アメリカ中間選挙で、圧勝が予想されていた共和党が伸び悩んだ理由は、トランプ時代に任命された最高裁裁判官が、妊娠中絶禁止を合憲としたからだ。
米最高裁、女性の人工中絶権を認めた1973年の判例を破棄
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/06/de6b67a9fb714dca.html
米国最高裁判所は6月24日、女性の人工妊娠中絶権を認めた1973年の「ロー対ウェイド判決」を破棄した。これにより人工中絶を認めるか否かは、各州の権限に委ねられることになる。
最高裁による同判決破棄の判断は、ミシシッピ州保健局と同州ジャクソン女性健康機関の間で争われていた訴訟案件(注1)の最終判決の中で行われた。判決文PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は「ロー対ウェイド判決」について「甚だ誤ったものであり、その判断が下された日から憲法と衝突していた」としている。
なお、最高裁判事の構成は現在、保守派6人、リベラル派3人と保守派が優勢で、5月には今回の判決文草案が米メディアにリークされ、「ロー対ウェイド」判決が破棄されることは見通されていた(2022年5月13日記事参照)。
ジョー・バイデン大統領は最高裁の判決を受けて、同日に記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを開き、最高裁判決は「米国民の憲法上の権利を奪った」「最高裁による悲劇的な過ちだ」と強く批判した。
その上で、女性の権利を保障するには「ロー対ウェイド判決」を法制化する連邦法が必要とし、その実現は11月の中間選挙にかかっていると有権者に呼び掛けた。
また、バイデン政権として、女性が人工中絶を受けるために人工中絶を認めている州に移動する権利を徹底的に守っていくとした。
既に米国の大手企業の中には、従業員が人工中絶を行う場合に備えた医療保険の拡充や、人工中絶が可能な州への渡航費を補填(ほてん)するといった取り組みを進めている企業も出ている。今回の判決を受けて、口コミサイト大手イェルプのジェレミー・ストップルマン最高経営責任者(CEO)は自身のツイッターで「ビジネス界のリーダーは今こそ声を上げて、議会に対して『ロー対ウェイド判決』の法制化を求めるべきだ」と、バイデン大統領と同様の呼びかけを行っている。
「ニューヨーク・タイムズ」紙(電子版6月24日)は判決を受けて、直ちにまたは近く人工中絶が禁止される13州(注2)に本社を構える企業は特に今後の対応について圧力を受けることになるだろうとしている。
人工中絶問題は中間選挙の争点になるとともに、企業にとっても重要な経営課題になりつつある。
(注1)2018年に成立したミシシッピ州の法律で、妊娠15週目以降の人工中絶を禁止する州法の合憲性が争われていた案件。これまでの下級裁判所の判決では、州法が違憲だとしていたが、ミシシッピ州側が不当として上訴していた。
(注2)グットマッハー研究所の調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを基にしており、アーカンソー、アイダホ、ケンタッキー、ルイジアナ、ミシシッピ、ミズーリ、ノースダコタ、オクラホマ、サウスダコタ、テネシー、テキサス、ユタ、ワイオミングの13州。
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引用以上
このニュースを見て、「アメリカこそ世界最高の近代国家だ」と信じていた多くの人々が仰天し、常識的世界観が足下から崩れ落ちる思いだっただろう。
まさか、基本的人権と見なされている「女性の中絶権利」が最高裁で否定されるなどと予想した人は、日本でもほとんどいなかったのではないか?
だが、アメリカ大統領のなかにすら、地球平面協会を支持したり、進化論を否定したりする人がいたことを知っていれば、アメリカという国が「多様性」という題目の下に、とんでもない妄想や非科学さえ許容する国であることを理解できるはずだ。
「地球平面説」を信じる人が急増している その要因は......
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/02/post-11751.php
アメリカ国民の4割が進化論を否定!?…政治をも動かす「宗教の力」
https://shuchi.php.co.jp/article/7372
反知性主義が支えるトランプの外交政策
http://gendainoriron.jp/vol.11/feature/f03.php
その「反知性主義」の総本山が共和党である。なぜ、アメリカではレーガン・ブッシュ・トランプに代表される共和党が圧倒的に強いのか?
