東京電力HD株の動きから新潟県知事選の結果と将来を予想してみた
#にいがた経済新聞 さんに第6回投資コラムを書かせて頂きましたのでご覧ください↓↓
https://www.niikei.jp/op-ed/424640/

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東京電力HD株の動きから新潟県知事選の結果と将来を予想してみた

こんにちは。さて、本日は新潟県知事選の投開票日です。投資家としての立場からも今回の選挙戦をウォッチしておりました。まさに、争点となっている東京電力新潟県柏崎刈羽原発の再稼働の行方を左右するのがこの新潟県知事選であります。

これまでのコラムにも書きましたとおり、株式市場は将来を織り込むものです。数か月間の東京電力HD(9501)の株価推移から見てみましょう。



このように、3月中旬の安値319円から選挙投開票直前の5月27日㈮終値500円まで約1.56倍に上昇しております。この間、ロシアのウクライナ侵略に起因する国際的な原油・エネルギー価格の上昇による原発再稼働期待や、岸田首相による原発再稼働前向き発言により、東京電力の財務基盤改善期待が高まってきたことも株価上昇の要因とも言えるでしょう。

ただ、世界最大とも言われる柏崎刈羽原発の立地県の知事選において、「原発再稼働賛成か反対か」という争点が加わるのは当然であり、他に重要な争点も当然あるものの、株式市場が特に東京電力株の行く末において注目していたのは、「原発再稼働に賛成・反対どちらの新潟県知事が当選するか」という点でした。
各種世論調査は新潟日報社が中盤戦に発表した「現職優位」といったものから大小様々ありましたが、既に選挙前から現職有利というのは完全に織り込まれていたため、上記のチャートのように選挙戦が始まるとむしろ株価は少し下落・横這いでした。

原発再稼働反対の野党系候補の勢いがついて、どちらに転ぶか分からない状況であった場合にはここまでの株価上昇とはならなかったはずです。選挙というのは4年に1度。反対候補が誕生したら少なくとも再稼働の実行は4年間は遠のくわけですから、東電の財務基盤の脆弱化によって将来利益予想が下がり、株価も下落となるわけです。

今回の新潟県知事選は、柏崎刈羽原発に働く電力関連の組合員の意向もあり、連合新潟は現職を応援しました。前回の知事選では連合新潟は原発再稼働反対の候補を全面的に応援したわけですから、180度の転換です。連合新潟の会長の選挙演説を見ても、かなり激烈な応援演説でありました。これは、電力労組の訴えを代弁したものと考えると、再稼働が組合員の生活にとって死活的に重要なものであることの表れと言えるでしょう。

裏返してみれば、東電の状況が大変な状況であることの証左です。福島原発事故の影響で多額の賠償金がのしかかり、柏崎刈羽原発でも度重なる不祥事によって、再稼働が進められない状況が続いてきました。組合員以外の東京電力社員の応援は大きいものがありました。新潟の組合員のみならず、東電全体の将来を左右する選挙戦であったことは間違いないです。

直近では東電は増収増益を発表したものの、上述の資源高、新電力との競争激化、顧客数も人口減なども含めて伸び悩んでいます。今後も2030年度までに9兆円以上を脱炭素分野に投じる予定とのことですが、こちらも日本勢のみならず海外勢との競争激化が予想されます。

また、現職が再選された場合、県民の同意を得て再稼働する、とのことですがどのように同意を取るか、任期中に再稼働決定及び実行が行われる確証はありません。極めて不透明感が漂う中、積極的な東電株の買いに繋がるといえば難しい状況が続きそうです。

福島第一原発事故の対策費のうち約11兆円が電気料金や税金として支払うスキームになっています。世論の厳しい目もあり、株主への配当金は無配が続いております。東電の大株主は以下のとおり、国の機構や東京都も含まれていますが、民間金融機関も含めて60%を超えています。株の値上がり益(キャピタルゲイン)狙いの投資家にとって、不確実性が高く、また国民負担のもとで支えられている企業としての投資魅力が今後高まるかというのも注目点です。



