12月27日から1月26日まで募集された、経済産業省資源エネルギー庁の「第7次エネルギー基本計画案」に対するパブリックコメントは、なんと41421件もの意見が寄せられた。

  そのほとんどが原発推進に批判的な内容だったという。

  4万件を超える数の多さは、国民の並々ならぬ関心の高さを表している。

 同時に行われた「地球温暖化対策計画案」に対するパブコメは3211件であり、この数もかなり多いが、その12倍以上にもなる。

 これだけの意見を無視することは許されないはずだ。

 

 しかしどうもパブコメは、結論をすでに決めていることの通過儀礼として扱われ、「国民の声をちゃんと聞きました」というアリバイ作りに利用されて終わる傾向がある。

 そして都合の悪い意見は多くの場合、結局は無視される。

 今回も、福島の反省をかなぐり捨てた、一部の利害関係者のための案になっていて、 回答は木で鼻をくくったようなもの。 貴重な意見を全くと言っていいほど受け入れない。 

 

 このエネ基計画案は、原発をどんどん利用しようという、多くの矛盾に目を向けない強引な推進策であり、結果として事故の危険はますます大きくなる。

 東海第二の中央制御室の火災を見れば、その危険性は現実のものとして迫る。 大雪地域にある原発の避難計画は大雪対策が不十分で、何の役にも立たないもの。こんなところで事故が起こったらどうなるか。

 国民がもっと関心を持って批判しないと取り返しのつかない悲劇に結びつく懸念がある。

 

(パブコメの詳細は、資源エネ庁のホームページで見られます)