●原発事故が起こった時でも、家に残らざるを得ない人がいる。
心身の不自由な人、病弱な人、高齢の人、妊婦、
乳幼児をかかえる人は、簡単に避難できない。
一時避難所まで行き着く手段がない場合もある。
役場職員が迎えに行くと言うが、
役場はどこに該当者がいるのか把握していない。
そういう避難できない人に対して
「避難を拒否する人」というレッテルを自治体は貼る。
我がまま勝手な人と言わんばかり。
これは、自分の正義に酔う人にとって攻撃の格好の標的になる。
●一時避難所には避難用バスが来ることになっている。
車のない人、車を手放した人も、一時避難所でバスを待つ。
でも、バスは来ない。おそらく1台も来ない。
来るはずもないバスを待てという。
●なぜバスは来ないか。
バスの台数が絶対的に足りないだけではない。
県バス協会は、
被曝線量年間1ミリシーベルトの基準をオーバーした場合、
従業員を送り込むことはできないとして、
茨城県と協定を結ぶ段階にはない。
運転手も、身の安全のためにはわざわざ危険地帯に行くことはない。
県は説得しようと運転手に研修会を開いているが、
相手にされていない。
安全だから、と言われても誰が信用するだろうか。
バス協会も運転手もみんなかしこい。
●それにしても、事故が起こらないって、何を根拠に言えるのだろう。
(基本の4 につづく) ◢