●ふと思うのだが、今開かれている世界陸上、
出場している日本人選手に「ハーフ」の選手が多いように思う。
彼らの人生は恵まれた体力・運動能力で優位だったかもしれない。
同調圧力の強い日本で、アイデンティティー確立で
苦しんできたかもしれない。
ゆがんだ差別に苦しんだかもしれない。
●日本人が純粋な単一民族でなければ納得しない一部の人から
彼らはどう見られているのだろう。
参政党が「ハーフ」を「日本人」と認めないことはわかる。
●でも、純粋な日本人って何?
血統? 見た目? 言葉? 国籍? 何が問題なんだ。
大相撲の世界でも、日本人かどうかが過剰に問題にされているけど、
大坂なおみやカズオ・イシグロのように、
優秀な成果を挙げた時だけ日本人扱いするのは都合よすぎ。
●歴史的に見て「純粋な日本人」にこだわるのは愚かだな。
縄文人が純粋? 弥生人は日本人ではない?
奈良時代には大陸や半島との交流が密で、
純粋な「日本人」などと言うフィクションはすでに壊れていた。
欧米にあこがれ、他のアジア人を蔑視してきた近代日本の愚かさを
理解できない無知が差別に結びつく。
サイテーだ。
●反日、在日、帰化人、朝鮮人などという言葉に込められた
差別ニュアンスに鈍感な人が、
思ったよりたくさん身近にいることを知った。
(あるいは差別を意識してわざと使用する人)
自分が多数派である「純粋な日本人」だと安心したいのか。
そんなに「日本人」は立派なのか。
多数が正義だといいたいのか。
その差別意識はナチズムそのものだ。
そして本人は批判を受け入れない。
日本を守りたいって、守る日本はどんなものなんだろう。 鎖国する?
●いまや日本は、韓国、中国よりずっと下の「後進国」に向かって
まっしぐらだが、
他の民族を見下すことでつまらないプライドを保とうとしているようだ。
自身の中の差別意識に敏感でありたいと思う。 ◢