第10話「ボクたちのユメ」

謎の巨大モンスターによって10層から11層に落とされてしまったウィルたち。ここから先は学院の管理外であり「塔」の領域の危険地帯。11層でウィルと2人きりになったイグノールは、自分はエルフの落ちこぼれだと語り出す。“至高の五杖(マギア・ヴェンデ)”のひとり、エルノール・リヨス・アールヴはイグノールの乳兄妹。親しい者のために“至高の五杖(マギア・ヴェンデ)”を目指すイグノールにウィルは自分の姿を重ねる。その頃、コレットとリアーナの前に闇の魔力をまとった2人組の魔導士が現れる。


「(ウィル)イグノール、力を貸してほしい」
「(イグノール)くっ…む…無理だ!言っただろう、僕の幻想魔法は不完全だと!僕じゃ、ダメだ。僕じゃ、きっと…きっと…失敗する」
「失敗していい」
「…」
「失敗していいんだ、イグノール。いいや、失敗しよう!天才なんかじゃない僕達は、失敗しないと前に進むことなんかできない」
「だ…だけど、僕が失敗したら君は!」
「死なないよ。だって僕も、君と同じ夢があるんだ。塔で待ってるエルフィのもとへ行く。それまでは、絶対に死なない」
「…」
お高く止まったエリートエルフかと思いきや、ウィルくんに負けず劣らずな恋愛脳だったイグノールくん!この美形、実はめちゃめちゃいいヤツだったのね?ウィルくんの人間的魅力にどんどん周囲が気づいてきて、これじゃコレットちゃんがますますヤキモキしちゃう…だんだん理解者が増えてきたし、これはチームプレーで強敵に立ち向かう熱い展開が見られそうな気がするわ…!?