第四回 きみとのエチュード

初心者も少しずつ上達し、部の雰囲気も好転。サンフェスとコンクールを並行で練習するハードな日々だが、皆前向きに取り組んでいた。しかしそんな中、求だけは不機嫌さを隠そうとせず、周囲も気を遣う始末。緑輝がフォローするも、求の頑なな態度は変化しなかった。そしてサンフェス当日、北宇治高校の前に演奏するのが求の出身校・龍聖学園で――。


「(久石奏)サリーちゃんの件、久美子先輩がまたしても暗躍されたそうで」
「(黄前久美子)私は話を聞いただけだよ」
「またまたぁ。梨々花も感心してましたよ」
「よく言うよ。むしろ自分の力のなさに嫌になるくらいなのに」
「先輩、少し変わりましたね。部長になって」
「そう?奏ちゃんは変わらないね」
「それは、お褒めの言葉として受け取っておきますね」
一難去ってまた一難な、北宇治高校吹奏楽部!ケンカして仲直りして、まさに青春の1ページって感じだわ?ところで部活漬けの毎日を過ごしてるけど、学生の本分って…!?