皆さん,こんにちは。「駅自動放送の話」,第4回目は東急田園都市線を取り上げたいと思います。この路線は現在,東京メトロ半蔵門線を経由して東武伊勢崎線の久喜,東武日光線の南栗橋まで東急・東京メトロ・東武の3社間で相互直通運転されています。

 この長大な相互直通運転は2003年3月に当時の営団地下鉄が半蔵門線を押上まで延伸し,東武鉄道が曳舟〜押上間の連絡線を新設したことで始まりました。

 それでは,中身に入っていきます。

まずは半蔵門線直通の各駅停車押上行きから。

①「まもなく,2番線に半蔵門線直通・各駅停車押上行きが,まいります。この電車は,鷺沼で急行久喜行きの待ち合わせを致します。」

 シンプルながらも必要な情報が凝縮されています。「半蔵門線直通」であること,「鷺沼で急行の待ち合わせがある」ことの2点が案内されています。

 次は,急行列車の接近放送です。

②「まもなく,2番線に,半蔵門線・東武線直通,急行南栗橋行きが,まいります。途中停車駅は,長津田,青葉台,あざみ野,たまプラーザ,鷺沼,溝の口,二子玉川,三軒茶屋,渋谷から半蔵門線内は各駅に停まります。この電車は,長津田と鷺沼で各駅停車に連絡致します。」

 東急では優等列車の接近放送において,自社線内と直通している地下鉄線内までの停車駅を案内するのが標準です。これに加えて,途中駅で各駅停車に連絡がある駅も案内されており,乗る側としては非常に親切であると感じます。

 地下鉄直通であることを接近放送の文言に組み込むこと,停車駅を案内すること,途中駅での接続案内をするなど,小田急とは対照的です。