再稼働に向けては、知事選の投票率が50%を超えるかも重要な指標となりそうです。再稼働の住民投票は行われない可能性が高そうですが、その分今回の知事選の投票率の重みも大きくなります。新潟県民は本当に再稼働を望んでいるのかどうか、市場も留意し続けなければならないでしょう。

今日の20時以降に投票結果は判明しますが、お時間がおありの方には3.11より更に前に作られた役所広司さん主演映画の「東京原発」を観られることをお勧めします。ネタバレしないようにお伝えすると、「シンゴジラ」を彷彿とする役所の意思決定のシニカルな面、コジェネ・再エネの在り方、小型原子炉の在り方、立地自治体への支援策、テロ対策など現時点でも考えさせられる映画です。

このコラムの結論は、東京電力HDの株価には原発再稼働推進期待が織り込まれているが、今後は不透明感が続くため、投資判断としては「中立」。また、投資家というより、一人の国民として原発をどう考えるかは、ウクライナ情勢の今後も見据えつつ、福島原発の教訓を踏まえながら、「東京原発」を観てご判断してはいかがでしょうか。
(なお、U-NEXT配信の「チェルノブイリ」という海外ドラマもかなりお勧めです。)

※ここに東京原発のポスター画像
こんにちは。GWいかがお過ごしでしたでしょうか?
久しぶりの旅行に行かれた方もおられたでしょうが、家で掃除をしたり不用品を中古品店に売りに行ったり、あるいはリサイクル品を購入した方もおられたのではないでしょうか。

〇コロナ断捨離とインフレが新たな需要と供給を生み出す
実は、中古品市場は急拡大しています。内藤証券が発表した資料によれば、2022年には3兆円に達し、2025年には3.5兆円に成長すると見ています。リユース関連企業の月次売上高も前年同月比で拡大が続いているようです。
コロナ禍で家にいる時間が増え、断捨離をする中で中古品として売ってしまおう。また、中古品で売られているものの質が高まり、量も増えてくる中で購入された方も増えてきているのではないでしょうか。
そのような中で、世界情勢の影響で物価高インフレ社会が到来しました。コロナによる生活スタイルの変化、価値観の変化に、インフレ社会という大きな変動が起こり、以下の関連企業群には大きな追い風、成長が期待できます。むしろ、我々の生活もこうした企業の成長とともに豊かになっていく、といっても過言ではないのかもしれません。

〇中古品関連企業は供給拡大体制
関連企業は、新潟の企業であるハードオフ(2674)、中古本といったらブックオフ(9278)、セカンドストリートで有名なゲオHD(2681)、最近身近に見るようになった貴金属リユース販売のコメ兵(2780)などが挙げられますが、いずれも積極的な成長戦略を今年に入って打ち出しています。
今後あちこちでこうした企業の店舗を見られるようになるでしょうし、ネットでも見聞きすることが増えるでしょう。それが更なる需要と供給の拡大を生み出す好循環に。

〇100円ショップも「生活防衛」のシェルター
100円ショップはとても優秀な製品を安く販売していますね。セリア(2782)はまもなく決算発表ですが、足元株価は底値水準にあります。キャンドゥ(2698)は株価は反転傾向にあります。薄利多売ビジネスでありますが、今後の物価高インフレ社会においては「生活防衛」のシェルターの役割を果たし、成長が続くのではないでしょうか。

〇「終活」市場は「就活」市場よりも成長見込み
テレビCMでも最近お馴染みとなった「バイセル・テクノロジーズ」(7685)は、わざわざ店舗に行くことの困難なお年寄り宅に出張買取をするビジネスで急拡大しています。着物などの高額品の買取販売なども行って、今まで中古品市場に出てくることがないような高齢者宅に眠っている商品を市場に出しています。今後は遺品整理ビジネスは拡大が見込まれます。
「就活」世代の新成人の数は右肩下がりである一方、「終活」世代の人口は右肩上がりです。人口オーナス、ボーナスといった単純なマクロ情勢から投資先を考えることもありだと考えます。

