前回のブログで次の仕事は、一宮のお客さんのホールクロックだと書きましたのでホールクロックの修理について書きます。

一般的にホールクロックとは大型の置時計で人間の身長より高いものが多いです。

重錘が3本で、ウエストミンスターなどの音楽が鳴るものが多いのです。そのため、機械内部の歯車などがボンボン時計などより多いのです。機械内部の歯車の写真をお見せします。

複雑そうに見えるでしょうが、ホールクロックは比較的新しい時計が多く1980年以後のものがほとんどで機械の痛み擦り減りなどは少ないのです。

前回お見せした、八角のボンボン時計などは器械の摩耗がひどいものが多く修理に手間取ることが多いのですが、新しいホールクロックの場合は時計が複雑で手間がかかることが多いのですがさほど困難ではないのです。

組み上げるときには、組み台の上にのせて組みます。

時計ごとに形状が違うため、組み台はたくさん必要です。この写真は組み台の一部です。私の作業場には100個以上の組み台があります。ほとんどが先代が作ったものです。

組み台の上で組んだ姿とレバー・カムなどを取り付けた姿です。

組み上げた後、重錘と振り子、針を付けて精度を調べます。

 

分解掃除をして機械をきれいにすると少し遅れる事が多いようです。

機械がきれいになると振り子の振り角度が大きくなって空気抵抗が増すからではないかと推測します。

ケースはお客様のところにあります。ケースごと預かることは大きすぎて無理なので機械と振り子などのみ、お預かりして修理後お客様のところでケースに入れるのです。

 

このまま時計の精度を入れ込んで、入れ込めればお客様に連絡して納品日を決めて納品です。