平和安全法制成立から一日経って


様々な報道などを通じて、今回の平和安全法制を巡る国会情勢については皆様ご存じの通りかと思います。 


そもそも論から入ります。私が、この生まれ育った新潟1区の小選挙区で当選し、「代議士」として活動させてもらっている以上、地元の選挙区の皆さんがどのような考えを持たれているかを、常に大きなアンテナを張り巡らしながら確認し、その様々な声を国政活動で出来る限り反映させていくことは、基本中の基本のことなんだと思っています。


この点、今月に入り、新潟駅周辺で大規模な平和安全法制反対派集会が開催されていたことや、直接不安や疑問の声をFAXやメール、電話などでお伝えしてくださる多くの方々がいたという事実を直視しなければなりません(中には脅迫めいたものもありましたが)

私自身、反対派の方ばかりが集まっている集会にも色々と飛び込みで顔を出して、反対意見というものをつぶさに確認させてもらっていました。

(平和安全法案、戦争法案と名称から噛み合わないことも多々ありました)


そして、法案が成立して終わりではなく、今後も色々な機会を通じて、反対派の方々、また反対か賛成か判断がつかないでいるという方々と、法律の中身や日本が今後国際社会の中でどういう国であるべきか、どういう外交を進めていくか、どういう憲法であるべきか、などなど膝詰で語り合っていきたいと思っています。


その上で、賛成派の方々も多数いらした事実を代議士である私は無視出来ません。法案成立に向けての激励のメールやFAX、私は賛成だ!と直接訴えに来られる方も含めて賛成派の方も大勢いらっしゃいました。この賛成派の皆さんの動向については、正直なかなか報道などを通じても分かりにくいところがあったのかなとも思います。


法案成立直後の本日19日()、私は東京から新潟に戻ると直ぐに、6時間かけて200名を超える方と直に接する機会を幾つか設けました。法案成立を踏まえた正確なホットな「民意」を確かめたかったのです。

(なお、自民党の支持者ばかりではない200名です)


率直に言いますと、予想外に法案への賛成派・反対派が1:1で拮抗していました。いや、それどころか全体として賛成派の方が多かったかもしれません。


「色々と報道されているけど、俺は、私は、賛成なんですよ。実は。」と、敢えて、「実は」と強調される方が多かったところを見ると、なかなか声高に「賛成!」と言えない風潮があるのかもしれません。サイレントマジョリティーは世論調査でも分からないのかもしれんませんし、そもそも正確に把握することが出来るものなのかも分かりません。

が、より正確な「民意」を把握するべく、明日以降も一人でも多くの地元の皆様から今回の安保法制や色々な政治・行政のことについて直接、意見をうかがって行きたいと思います。


ところで、「今回の参議院審議の終盤の騒動は小学校のクラス崩壊の光景よりも酷い!」という、「良識の府」に対する厳しいお声も多数頂きました。


国会議員として私と価値観を共有しているお隣の山形県の大沼みずほ参議院議員は、今回の国会での騒動中に同僚の民主党議員から明らかなセクハラかつ暴力行為によって、床に叩きつけられ、指を怪我されました。

これは、絶対にあってはならない。重く受け取らなければなりません。「良識の府」でこのようなことが起こることは、残念でなりませんし、議会としてしかるべき対応をするべきです。

(6月には衆議院の厚生労働委員会で、「暴力指示書」を作成された民主党の女性議員の指示のもとで、渡辺厚労委員長が首を怪我された事件もありましたが、うやむやになっています)



私は今、日本社会がこれまでにない感じで、何か不必要に分断されているような感覚を持っています。

今回の安保法案だけではなく、何か分断する可能性が少しでもありそうなイシューを追い求めて、際限なく分断の方向へ持っていこうとする、得体の知れない大きなものに全体として覆われているような感覚です。

どちらか側が一方向へ行こうとすると、もう一方はさらに大きな動きで反対側の方へ行こうとする。その二つのベクトルは離れていくばかり。

その動機というか背後にあるものは一体何なのだろうか。


私が共同代表世話人をつとめている「分厚い保守政治を目指す若手議員の会」は、こうした大きな分断を防ぐ、接着剤のような役割を果たしていきたいと思っています。


次の国会が始まり次第、また定期的に地道に会を開催していこうと思っています。


最後に、本日付で私の事務所に、匿名の地元女性が報道の在り方についての意見などを含めた5枚に渡るお手紙を送ってくださいました。

「80代の両親と夫、20代の子供2人の6人家族の新潟市在住のごく一般家庭の50代の主婦」の女性の方のお手紙は、上述の社会の分断の原因とは何か、について示唆に富むものでもありました。ありがとうございました。


私と直接、意見交換したい!飲みながら話をしたい!という方いらっしゃいましたら、何なりとご連絡ください。お誘いを心よりお待ちしております。


長くなりました。これで今回の投稿を締めくくりたいと思います。



皆様、よいシルバーウィークを!



新潟1区 衆議院議員 石﨑とおる