〇令和の「蔵」 ストレージビジネス
コロナ禍で家を増改築する人が増えたり、より広い家を求めて、郊外の住宅を購入する、中古住宅を購入する人が特に首都圏で増えました。時間と空間の価値観も変わりつつありますが、この点コンテナを空き地に並べて家に置けない商品をそこに月極でストックする人が増えています。また、趣味のコレクションなどもそこで安全に管理するといった人も増えているようです。古来、日本家屋には「蔵」がありました。物を大切にする文化は脈々と続いています。
先日、こうしたトランクルーム関連企業のストレージ王(2997)が東証グロース市場に新規上場しました。今後の株価動向も要チェックです。

〇世界市場を取り込めるか。
一方、メルカリ(4385)は米国で苦戦が続いており、株価は冴えません。リユースに慣れているのは日本国民の特性なのか、国民性の違いがあるのか。SDGSの観点からも世界的な潮流になれば、日本のリユースハイテクグロース企業が世界企業に育つ可能性もありますが、今のところまだ確実には読めません。そもそも、超少子高齢化、インフレ、景気低迷という三重苦に苦しむ日本独自の成長市場なのかもしれません。ただ、世界的なインフレが、生活防衛力を高めようとする流れを生むはずであり、これまで紹介してきた日本のリユース企業は世界に飛び出しても良いのではないかと考えます。

〇投資業界の流行語
「終活」・「生活防衛」・「リユース」・「ストレージ」はインフレ禍における投資の流行語、キーワードになりそうです。関連企業は他の小売企業よりは成長期待が望める企業も多く、株式投資の観点からは「買い」の状況が暫く続きそうです。

余談ですが、私も本立てをGWに100円ショップで買いました。同等の物をホームセンターで見ると、300円近くてビックリしたGWとなりました。ビックリも「買い」か。

個人投資家 元財務官僚 元衆議院議員 石崎徹

億り人を超える投資コラム第5回~「生活防衛」せずして億り人ならず~(個人投資家 元財務官僚・元衆議院議員 石﨑徹)

↓↓掲載記事

https://www.niikei.jp/op-ed/406947/

#にいがた経済新聞 さんで久しぶりに投資コラムを書きましたので御覧くださいね。

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億り人を超えるコラム第4回~「噂で買って、事実で売る」「バイデンリスク」~ 元衆議院議員 元財務官僚 個人投資家 石崎徹

〇有権者と投資家
お久しぶりです。この間、私の政治面での活動がバタバタとしておりました。このコラムは投資情報がメインなので、さらっと付記しますが、無投票で22名もの議員が選ばれる予定であった新潟県三条市市議選において、公示2日前に記者会見をして日本維新の会公認で新人を擁立して無事に当選させることが出来ました。市民の皆様の納税者の感覚からすると、月額35万円ほどの市議報酬が4年間保証される議員を選挙なしで選ぶというのは、あり得ないことではないでしょうか。全国的にもこうした無投票選挙が続出しております。
これは、人口減少社会に合わせて、議会定数が既得権益で削減されないからです。

この点、投資家の観点で考えると、投資先の企業を見るときには、「利益」を如何に出しているかが極めて重要になってきます。売上が伸びていても、赤字が続けば投資はしづらい。三条市は残念ながら財政赤字が続いており、経済成長率も人口減少要因などを含めてマイナスです。売り上げも減る、利益も出ていない時にはどうするか。経費削減です。企業であれば、株主や債権者からの圧力に晒されます。給与カット、経費削減、雇用整理などが行われます。しかしながら、議会でその是非を住民の皆さんに問うことが出来るのは、住民投票か、4年に1度の選挙か、あるいは自発的に議会で議論してもらうしかありませんが、選挙以外はなかなか行われません。この度の三条市は選挙すら行われないことになりそうでした。

納税者と投資家は似ているところがあると思います。納税者である市民は、選挙において自治体や国の運営を厳しくチェックし、4年間の市政運営への意思表示をすることが出来ます。この4年間という数字は、企業でいえば中期経営計画に当たります。納税者は投票によって、投資家は株主総会において議決権を行使できるわけです。

