昭和62年4月に国鉄が分割民営化され,東海道新幹線はJR東海(東海旅客鉄道株式会社)の管轄下に入りました。

 昭和63年3月のダイヤ改正では新富士,掛川,三河安城の3駅が新設されました。翌年(平成元年)のダイヤ改正にて「ひかり」を増便するダイヤ改正が実施されました。

 以下,平成~令和の主なダイヤ改正におけるダイヤ規格名,東京駅発の列車発車パターンを示します。

 

平成元年3月 「7-4ダイヤ」

 00 04 12 16 24 32 36 40 48 52 56

 

平成5年3月 「1-7-3ダイヤ」

 00 03 07 14 21 28 31 35 42 45 56

 

平成15年10月 「7-2-3ダイヤ」

 03 06 10 13 23 26 33 36 46 50 53 56

 

平成26年3月 「10-2-2ダイヤ」

 00 03 10 13 20 23 26 30 33 40 47 50 53 56

 

令和2年3月 「のぞみ12本ダイヤ」

 00 03 09 12 18 21 24 27 30 33 39 42 48 51 54 57

 

【記号説明】

黄色・・・「のぞみ」

赤色・・・「ひかり」

青色・・・「こだま」

 

 平成元年3月の「7-4ダイヤ」にて「ひかり」の最盛期を迎えて,毎時7本の運行となりました。

平成5年3月に「のぞみ」が毎時1本の運行を開始しました。この時は1時間あたりの最大運行本数は弄らず,4本あった「こだま」枠のうち1本「のぞみ」に置き換えての運行となりました。

 運行開始から10年後の平成15年10月,「第二の開業」と言われる品川駅新設を迎えました。この時に実施されたダイヤ改正で「のぞみ」の運行本数が劇的に増えました。ダイヤの規格名が「7-2-3ダイヤ」というもので,1時間あたり最大で「のぞみ」7本,「ひかり」2本,「こだま」3本が運行可能なダイヤとなりました。このダイヤ改正ではTOKIOがCMのイメージキャラクターとして起用され,「AMBITIOUS JAPAN!」が車内放送のチャイムに採用されました。同楽曲は令和5年7月20日まで使用されました。

 東海道新幹線のダイヤは平成15年10月以降,「のぞみ」の増便を主眼として平成17年に「8-2-2ダイヤ」,平成24年に「9-2-2ダイヤ」,平成26年に「10-2-2」ダイヤという具合に改正されてきました。

 そして,令和2年3月のダイヤ改正において「のぞみ12本ダイヤ」という東海道新幹線史上最強の高密度ダイヤが施行されました。まさに東京~名古屋~新大阪間における「大量高速輸送機関」としての使命を果たすために組まれた「究極のダイヤ」と言えるでしょう。

  

〔参照〕

須田寛・福原俊一『東海道新幹線50年の軌跡』(JTBパブリッシング・2014年10月)

『第11回企画展 東海道新幹線の進化 ~300系新幹線電車のデビューと果たした役割~』(リニア・鉄道館第11回企画展図録〔東海旅客鉄道〕2022年)

『JR時刻表』2020年10月号(交通新聞社・2020年)