本日13日の新潟市のセンター試験会場では開始時間が1時間繰り下げとなりました。これは、新潟はじめ九州含む全国的な突如した大雪が原因です。毎年この時期、自分が受験生の時と重ね合わせて思うのが、「なぜ一番大雪なり天候悪化の可能性が高いこの時期に、大事なセンター試験を開催するのか」という点です。

 

さすがに、電車に長時間閉じ込められた受験生の心境を考えたり、本日も新潟市内では電車もバスもあまり動いておらず、自家用車などでセンター試験会場に向かわざるを得ない受験生とご家族の思いなどを踏まえると、次期センター試験は12月までの秋実施に変更すべきと考えます。

 

今後、関係省庁に制度趣旨などは確認しますが、天候などを無視して考えた場合のこの時期に開催する一番の理由は以下でしょうか。

 

「高校3年生のカリキュラムがきちんと終わるこの時期に開催する。」

 

 私もこの理由を学生時代に聞かされたことがあります。

 ただ、12月後半から1月中旬まで殆どが学校は冬休みで授業は行われていません。しかも、センター試験直前の一週間は私が出た公立高校では殆ど授業は自習のような状況でした。受験をしない高校生の立場から考えても、授業が殆ど行われないのに学校に行くのは意味がありません。

 1か月前の12月時点の状況と、1月中旬のカリキュラムの進捗状況があまり変わらないことを考えると、カリキュラムの都合でこの時期というのには、合理的な理由はないと思います。

 

また、「公立高校より私立高校の方がカリキュラム変更の自由が聞きやすいから、私立高校生に有利になる」、といった主張も聞いたことがあります。

 しかし、これも3年生次の公立高校のカリキュラムを2年生時までのカリキュラム全体を踏まえたうえで見直しすれば全く問題ないと思います。むしろ、早めに必修科目などを終わらせた方が、公立高校在籍の受験生の準備・心構えにとってもいいはずです。すでに受験勉強の過程で自分で終えている(終わらさざるを得ない)内容を、後追いで授業で習う、といった事態もありました。

 

他に詰めなければならない論点としては、12月頃のセンター試験開催となると、インターハイやスポーツ大会など高校生のスポーツ・体育スケジュールをどうするか、という点があるかもしれません。この辺りは、様々なスポーツ種目の大会など全体を見て調整が必要かもしれません。

 

そして、2月~3月までの時期に行われる国公立私立大学の入試についても、1か月ほど早めることも検討して良いかもしれません。全ての入試が2月中旬までに終わった後、卒業式までの間には社会に出た後に有益な情報を学ぶ授業などを行うなど、同級生や地域の人達との触れ合いの時間にすることも良いと思います。

 

なお、センター試験は、2020年1月( 2019年度)の実施を最後に廃止され、2020年度(21年1月)から新しい共通テスト「大学 入学共通テスト」に移行する、とのことです。

 

この新しい共通テスト「大学 入学共通テスト」の実施時期は今のところ、センター試験と同じ時期を予定しているようですが、上述のとおり日程を12月に変更すべきと考えます。

 

今後、同じ問題意識を持つ国会議員の皆さまとともに、制度変更に向けて取り組んで参りたいと思います。

 

日本海側の受験生のみならず、全国の受験生が人生において大事な試験を、天候に左右されずに心置きなくチャレンジできる社会の実現に向けて頑張って参ります。

 

衆議院議員 石崎徹