ただ、両者が大きく異なる点があります。納税者は自ら望む市政運営をしない住んでいる自治体から、他の自治体に逃げることは直ぐには難しいですよね。投資家のように投資先から資金を引き揚げたり、含み損が出ている場合に「損切り」をして逃げるということが簡単には出来ないというのが大きな違いではないでしょうか。

株式投資のメリットには、このように利益を出さない、売り上げを伸ばさない企業から引き揚げる、逃げるということが、平日9時~15時の株式市場が開く間にはいつでもすぐに出来るということがあると思います。
そして、個人投資家は個人の判断と責任で一人で行うことが出来ます。

〇「噂で買って、事実で売る」
さて、本題のその売買のタイミングについてですが、株式投資の有名な格言に「噂で買って、事実で売る」というものがあります。

例えば、ウクライナにロシアが侵攻する兆候がある、という噂は昨年夏くらいから言われていました。いや、これは噂レベルではなくて、CIAなど欧米の諜報機関は警告を発していました。
この辺りから、戦争勃発→軍需産業、資源産業に特需 といった見通しを立てていれば、直近高値更新を続ける関連企業の株式に早期に投資をすることが出来たかもしれません。

既に、現時点では、ウクライナ侵攻は「事実」となっていますが、事実となっている現時点ではすでに株価は上昇した状態となっています。
(今後さらに上昇するかは別論点ですが、各国の当局者の見通しでは長期戦になるとのことですからまだ関連銘柄の上昇余地はあるかもしれません)

これ以外にも、身近な商品の売れ行きが良いという噂を聞いて、その企業の株価を見てみるとまだ上昇していないから今のうちに買っておこうというのもこの格言通りの投資スタンスです。

ただ、早すぎる投資は、上がるまでの時間ロス、機会費用があるというのも気を付けなければなりません。

〇「バイデンリスク」と投資戦略
本日のコラムで私が今後の投資戦略における重要な噂として考えてもよいとお伝えできるのが、「バイデンリスク」です。
外交の専門家ではありませんが、以下の点に注目しています。

私は、バイデンの対ロシア戦略が「ずるずる」、「だらだら」としか見えません。個人的には侵攻の前、侵攻の直後にもっと大胆なロシア制裁、ウクライナ支援を表明していれば、長引くことはなかった。
すなわち、バイデンは21世紀のチェンバレンという歴史的評価が将来付く可能性があります。今後、最初の弱腰が、更なる戦争のエスカレート、第三次世界大戦リスクを招いたのだ、という歴史的事実にならないか不安です。
米国の血を流すことなく、ロシアの弱体化をウクライナ自身にやってもらおうという戦略が、かえって米国の血とカネの大きな代償をもたらすことに繋がるのではないか。これがバイデンリスクです。

この点、現時点では円安・ドル高、ユーロ安・ドル高が進んでいる為替市場も、米国の対ウクライナ関与が強まれば強まるほど、戦争当事国にならない円買いの方に逆回転する。その結果、現在円安によって株価上昇している銘柄の株価も逆回転するリスクがあります。

そして、バイデンリスクがより顕在化するのが、11月に行われる米国上下院の中間選挙です。この時までのウクライナ情勢次第ですが、私は「ずるずる」、「だらだら」のバイデン外交が招く、財政負担と軍事リスクによって、またタカ派過ぎる経済金融政策によって、バイデン民主党が大負けするリスクに注意する必要があると思います。その場合、選挙の前後で現時点では想定できない政策の転換が表明されることもリスクとして考えて良いでしょう。

ウクライナ民間人が大量に虐殺されている現状を変えたい、国際社会はもっと関与すべきだという国際世論の高まりが、中間選挙に如実に表れてくるかもしれません。ロシア国民自身にプーチン打倒を期待することが出来なければ、米国自体を動かすしかない、ということに繋がる。共和党もここを突いてくるでしょう。