その理由は、共和党を宗教的な意味で強固に支持する、米国民の25%を占める団体がいるからだ。
その名を「プロテスタント・福音派」という。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E3%81%AE%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%B4%BE
福音派の別名は、「クリスチャン・シオニズム」である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0
この思想は、「陰謀の民」に書いたとおり、選ばれた民(ユダヤ人)は、旧約聖書・創世記に記された「約束の地」であるシオン(グレーターイスラエル)に帰還する義務、正義を負うというものだ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0
イエスキリストは、旧約聖書、すなわち神との「旧い契約」を破棄し、新約聖書「新しい契約」に置き換えるために登場したのに、なぜかセガリア書の一節に「私はシオンに帰る」と書かれていることをもって、キリスト教徒はシオンに帰還しなければならないという命題にすり替えられた。
つまり、福音派は、「約束の地」シオンに帰還することが絶対的正義であると信じる人々なのである。言い換えれば、新約ではなく旧約を守ることが正義であると信じている。
だから、福音派とは、キリスト教というより、むしろ旧約を聖典とするユダヤ教の一宗派であると考えた方がいい。
同じ意味で、エホバ派やモルモン教など原理主義グループも、実はキリストの名を騙るユダヤ教といってもいい。彼らの思想は、旧約聖書そのものだからだ。
アメリカの旧約派を全部併せれば、たぶん半分に達するだろう。それが共和党の支持層であって、だから、いつでも共和党の得票は半分なのである。
冒頭に掲げた「妊娠中絶の禁止」という論理も、実は旧約聖書の戒律から来ているものだ。
https://www.j-union.com/column/000799.html
旧約聖書は、少し見ただけで、恐ろしい殺人指令のオンパレードである、人々を戒律でがんじがらめに縛り、自由な人生を否定する思想である。
トーラー五書など、最初から最後まで人殺しの指示ばかりで、旧約の神(ルシファー)とは、いったいどれほど恐ろしいのかと誰もがびびってしまう。
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5876630.html
新約聖書には、イエスが「マムシの子ら」と嫌ったパリサイ人が頻繁に登場するが、彼らこそ旧約の戒律を押しつけている「戒律派」として描かれている。
これは基本的にユダヤ教律法主義者のことだが、なぜか、やがてキリスト教の間にも、旧約の原理主義がはびこるようになり、カトリックもプロテスタントも、イエスが否定したはずの旧約に立ち帰ってしまったのだ。
もちろん、旧約聖書を聖典として信奉しているのは、イスラム教も同じであり、キリスト教原理主義と同じように、イスラム教原理主義も、さらに強硬な戒律主義であって、世界中のイスラム教徒が、旧約聖書に描かれた原理主義戒律を強要され、男女が恋愛しただけで、鞭打たれたり、甚だしくは投石で殺されたりという目に遭っている。
アメリカでの妊娠中絶厳罰化の流れは、イスラム原理主義の残酷な束縛と本質的には同じものだ。
この旧約聖書の倫理と処罰適用の風潮は、実は世界的な傾向で、日本でも例外ではない。
2009年4月24日 ●イスラム性倫理(草なぎ逮捕事件を見て、性抑圧から国民家畜化の現実を知るために
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5828706.html
今世紀に入ってから、世界中で、性風俗に対する取締が激化していることに驚いている人は多い。
カナダでは、パソコンに日本の少女アニメのキャッシュが残っていたことを理由に、懲役刑にされた人がいた。
https://www.j-cast.com/2011/06/30100075.html?p=all
日本でも、かって13歳以上は「少年」だったものが、いつのまにか18歳以下は「児童」ということにされ、性風俗への取締が厳格化、厳罰化され、16歳以上で合法的に結婚できた女性は、18歳以下では非合法にされてしまった。
前世紀には、深夜のテレビ番組などはポルノのオンパレードだったが、今ではどこにも見当たらなくなった。漫画や雑誌も同じだ。
これなど、旧約聖書の戒律倫理が、日本社会にも持ち込まれていのである。比較的性風俗に自由だった日本社会に、苛酷な規制を持ち込んだのは誰なのか?
というより、人類社会全体に、旧約聖書の戒律を持ち込んでいるのは誰なのか?
それは、旧約聖書を信奉する人々である。つまり、ユダヤ教徒、イスラム教徒、そしてクリスチャンシオニズムの福音派であり、原理主義者たちなのだ。
彼らユダヤ教徒は、世界の金融資産の9割を所有し、世界経済や政治に巨大な影響力を行使している。だから、世界はユダヤ教の倫理、すなわち旧約聖書の秩序の下に置かれるようになっているのである。
人類全体を旧約聖書の戒律倫理に従わせようとする者たち。そして進化論を否定する人たち。ユダヤ教徒だけが世界の法王であり、他の民衆は、ユダヤ人に奉仕するためのゴイム(家畜)にすぎないと決めつけている人たち。
http://tunobue.chips.jp/n12.html
彼らは、世界をコントロールする「神に選ばれた民」と自負し、その人口さえコントロールしようとしている。
地球人口を現在の一割以下にすると言っている。つまり9割を殺す必要があると言っているに等しい。
https://www.chibamai.com/post/%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E6%8A%91%E5%88%B6-%E5%89%8A%E6%B8%9B%E8%A8%88%E7%94%BB%E3%81%AE%E6%BA%90%E6%B5%81%E3%83%BB1974%E5%B9%B4%E3%82%AD%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88
キシンジャーの「人口削減計画」を受け継いでいるのが、ビルゲイツら「ダボス陰謀団」だ。
ビルゲイツは、2006年頃から、頻繁に「ワクチンによる人口削減計画」を口にし始めた。
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827360.html
ビル・ゲイツ 「ワクチンで人口削減が可能」
https://www.nicovideo.jp/watch/sm38860613
ビルゲイツやアルゴアらダボス組は、さかんに二酸化炭素温暖化論をぶちあげ、二酸化炭素を排出しない原発のようなエネルギーで、電気とコンピュータによる管理社会に「グレートリセット」しなければならないと主張している。
だが、その二酸化炭素温暖化論が実はウソで、これから人類は17世紀に起きたマウンダー極小期と同様の寒冷化環境に叩き堕とされることが明らかにされている。
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5835586.html
いったいなぜ、ユダヤ人=ダボス組は、原発とコンピュータによる集中管理の電気化社会にこだわるのか?
それは、ユダヤ教徒が「世界の法王」として全人類に君臨するために、統一的に管理するシステムとして電気とコンピュータの社会が必要だからだ。
自然エネルギーなど使ってもらっては、支配が及ばなくなるのだ。
「スーパーシティ」と銘打って、民衆の一挙一動をコンピュータで徹底管理することが、「世界の王」としてユダヤ教徒が君臨するための条件なのだ。
これが「グレートリセット」の本質であり、世界中の人々を旧約聖書の秩序に従わせることが目的だとしか思えない。
つまり、「ルシファー」の支配下に置くことであり、あらゆる通貨に「ルシファーの眼」が描かれ、人々を監視する社会の到来を意味している。
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