さて、禊ぎ(水削ぎ)の神社巡りの最後は多度大社です。
上流の滝や川が清涼な神社なので、3年半ぶりに参拝することにしました。
ここの主祭神は、天照大神の第3子である、天津彦根命です。
「アマツヒコネ」は、「天の太陽の子」という意味もあり、”天照の子”ということなんでしょうね。
天津彦根命は、三重桑名を中心に、滋賀・京都・兵庫、徳島・高知で祀られています。
そして、桑名の地名の由来となっている、豪族・桑名首の祖神のようです。
ここ一帯を支配した天皇族と親しい国造と呼ばれる豪族のことでしょうが、支配の正統性を後世に示すために、ここの首長は天照大神の子神の血を引く存在であるという設定をしたのだろうと推測できます。
多度大社のHPにも記載がある通り、太古の昔から神社の裏の多度山には神が宿る場として信仰を集めて来ており山には磐座が散見されるようです。
磐座についてはいくつか画像を確認しましたが、冠石(かんむりいし)と呼ばれるものに磐座らしい祈り込めのエネルギーを感じます。
多度大社と多度山の岩石信仰(三重県桑名市)
https://www.megalithmury.com/2020/12/tado.html
(※石神・磐座・磐境・奇岩・巨石と呼ばれるものの研究 様 HP)
とはいえ、岐阜や琵琶湖周辺の天体観測の役割をもつ磐座(※1)や、配列で神々と接続する”神と人との境界の場”を作り出す磐座(※2)とも異なり、山の隆起により自然にできた礫岩系の巨石に後付けで祈り込めを行ったような形をしています。
(※1)岐阜や琵琶湖周辺の天体観測の役割をもつ磐座
妙見神社・岩屋岩陰遺跡(岐阜県下呂市)
https://ameblo.jp/tohya0109/entry-12407960697.html
日吉大社 八王子山 金大巌(滋賀県大津市)
https://ameblo.jp/tohya0109/entry-12414348006.html
(※2)配列で神々と接続する”神と人との境界の場”を作り出す磐座
大神神社(奈良県)
https://ameblo.jp/tohya0109/entry-12092522079.html
伊豆山神社(熱海市)
https://ameblo.jp/tohya0109/entry-12399797906.html
志摩国一宮 伊雜宮/上之郷の石神(三重県志摩市)
https://ameblo.jp/tohya0109/entry-12409512347.html
これらの配列の磐座については、考察を記事にしています。
ストーンサークル配列⑤:回転・螺旋上昇と増幅について
https://ameblo.jp/tohya0109/entry-12399574604.html
さて、前置きはこのあたりにして参拝のレポに進みます。
大鳥居
後ろには多度山(養老山地)が望めます。
駐車場近くの鳥居
入口付近の石段
上げ馬神事の坂が左側に見えます。
神事の看板
鉾立社(祭神:天久之比命)
ほんのり清涼で口の中が酸っぱくなるようなエネルギーを感じます。
天津彦根命の子神:天目一箇神の別名です。
鍛冶の神というよりか水のエネルギーっぽいですが。
鳥居をくぐると正面に新宮社があります。
新宮社(祭神:天津彦根命幸魂、天目一箇命幸魂)
清涼で落ち着く水エネルギーです。
泡を含むザブザブした、揺り動かされながら浄化されるエネルギーです。
雨宮八幡社
社からは、清涼なエネルギーがあるのですが、山肌からは陰のネガエネルギーを感じます。
日本平や古戦場のエネルギーと似た、痛みや恨みに近い人のエネルギーを感じます。
灼け付くようなヌメッとしたエネルギーです。
恐らく過去に何回か山付近で戦や征服・被征服が行われた場であるのではないでしょうか。
手水
鳥居
参道の砂利道は清涼です。
中心をすっぱりと分けているかのように、左側:陰、右側:陽に分かれていて面白いです。
参道
ここも分かり易いですね、竹をスパッと割ったように、
左側はヌメッとした重たいエネルギー、右側は上昇する清らかなエネルギーですね。
皇子社・招魂社
左側にある摂社は、こういった理由でなんとなく落ち着きません。
美御前社(市杵島姫命)・神明社
社殿は清涼ですが、バックからの圧を感じます。
於葺門
メインの本宮・別宮に繋がる門です。
拝殿前の橋の上に立つと、かなり清涼なエネルギーが体を突き抜けます。
落差が激しいですね。
拝殿前の橋の上から望む滝
多度大社で最も清涼な場所でしょう。
美しくも清らかで素晴らしい水の浄化エネルギーを感じます。
本宮手前の磐座
どっしりした下ベクトルのエネルギーです。
あまりフォーカスを合わせると気持ち悪くなります。
本宮(天津彦根命)
社殿よりもバックの滝から清涼さが溢れている感覚です。
別宮(天津彦根命の子神:天目一箇神)
社殿からはどっしりしたエネルギーを感じます。
本宮・別宮の奥にある滝
先ほどの橋の上ほどではありませんが、ここからも絶えず清涼なエネルギーが正面上から降り注ぎます。有難いです。
参拝を終え、滝・川のエネルギーを直に触れられる場所に来ました。
やはり清涼で美しいエネルギーです。
多度大社の真骨頂は水の浄化エネルギーなのでしょう。
多度山(養老山地)は、北に向かえば養老~関ケ原・伊吹山と続いており、この辺りは古くから京都・滋賀と愛知方面を繋ぐ関所のような地形になっており交通の要所のため、ヤマトタケルの東征から始まり、度々戦地となって来た場所のように思います。
それらの血が染みついた場所で、水の流れがある場所は綺麗に洗い流し、罪咎穢れを無かったことにしてくれる自然の自浄作用が、物理的のみならず霊的にもあるということでしょう。
それが禊ぎ(水で削ぐ)の本質なんでしょうね。
帰りは刈谷PAで横綱ラーメンを頂きました。
神宮・外宮抜きだと伊勢という実感が沸かないですね。(笑)
(2020.10.25)