さて、バイデンが負けそうだという噂の相場が続くのが、11月8日の中間選挙投票日まで。事前の世論調査も最近では当たらなくなっているのは大統領選でも明らかですので、11月8日の投票によって明らかになる「事実」まで中期のバイデンリスク相場が続きます。

「バイデン負ける→米国が対外的タカ派、対内的ハト派に転換」するのではないか、という噂をもとに、私がお勧めする株式投資銘柄は、バイデンリスクに左右されにくいメタバース関連などの「ハイテクグロース銘柄」と、バイデンリスクに左右される資源関連銘柄です。
「ハイテクグロース銘柄」は金利上昇で、現在、相当売り込まれていますが、今後米国の対外タカ派転換に伴って、対内的な金融経済タカ派姿勢も長期戦時体制に備えてハト派に転換。それが金利上昇見通しに一服感がもたらし、ハイテクグロース銘柄に再び資金が戻る。しかも、メタバースという言葉を聞かない日はなくなったように、我々の生活の隅々にメタバースが浸透してきます。この莫大な需要を関連企業は一身に受け、その株価の上昇がバイデンリスクに関係なく続くのではないかと見ます。

そして、対外的タカ派転換は、更なる戦争に必要な物資、戦争によって供給リスクが出てくる資源、食料価格の上昇に繋がり、関連企業業績にも跳ね返るのでないかと思います。前回のコラムでも触れた、商社、食料、資源関連企業への投資は引き続き「買い」だと思います。より直接的な軍事産業への投資は私もしづらいですが、こちらも市場は素直に動きそうです。

投資は自己責任のもと、皆様もご自身で今後の展望を予想してみてください。その際、皆様の周りで何か特異な噂はないか、耳を凝らしてみてください。そこに大きな投資のヒントがあります。

〇「噂(スキャンダル)で売られて、事実(歴史)で買われる」
最後に、本日は二つの選挙に触れました。日本の地方の選挙と、大国アメリカの選挙。冒頭の格言に「噂で買って、事実で売る」と書きましたが、政治家自身はこれとは逆のことが多いです。

すなわち、「噂(スキャンダル)で売られて、事実(歴史)で買われる」。

郷土にいがたの英雄、田中角栄元首相を思い出しつつ、本日のコラムを終わります。

元衆議院議員 元財務官僚 個人投資家 石崎徹

#元衆議院議員 #元財務官僚 #個人投資家 #石崎徹 #億り人
「ロシアなき世界経済」に向かう中で、「岸り人」から「億り人」へ 第3回コラム(元衆議院議員 個人投資家 元財務官僚 石﨑徹)
↓↓が掲載サイトです。ぜひご覧ください。

https://www.niikei.jp/op-ed/351845/


〇「ロシアなき世界経済」に向かう中で、「岸り人」から「億り人」へ
本来であれば、ロシアの悪を政治的に一刻も早く食い止めたいところだが、国際政治の枠組み、憲法上の制約など論点が多岐に渡るため、このコラムの趣旨とは異なるから触れない。本日は「ロシアなき世界経済」に向かう中で「岸り人」から「億り人」になるための 投資戦略方法について記してみたい。「市場も民主主義も間違う」という世界観での投資戦略についても触れる。

なお、「岸り人」についてのコラムは第1回コラム、第2回コラムで詳述したのでご参考までにご覧ください。
・第1回コラム 「億り人」ならぬ「岸り人」が急増。歴代3位の月間下落率「岸田ショック」の爪痕
https://www.niikei.jp/op-ed/321737/

・第2回コラム 「岸り人」はウクライナ侵略で生き残れるか?~「銃声が止まる前に売れ」~
https://www.niikei.jp/op-ed/345105/

〇前回コラムで予想した通り、2000円以上も日経平均が下落。
前回のコラムで予想したとおり、全世界の株式市場は下落をし続けている。本日8日の日経株価も前日比430円安の24790円。株は銃声が止む前に売れと指摘した第2回コラム時は26900円台であったから、2000円以上も日経平均が下落している。

