原子力規制庁は、住民の命を守ることが先だと専門家から言われ、
自治体からも疑問が噴出し、
出したばかりの屋内退避の雑な案をたたかれた。
当たり前。
以下、2月7日のNHKニュースから要旨。 ( )は阿部の感想です。
規制庁の屋内退避案では、
3日間を目安、その後は支援物資などで生活を維持できれば継続、
なんて言っている。
(3日を過ぎてもダメな時、生活が継続できない時はどうするのか、
は考えない)
解除は放射性物質が大気中にほとんど存在しないとき、
なんて言っている。
(大気中からなくならない時はどうするのか、 は考えない)
必要なら「一時的な外出」もしていいよ、
なんて言っている。
(被曝しながらになるけど)
医療機関など生活の維持に必要な活動は「継続することが期待される」
なんて言っている。
(生活の維持に必要な活動とは、例えば、物資や燃料の輸送、電気・ガスなどの復旧作業、医療機関での入院患者の治療、救急・透析などの医療提供、のこと。
「期待される」って何? 無責任すぎん?)
茨城県は国に見解を示すよう、以下を要望。
屋内退避の継続は。解除の方針は。食料や生活必需品は。医療機関は。自治体の業務は。
(いつまでどうやって生活すればいいのか、ってこと)
県の原対課、戸澤原子力防災調整監いわく
「住民への伝え方、住民が正しく行動を取るために必要な方針とか基準、こういったものはより具体的に示された方が、屋内退避の実効性の観点ではいい。UPZ内 (註:屋内退避していろと言われる30キロ圏内の住民) に85万人がいるので、屋内退避が有効に機能するかは非常に重要な課題」
(当たり前。 ニュース引用は以上)
そもそも
何かあったら家や財産を捨てて避難しなければならない危険なものを、
そして戻ってこられるかどうかわからない迷惑なものを、
誰かがうれしがるからという理由で、なんで動かすの?
(誰かっていうのは、遠いところの事故なんかカンケーない人、カネが落ちるから歓迎という地元の人、再稼働すれば沸騰する地球が救われると信じている人、原発が動かないと日本が滅びると思っている人など)
動かさなければいいではないか。
動かさないと生じる問題と動かしたときに生じる問題とを、
ちゃんと比較して考えないといけません。
まあ、動かしたい人は、
事故なんか起こるはずがないと言い張って、
そこで思考停止してしまうのですが。
先日、中央制御室で火災が起こったことの意味を十分に理解しても、
動かしたい人の言い分は変わらないのか。
問題は、地球温暖化でも、エネルギー危機でも、村の経済的豊かさでも、もう審査に合格してるよでも、原発労働者の雇用はどうするつもりだ
でもなく、
事故が起こったらどうするんだ、にあります。
事故なんか起こるはずがない、と言って耳をふさぐのは
いいかげんやめましょう。
逃げる手段がない住民が事故を不安に思っています。
事故が起こっても避難すれば大丈夫って、 倒錯しています。
避難がうまくいけば大丈夫、のわけないでしょうに。