、よほど幸運が重ならない限り水素爆発を起こす宿命を持っているのは常識中の常識である。
 それを日本の原子力工学の最高峰、東京大学工学部教授の斑目春樹が、まったく理解していなかった。ECCSに期待したのかもしれないが、最初から電源喪失と報道されていたので作動できるわけがなく、おまけに空冷装置は、小泉政権時代に撤去されていた。したがって、数時間でメルトダウンが起きて、数日以内に水素爆発を起こすことは常識だった。

 この男は、原子力工学について無知蒙昧だったのだ。同じく東大工学部教授、関村直人は、312でNHKに出ずっぱりになり、「メルトダウンは絶対にありえない」とのデマを吹聴しまくっていた。
 12日に、1号機が水素爆発を起こしたとき「爆破弁」なる奇っ怪なメカニズムで意図的に爆発させたものだと発言した。
 https://blog.goo.ne.jp/hitorasiku/e/06f2d64fd73f2952e416d4c1a9642283

 私も、反原発運動に数十年もかかわってきたし、プラント検査にも携わっていたので、「防爆弁」が圧力容器に設置されているのは知っていたが、「爆破弁」なる概念は、このとき初めて聞いた。
 誰が見ても原子炉の水素爆発なのに、「関村は故意に爆発させた」と主張した。好意的にみてもベント弁を爆破作動させたという意味なのかもしれないが、映像を一目見れば何が起きているのか分からない者はいなかっただろう。
 そもそもベント弁は爆発で作動させるものではない。それは必要以上に放射能を外部に出さないための調節が必要だから調節弁なのだ。

 東大工学部の教授というのは、実践的原子炉工学について、ほとんど無知な人物しかいないのだと私は確信した。そして、「プルトニウムの毒性は塩程度」と発言した東大工学部教授、大橋宏忠を見て、「自信が確信に変わった」。
  http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-670.html

 原子力規制委員会というのは、上のような馬鹿な人物ばかりで構成されている。以下が現在のメンバーだ。
 https://www.nra.go.jp/nra/gaiyou/profile02.html

 ほぼ、斑目や関村と同等の人物で、原子力村から生涯一歩も出たことのない利権共有集団にいると思って間違いない。
 このなかの医療保健大学教授、伴信彦という男も、とんでもない人物だ。
 以前、ツイッターでBUVERY というアカウントで、発言を繰り返していたのだが、彼のツイートで忘れられないのは、2011年段階で、「フクイチ事故では一人の健康被害者も出ない」と断定していたことで、「子供たちが甲状腺ガンにかかるリスクはゼロ」とも明言した。

 伴は、自己肥大のかたまりのような人物で、福島エートスという、福島汚染地の子供たちを絶対に避難させずに、福島で生活を強要するというプロジェクトの黒幕でもある。こんな男が原子力規制委員なのだ。
 ただし、福島エートスは日本共産党も賛同し、当時の民主党が原発をベトナムに輸出するプロジェクトにもかかわっていたこともあり、エートスを推進していた。
 ちなみに、震災関連死から私の試算では、福島県だけで、フクイチ事故放射能によって約2000名が死亡している。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6020797.html

 山中伸介委員長の原子力規制委員会が、やった人類に対する最大最悪の犯罪、日本の原子力村の利権にもっとも貢献したのは、それまで40年という運転年数規制を設けていた原発の規制を廃止し、60年間、場合によっては、永久にでも運転を可能にした超改悪である。

 40年という運転認可だけでも、各界から激しい批判が相次いだ。元々原子炉の設計寿命は、25~30年程度だったからだ。
 https://ieei.or.jp/2013/08/sawa-akihiro-blog130823/

 ところが、山中伸介、原子力規制委員会は、規制をほとんど無制限に緩和したに等しい新ルールを通してしまった。
 
 原発運転「原則40年、最長60年」削除へ 規制委、政府方針追認 福島事故の反省どこへ 2022年10月6日
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/206651

 【原子力規制委員会の山中伸介委員長は5日の記者会見で、現行の「原則40年、最長20年延長できる」という規定が原子炉等規制法(炉規法)から削除されることを容認した。これを受け、政府は東京電力福島第一原発事故を踏まえた現行規定の見直しを本格化させ、岸田政権が掲げる「原子力の最大限活用」に向け原発の60年を超える長期運転へ大きく政策が転換する。(増井のぞみ)
 岸田文雄首相は8月24日の政府の会議で、2050年の脱炭素社会の実現に向けて、原発の運転期間の現行規定を見直す方針を明言。規制委が経済産業省に説明を求め、この日の定例会合で同省資源エネルギー庁の松山泰浩電力・ガス事業部長が「60年の上限を見直すべきだ」と新制度をつくる方針を示した】

 私はプラント検査に携わったこともあるので、これを見て、無知蒙昧が日本国家も人類も滅ぼすのだと天を仰いだ。

 プラントの設計寿命というのは、多くの場合安全率に2をとっている。つまり設計寿命が25年というのは、50年もすれば必ず破局事故を起こすという意味だ。
 理由は、破局事故が起きる最大の要因は、配管の腐食減肉破壊なのだが、これはプラント全体で8割程度は、点検補修によって解決することができる。
 だが、残りの2割は、どうやっても劣化、減肉、腐食が避けれない部分が残るのである。例えば、絶対に取り外せず、絶対に補修できない奥の奥に込み入った配管などだ。

 これが、どんなプラントでも必ず存在し、それがプラントの最終的寿命になるのである。例えば、2004年、美浜原発で起きた十数名死傷大事故は、やはり気づかない配管の腐食、減肉によって起きた。
 https://www.yomiuri.co.jp/science/20210907-OYT1T50069/

 それは、建設後数年も経ないでも、直流電流の漏洩による電解腐食でも起きる。
 プラントには必ず、この種の盲点欠陥があるので、安全率を高くとって、寿命を定めなければならない。
 それを無視して、検査で欠陥が補修できれば、60年超でさえ無制限に運転を認めると、山中伸介という無知蒙昧のクズ委員が決めつけたのだ。

 これを見て、私は、日本が原発事故で滅亡することに確信を抱いた。
 原子力委員会のようなゴミ組織に、日本の未来を委ねてはならないのだ!