2021/06/19(

 5時に神奈中タクシーに乗って中央林間駅へ向かった。中央林間から東急田園都市線の準急・東武動物公園行き(半蔵門線経由・東武伊勢崎線直通)に乗った。車両は東急5000系が充当されていた。2003年の半蔵門線押上延伸・東武線直通に備えて導入され,8500系の置き換えは同車によって2000年代のうちに終わるかと思われたが,諸般の事情により2023年1月の8637F引退が8500系のラストランとなる予定である。

 準急・東武動物公園行きで曳舟まで乗車し,早くも曳舟でトイレ休憩。トイレ後,曳舟駅内のファミマでお茶を買って飲み,区間急行・館林行きに東武動物公園まで乗車した。入線してきたのは10000系の6両編成である。雨の中,北千住までの各駅に停車し,北千住から東武動物公園までの間,西新井,草加,新越谷,越谷,せんげん台,春日部の順に停まる。北千住を出ると,荒川を渡って小菅駅を通過する際に東京拘置所の大きな庁舎を右手に見て,東武動物公園までの間を主要駅に停車しながら運転していく。

 東武の複々線は急行や特急などの優等列車が走る「急行線」を外側に,各駅停車が走る「緩行線」を内側に配置した方面別複々線である。長らく小田急線ユーザーの私には,複々線は「内側線は優等列車,外側線は各駅停車の方面別複々線」という観念だったので,これもまた一つの異文化体験である。

 この列車,2本前の準急・南栗橋行きと東武動物公園で接続待ち合わせを行うため,どちらかというと「ゆっくり」走っている。先頭車で前面展望しながら運転台の速度計を見た限りでは,およそ70~80km/hで運行されていた。

 6両編成の区間急行ということと,土曜日の朝ということもあり,車内は少し混み合っていた。部活の試合に行く中学生や高校生,土曜休みで外出する人など,様々であった。

 東武動物公園駅で30分間,撮影。8:31発の急行・南栗橋行き(東急5000系)に乗った。東武動物公園以北の東武線は伊勢崎線の館林・太田・伊勢崎方面へ向かうにしても,日光線の新栃木・東武日光方面へ向かうにしても車窓が一気に「田舎」の雰囲気になってくる。伊勢崎線の館林方面は広大な関東平野の中をのんびり走る。日光線の新栃木・東武日光方面では,新栃木までは田園風景が広がる車窓であるが,新栃木以北では山の中を走っていく。

 南栗橋に到着後,再びトイレ休憩を入れて,9:09発の普通・東武宇都宮行きに乗車。かつて日比谷線直通の普通列車にて運用されていた20000系列が半自動ドア,ワンマン運転対応改造を施され,新栃木以北の東武日光線・宇都宮線・鬼怒川線で運用されている。栗橋までの一駅,この列車に乗車。

 栗橋では「井上酒店」と「パリジェンヌ洋菓子店」を訪問した。これは,『鉄道むすめ』の「栗橋みなみ」聖地巡礼である。この二つの店は10年以上の付き合いがある。

 「井上酒店」では「栗橋みなみ」ラベルの日本酒や梅酒が販売され,「パリジェンヌ洋菓子店」では「栗橋マドレーヌ」に「栗橋みなみ」のラベルを貼って販売してくれる。

 過去に買ったものであるが,商品画像を提示する。

 この酒は「純米吟醸 みなみ」という商品で,『鉄道むすめ』10周年を記念して「鬼怒川みやび」という新キャラクターとコラボして作られた酒である。

味は濃厚で奥深い香りと甘味を感じた。

 「パリジェンヌ洋菓子店」では焼き菓子の詰め合わせを購入し,宅急便を依頼した。10年以上の付き合いともなると,マスターにも顔を覚えられており,「電車の中で,おやつに食べて」と焼き菓子のお土産をもらった。

 マスターは東北地方の御出身である。マスターの脳裏にある国鉄・JRの在来線普通列車に対するイメージは,国鉄時代の東北本線や奥羽本線のように機関車牽引の客車列車,あるいは首都圏エリアにおける3ドア・近郊型電車,2ドア・急行型電車の間合い運用による普通列車であると思う。ボックスシートの座席でお茶とともにお菓子,或いは駅弁を食べながらのんびり列車内で過ごすことを想像しているのだと思う。路線名も「湘南新宿ライン」や「上野東京ライン」,「宇都宮線」といった愛称名よりも「東北本線」,或いは「東北線」のような昔からある路線名に慣れ親しんだことだと思う。

 昼食は「蛇の目屋」という蕎麦屋さんにて「とろろそば」を食した。

コシの強い手打ち蕎麦と3種類の芋(大和芋,長芋,自然薯)を使った「とろろ汁」が実に美味であった。粘り気とシャキシャキ感,喉ごしの3つの要素が,どれも最高峰であった。

 昼食後,栗橋から再び東武日光線に乗車し,新栃木まで北上。利根川を渡って約40分で新栃木に到着。新栃木~新鹿沼を6050系の普通列車で往復した後,東武宇都宮線で東武宇都宮駅に向かい,「宇都宮東武ホテルグランデ」にチェックインした。

 雨の中,よく動いた。夕食はホテル内レストランのルームデリバリーサービスを使い,「鉄板焼 下野」の「とちぎ和牛入りガーリックライス」を食した。

 ガーリックの香ばしい香りと柔らかな「とちぎ和牛」を楽しんだ。このガーリックライスを食したことで,私は「ガーリックライス沼」にハマってしまった。以後,時間のあるときにYouTubeでレシピ動画や鉄板焼きレストランで食事をした人が撮った「ガーリックライス」の動画などを参考に「ガーリックライス」を自作するようになった。