特に、ロシアへの経済制裁で供給制約が出てくる資源・素材関連の企業はコスト増で株価が下落している。例えば、タイヤメーカーのブリヂストンなど。その他ハイテク銘柄も含めて今後の世界経済の不透明感から下落が続いている。

筆者は、むしろ逆手に取り、資源関連銘柄に投資を集中してきた。例えば商社株と石油関連株。総合商社は農業関連投資も行っているため、今後のウクライナ侵略による小麦や飼料価格にも強い銘柄への投資は2月から利益を出してきた。これらの銘柄は年初来高値どころか昨年来高値を付けるものもある。

〇最大の被制裁国ロシアとの貿易
報道によれば、ロシアへの経済制裁はウクライナ侵略だけで約3000項目に迫るらしい。世界最多の被制裁国となった。なお、世界4位は2000超の北朝鮮とのこと。

私の地元の新潟市には、新潟東港という日本海側有数の国際港湾があるが、ロシア貿易がもともと盛んである。ロシアからは、LNGや木材・パルプ、木製品などを輸入し、新潟港からの輸出は機械や輸送用機械が8割を占め、そのうち半分が中古車や自動車部品。私もウラジオストクに訪問したことがあるが、市内には日本語の企業名が書かれた中古車や清掃車などが走っていた。
ロシア国内の自動車メーカーの質は悪すぎるようで、こうした中古車輸入が途絶えるとロシア市民にとっては大きなダメージとなるだろう。
今後はこうした貿易が途絶えることを前提に投資戦略を考えなければならない。

〇投票率10%の衝撃
ちなみに、私が訪問した際にはウラジオストクで市議会議員選挙が行われていたが、投票率はなんと10%台。日本以上に「政治不信」が強く、当局の監視のもとでの選挙なため「誰がやっても同じ」ということで諦めがあるとのことだった。
長らく共産主義社会の続いたロシアでソ連崩壊で投票率が日本以上に低いということは、当局だけの問題ではないような印象を持った。今回もウクライナ侵略に身をもって反対する市民はごく一部に過ぎない。圧倒的大多数の国民はどうすることも出来ない、何もしないという消極的なスタンスである。私のウクライナ侵略への悲観論はこの視察の経験にも基づいている。

〇「市場は正しい」のか?
ところで、投資家の世界には「市場は正しい」というスタンスと、「市場は間違う」というスタンスがある。

前者は、ランダムウォーク論などの長期積み立て分散投資家のスタンス。
後者は、著名投資家のジョージソロス、ウォーレンバフェットが取る市場観である。

私も「市場は間違う」というスタンスを取る。「市場は間違う」からこそ通常の長期分散積み立て投資では得られない利益を出せる投資家が出てくるのだと思う。そして、これは市場のみならず民主主義にも言えることではないかと官僚・政治家経験から考える。この点については後日改めて記したい。

さて、長期的には「市場は正しかった」と歴史的な後付けの評価になるだろうが、短期中期的には「市場は誤りながら、正しい方向へ徐々に向かう」。これが最近ではAI取引でその調整が急激に行われる。

〇「ロシアなき世界経済」を前提にした投資戦略
今回のロシアの悪に対して、今市場では市場の落ち着く先に向け、調整が進んでいる。すなわち、「ロシアなき世界経済」に向け調整が進んでいるのである。

FX会社の配信情報だが、例えばロシア産の天然資源の世界全体におけるシェアは、天然ガスは約17%、原油が12%前後、一般炭は18%、原料炭は11%程度あるとのこと。希少資源とされるパラジウムが40%強、ニッケル約9%、ロジウムは10%前後、プラチナが約14%もの世界シェアを持つとのことである。

こうした「ロシア産資源」からの逃避が企業・市場で極めて急速に進んでいる。「ロシア産資源なき世界経済」に向け、ロシア以外の国・地域の同類の資源に向けて投資資金が向かうということである。そして、それらは直ぐに安定供給が出来るわけではないため、それらの資源を用いて活動する企業の収益は暫く期待出来なくなる、ということである。

