「駅自動放送の話」、第2回目はJR東海を取り上げたいと思います。



 JR東海の接近放送は、最初に東武の発車メロディーとよく似た音のチャイムが流れてから放送が流れます。

 まず、静岡地区を例に取って接近放送の文言を確認したいと思います。

 「まもなく、1番線に、普通列車  浜松行きが到着します。危ないですから、黄色い点字ブロックの内側までお下がりください。この列車は、6両編成です。乗車位置は黄色い数字、1番から6番です。この列車は、片浜、原、東田子の浦の順に停車します。」

 JR東海の接近放送では、種別と行先を案内する際に普通列車に関しては「普通列車○○行き」と言って案内しています。

 前回取り上げたJR東日本のATOS型放送では「普通○○行き」と「列車」という言葉を省略していました。

 次はJR東日本のATOS型放送における「到着予告放送」に相当するものがあります。放送の文言の特徴から「次発予告放送」と言われています。

 それでは、中身に入りたいと思います。

4打点のチャイムが鳴動したあと、次のような放送が流れます。

「次に、1番線から発車します列車は、7時44分発、普通列車、浜松行きです。この列車は、6両編成です。乗車位置は黄色い数字、1番から6番です。」

 JR東日本のATOS型放送とJR東海で比較する限りでは、予告放送に関する考え方は次のようにまとめることができます。

JR東日本:「今度の○番線の列車は」という文言を使い、「列車が来る」ことに重きを置いて案内している。

JR東海:「次に○番線から発車します列車は」という文言を使い、「列車の出発」に重きを置いて案内している。