みなさん、こんばんわ。昨日の予算委員会質問のその3です。

児童虐待防止対策について、加藤厚労大臣に伺いました。また、財政的幼児虐待について、安倍総理に伺いました。

 

最近、児童虐待によって亡くなられるという痛ましいニュースをよく目にします。何とも言えない気持ちになっており、この児童虐待防止を一層図りたいという強い思いで質問させて頂きました。

 

(加藤厚労大臣への質問)

平成15年から平成28年まで、厚労省で把握している児童虐待で亡くなった子供の数は、678(心中を除く)という多くの方が虐待によって亡くなられています。一方で、平成以降で刑罰に処された方で、重い刑が科せられたのが4件で、死刑は1件だけです。

これまでも児童虐待防止について、法改正等いろいろと制度は改善をしてきているというように伺っていますが、私は、保護法益をもっと明確にし、児童虐待防止罪など、重い刑罰を科すべきであると思います。そうしなければこの問題はなくならないと思っており、この声なき声、子供たちが今でも虐待を受けているというような状況の中で、児童虐待の防止について、厳罰化含めて、加藤厚労大臣に所感を伺います。

 

(加藤厚労大臣の答弁)

既存の刑罰の適用もある中で、親が子を殺害した場合に一律に厳罰化することについては、慎重な検討が必要と考えますが、子どもの命を守るため、児童虐待の防止に取り組んでいくことは重要であると考えています

このため、これまでの取組に加え、児童福祉法等を改正し、児童虐待の発生予防・早期発見から自立支援まで一連の対策の更なる強化を進めています

今後とも、都道府県、市町村や関係機関と連携しながら、社会全体で児童虐待の防止に全力で取り組んでまいります。

 

続いて、財政的な幼児虐待について、埋もれがちな将来世代の声として、安倍総理と野田総務大臣に伺いました。

 

国と地方の長期債務残高は30年度末見込みで1,107兆円、実に対GDP比で196%にも及んでいて、さらに毎年度30兆円を超える新規国債の発行などにより借金を積み増しています。これは、いわば財政的に幼児虐待を行っているとも言える状態であり、まさに「国難」とも言うべき危機的状況であると言えるのではないかとの思いで質問しました。

 

(安倍総理への質問)

他の先進国を見ると、例えば欧州諸国におきましては、予算均衡原則や財政健全化目標、複数年度予算などを憲法や法律に書いて制度的に担保していると聞いています。

ことしの夏までにしっかりとした財政健全化計画を策定し、今度こそは確実に財政再建への取組を進め、財政的な幼児虐待を解消する必要があると思いますが、あらためて総理の決意を伺います。

 

(安倍総理の答弁)

安倍内閣では、経済再生なくして財政健全化なしとのこの基本方針のもと、これまでアベノミクスを進めることで財政健全化に大きな道筋をつけてきました。

今回、人づくり革命を力強く進めていくため、消費税率を、引上げ分の使い道を見直すこととし、これにより、子育て、介護等、現役世代が抱える大きな不安を解消し、また財政の持続可能性に対する不安も解消していく考えです。

より多くの方々が大学に進学可能になる社会は、もしかしたらチャンスを失って才能を開花できなかった人たちがその才能を開花し社会への貢献、もちろん経済への貢献、財政への貢献につながっていきます。これは投資であると考えていただいてよいだろうと思います。例えば、企業が設備投資をするのは、さらなる利益を生むために設備投資をします。人と同じように比べるわけにはいきませんが、そのような投資をするという考えです。このような大きな判断をするからこそ、選挙で国民の民意を問うたということでもあります。

これにより子育て、介護等、現役世代が抱える大きな不安を解消し、また財政の持続可能性に対する不安も解消していきます。

この結果、プライマリーバランスの黒字化の達成時期に影響が出ることから、2020年度のプライマリーバランスの黒字化は困難となりますが、日本への国際的な信認を確保し、社会保障を次世代に引き渡していく責任を果たすため、財政健全化の旗は決しておろさず、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体はしっかりと堅持していきます。

この目標の達成に向けて、これまでの経済・財政一体改革の取組を精査した上で、この夏までに、プライマリーバランス黒字化の達成時期と、裏づけとなる具体的かつ実効性のある計画を示ししていきたいと思います。不退転の決意で改革を進めます。

財政健全化に向けた取組の実効性の確保については、法制化という手段そのものよりも、2015年度のプライマリーバランス赤字半減目標を達成したように、政府として責任を持って取り組んでいくことこそが重要であると考えています。

 

財政健全化の制度化についての法制化については否定的ではありましたが、次世代の将来を考え、しっかりとした計画を立て、着実に実行していくという決意とお考えを伺うことが出来たので良かったと思います。

 

今日のブログは、ここまでとして、次回のブログで、引き続き他の質疑内容について記していきたいと思います。次回の予算委員会質問~その4 財政的幼児虐待(地方財政)、仮想通貨について、をご期待下さい!

 

衆議院議員 石崎徹