今年3月に長野の務台先生とともに、共同代表として立ち上げたEBPM(エビデンスに基づく政策立案)確立若手議員連盟の中間提言を取りまとめ、梶山行政改革担当大臣と野田総務大臣に申し入れを行いました。

 

「EBPM(証拠に基づく政策立案)確立若手議員連盟」は、国の統計・データを的確に活用したエビデンスに基づく政策を推進するため、衆議院3期生以下、参議院1期生の有志で立ち上げました。(以下の前回ブログをご参照下さい)

https://ameblo.jp/tohru-ishizaki/entry-12358854162.html

 

国の統計・データは、国・地方の施策推進の際の重要な資料となるのみならず、国民の皆様の将来設計や経済活動のための判断の材料として活用いただいており、その分野や内容は多岐にわたっています。このため、本議連では、まず、国勢調査や国民経済計算など総務大臣が指定する特に重要な56「基幹統計」の全てについて、所管府省から内容や現状のヒアリングを行い、それを入口に国の統計・データ全体について議論を行いました。

 

これまでの全9回に及ぶ議連での議論や民間事業者・有識者からのヒアリングを踏まえて、今回申し入れの中間提言を取りまとめました。大きな柱となる提言項目は以下の通り3つです。

 

提言1:「見えざる手」を見ることのできる新時代の統計・データを実現せよ!

①調査設計に関係者の声を

②最新のICT技術を使え

③時代のニーズを踏まえた統計・データへ

④AI・ビッグデータ時代に相応しいデータ収集へ

⑤調査環境の悪化は深刻なレベル

⑥新しいデータ源を掘り起こせ

⑦世界の模範となる「統計先進国」たれ

⑧アカデミズムとの連携深化を

提言2:新時代の統計・データを担う「官庁データサイエンティスト」を育てよ!

⑨データ取扱いの失敗に学べ

⑩霞が関改革の第一歩は、統計リテラシーの必修化

⑪既存の業務を超えた取組サポートへ

⑫「官庁データサイエンティスト」を育成せよ

⑬効率化努力の徹底は大前提

⑭品質確保のルール強化・徹底

提言3:統計行政の縦割りの弊害を打破せよ!

⑮統一性や連携の強化を急げ

⑯統計委員会を司令塔に改革せよ

⑰縦割りの弊害打破に向けた不断の取組を

 

それぞれの大臣室で、終始和やかな雰囲気のもとで中間提言取りまとめのポイントを説明させて頂きました。両大臣とも、EBPMの重要性をご認識されておられ、また現状や課題に関してもご理解をされておられましたので、提言の趣旨とその内容について大変よくご理解いただいたと思います。

 

野田大臣からは、「日本の統計」(総務省統計局発刊)をよく読み込み、これを基に政策を考えて欲しい旨のお言葉を頂きました。「日本の統計」は,我が国の国土,人口,経済,社会,文化などの広範な分野に関して,基本的な統計を選んで手軽に利用しやすい形に編集されたものです2018年版の本書では、29の分野,364の統計表,46グラフからなっており、野田大臣は、これを読み込んで、ご自身の政策に活かしておらるかと思うと、本当に凄いな、と正直感じました。

 

政府の統計改革は昨年5月に取りまとめられておりますが、私は、引き続きこの改革を政治家としてEBPM議連で後押しし、統計調査報告者の負担抑制や利用者の利便性向上の観点から、今回の我々の議連の中間提言にあるように統計を更に機能強化させ、一連の統計改革を国民のために進めてまいりたいと思います。

 

EBPM(証拠に基づく政策立案)確立若手議員連盟 共同代表 衆議院議員 石崎徹