従って、今後の短期・中期的な投資戦略・戦術とすれば、上述のとおりロシア以外にも資源権益を持ち、他の権益にも触手を伸ばすことが可能な商社・資源・金属・木材関連株が「買い」。自動車や機械メーカーなど「ロシアありの企業経営」を続けてきた企業の株式は「売り」というファンダメンタル戦略となる。
(なお、前回のコラムでも触れたが、長期的には世界経済は多くの下振れ要因があるため、買いの株も長期的には下落基調になると見る。株を長期で読むのは難しいが次回コラムでこの辺を記したい。)

〇「民主主義の誤り」を正すロシア国民の底力が市場を逆回転させる
しかし、こうした投資戦略を逆回転すべき時は、ロシア国民から民主主義の正しさを示す動きが出てくる時である。すなわち、「ロシアなき世界経済」で困るのはロシア国民である。ロシア国民が低投票率を覆し民主的にプーチンを打倒するか、あるいは選挙まで待てずに実力を行使してプーチンを打倒するか。こうして「プーチンなきロシア」を実現することで、「ロシアありの世界経済」に戻る力をロシア国民が見せ始めたら、投資戦略は上記と逆のスタンスとなる。

その場合は、AIよりも早く動けるか。AIもこうした「民主主義の正しさ」をどれほど早く読み込むことが出来るか。我々は「岸り人」から「億り人」に向け、国の力を借りずに「市場の誤り」と「民主主義の誤り」が正しい方向へ向かう波にうまく乗れるか。逆説的だが波に乗るときの勇気は「市場と民主主義への期待」から生まれてくる。

石﨑徹 元衆議院議員 個人投資家 元財務官僚
2.9億再生回数のHeartの“Alone”の動画もぜひ観てくださいね。
80年代を代表するパワーバラードです。

#落選楽団 #2 80年代の名バラード Heart “Alone”
#heart #alone #heartalone

↓↓ ぜひご覧ください🎵

#柏崎刈羽原発 も守りきれるのか!? ~ #ウクライナ侵略 ~

#チェルノブイリ原発 がロシアに占拠されました。ロシアの対岸にあって、北朝鮮、中国からも近い新潟の柏崎刈羽原発は大丈夫か? 

↓↓動画をアップしました。ぜひご覧くださいね。

https://youtu.be/5EbrHJBbUQA

にいがた経済新聞さんで第二回目のコラムを書きましたので、ご覧ください。
第1回目も反響を頂きました。ご覧くださいね。

「岸り人」はウクライナ侵略で生き残れるか?~「銃声が止まる前に売れ」~(元衆議院議員 個人投資家 元財務官僚 石﨑徹)
↓↓

https://www.niikei.jp/op-ed/345105/

「銃声が鳴ったら買え」というのは国際金融家ネイサン・ロスチャイルドの有名な格言だが、「銃声が止まる前に売れ」というのを本日は伝えたい。

岸田政権になってからの株価調整によって、資産を減らした人や所得が減った人達が自嘲して「岸り人」と「億り人」をもじって表現しているといった記事は前回のコラムで触れた。
泣きっ面に蜂のように起きたウクライナ侵略に起因する暴落で「岸り人」達の懐事情は更に厳しくなっていると見る。

前回のコラムで詳述したが、1月の岸田ショックは東証マザーズ市場で歴代3位の下落率を記録した。過去の下落時には短時間で反発する局面があったが、今回は2月もマザーズは続落。岸田政権発足後から40%以上も下げている。
こうした中で「岸り人」達は下落した保有株をそのまま損切せずに放置したままにしている人が多いようだ。確かに、コロナバブルによって空前の株高局面によって下落局面を経験したことのない若い投資家が増え、「損切りをして逃げる」という経験がない人が多いのも実情だ。株などは「買う」よりも、「売る」が難しいといわれるのは、こうした下落局面を乗り越えるために必須の行為だからである。

1月の暴落後に、まさかで発生した2月のウクライナ侵略によって、株価も戦闘機を撃墜したといったヘッドラインの一つ一つで一喜一憂、乱高下が続いている。停戦合意の進展が見られれば株価も上がり、ロシアの侵攻が進めば下落。など、読みやすい相場とも言えるが、筆者個人の見立てでは、今後の世界経済・国際金融市場はロシアへの経済制裁によるロシア経済の大幅落ち込みに起因する「ロシアショック」によって、世界経済の見通しは更に暗いものになり、株価もそれを織り込んで下落基調が続くと見ている。従って、「いかに早く下落基調の株から逃げるか」を真剣に考えた方がよい。

既に欧米の企業はロシア投資から一目散に逃げだしている。日本の三井物産などロシアサハリン開発を進めてきた企業の株価は下落が続いているが、政府が絡んでいたりと逃げることが難しい案件もある。しかし、本来であればこうした国のエネルギー政策に沿って進めてきた日系企業が関連するロシア案件からの撤退などについては、早急に日本政府も日本企業と連携して逃げるための交渉をまとめるべきである。
日本政府や国会も非難決議やウクライナへの人道支援なども表明しているが、それと合わせて日系企業のロシア撤退を後押しを早急にすべきではないか。

また、国際的なロシアの通貨ルーブル売りに対抗するべく、ロシアの中央銀行は政策金利を9.5%から20%に引き上げた。金利高でルーブル買いを誘うといった狙いもあるが、「トリフィンのトリレンマ」の命題もあり、金利が上がれば企業や個人のローン利払いも上がりロシア国内経済はダメージを食らう。FRBが政策金利の引き上げでインフレ抑制を狙うことで株の下落を招いているのと同じように、いやそれ以上にロシア経済は破綻の危機に直面している。ロシア経済の破綻が定量的にどれだけ世界経済にダメージを与えるかは、国際機関などがレポートを出し始めるだろうが、
①エネルギー価格の上昇に伴うインフレ加速
②インフレ加速を抑えるために更なる強気の金利引き上げ政策の実施による株価下落(FRBは3月の利上げは抑えるだろうが、今後はウクライナ侵略の前より更にタカ派になると見る)
③ロシアが中国・ブラジルなどとブロック経済圏を作りだそうとする経済貿易リスク
④食料・エネルギーの買い占めによる消費の冷え込み
⑤地政学リスクを織り込んだ投資の抑制リスク(台湾問題、尖閣問題など日本近海も大きなリスク)
⑥コロナ新型変異株の出現によるリスク
⑦日本の経済政策が殆ど効果を発揮しない政治リスク
などなど、今回の前代未聞の「ロシアによるウクライナでの銃声」によって日本経済・世界経済はハッキリとした様々な「リスク」を備える時期に来た。これらは「プーチン退陣」と「平和的な新政権の樹立」となればリスクがチャンスになるのでは?と楽観論もなくはないが、現在の監視社会のロシアでは期待出来ない。

従って、日本のロシア関連株保有は特にリスクが高く、その他の銘柄も上記の様々なリスク要因により上昇期待よりも下落リスクの方が高いということから「銃声が止まったら売れ」。いや、「銃声が止まる前に売れ」が現状ではベストポジションではないか。

ただ、短期の荒波にうまく乗る個人投資家の方もおられると思うので、次回のコラムでは、「売る」・「逃げ切る」したその後に、「買う」・「立ち向かう」銘柄としてはどのようなものがあるか、私なりの考えを示したいと思う。「岸り人」から「億り人」へ。それまでに銃声が止み、ロシア国内の政治体制が改善に向かっていることを期待したい。

元衆議院議員 個人投資家 元財務官僚 石崎徹
皆様

こんにちわ。本日はバレンタインデーですね。

私、結構洋楽が好きでして、今後は「落選楽団」としてバンドの解説と曲の「歌詞」と背景などを語る動画をアップしていくことにしました(笑)

洋楽ですと、「メロディライン」⇒「歌詞」という流れが殆どだと思いますが、「落選楽団」では逆で、「歌詞」⇒「メロディライン」というところから、名曲を知ってもらおうと思っております。

ぜひご笑覧ください(^^)