もう9月になってしまったので、急いで終わりにしたいのですが、
まだあと1つくらい残ってるかも・・・。


実は、行ってみたい所があったので、
帰りは遠野の方に向かったのです。

「橋野鉄鉱山(世界遺産)」
https://iwatetabi.jp/spot/detail.spn.php?spot_id=798

ですが、行ったら・・・

 


この先 通行止

はい、タタラ女、終了~。笑い泣き

 



ということで、とぼとぼ帰る。
わけが、ない。



途中で「六角牛神社」の前を通ったので、
立ち寄ってみました。

(※六角石神社もありますが、「牛」の方です)

わ~い、遠野三山の六角牛山だぁ~。

 

「大昔、女神がおりました。

三人の娘を連れて高原にさしかかり、来内(らいない)村の

伊豆権現(いずごんげん)社(やしろ)のあたりに泊まりました。

 

母の女神は「今夜よき夢を見た娘に、最もよい山をあげよう」と三人の女神たちに語ってやすみました。

夜が更けて、天より霊華(れいか)が降りて、姉の女神の胸の上に止りました。

末の女神がその華(はな)に気づき、こっそりとりあげ自分の胸の上にのせてやすみましたので、

最も美しい早池峰山をもらうことになりました。

 

 姉たちは六角牛山と石神山をもらいました。

若い三人の女神はそれぞれ三つの山に住み、今もこれを治めており、

遠野の女たちは女神のやきもちを恐れ今でもこの山に登らないといわれています。

 

むむ~、ちゃっかりしている妹・・・

姉のおいしいところをもっていく妹の話し・・・な。

 

 



山神さまは、女神な女性。

やはり姉と妹。

 

※特集=瀬織津姫神と遠野について

http://furindo.webcrow.jp/seoritu_toono.html

 

遠野三山の神々と「母の神」の社とは、
早池峯神社……瀬織津姫命
六神石神社……大己貴命、誉田別命
石上神社 ……経津主命、伊邪那美命、稲蒼魂命
伊豆神社 ……瀬織津姫命

 



とても雰囲気のよい神社でしたが、不思議な参拝となってしまったのです。
こんなタイミングは、初めてでした。

 


到着すると、町内放送が始まりました。
この日は、終戦日だったのですが、
ちょうど12時だったのです。

 



「今日は終戦の日なので黙祷をしましょう」という
呼びかけの放送が。

 



私はあまり気にせず、普段通りにお社前にたち、
鈴を鳴らしたとたん、


黙祷」と、放送がなり、
ゴーン、ゴーンと鐘を鳴らす音がずっと響いてました。

 



結果、神様に向かって、戦争で亡くなった犠牲者の
黙祷をする流れとなりました。


■祖霊信仰」とは-----------------------

お盆だったので、祖霊について。

「山形精神文化考:千歳 栄氏」より(山形新聞)

『死体を葬る→霊は山に昇る(里山)→33年を経て深山(葉山・羽山)
に昇る→深山→さらに天に昇る。
山形県は強盗や殺人などの凶悪犯罪が日本一少ない。
背景には、道徳心の高さがあり山が育んだ山の信仰があるからと思います。

出羽三山は、自然崇拝と祖霊崇拝の二つが残っているとされています。
この二つの信仰は、人間の信仰心の二つの核で、哲学的な意味も含んでいます。

人間の命は親がなければありませんし、親もさらにその親の命がなければなりません。
その命も空気、水、動物など自然の恵みがなければ生きられません。
そう考えると自然崇拝と祖霊崇拝は、
人類存在の基層になるのではないか、
と思います。

神は国家神道や神社神道ではなく、自然の神です。
仏は仏教の仏ではなく、先祖の霊です
。』

 


私はいつもこの思想に、心うたれます。

私の原点は、武甲山の里山信仰です。


人類存在の基層」という基層文化は、生活の中で培われた習慣や
目に見えない潜在意識に働かせるもの
があります。

 



人類の文化の基礎となっている信仰は、
別の面でも「破壊」という人工の力に顕れます。

その二つの表層と基層が共存し、
なおかつ、そこに破壊と再生が混在している海を、

「荒(アラ)」とよんだと思うのです。

しかし、海を隔てる大きな壁の表層というものが、
いろんな側面をもって人々の目に焼きつけている。

巡礼者は、常世と現世を体現するために、山に至り人生を振り返ります。
六角牛山も武甲山と同じ、本当の霊山なのですね。

 



私には見えないけど、山へ向かっていったのかもしれない。
白い道ができている。(ような)

そんな体験をさせて頂き、感慨深い遠野となりました。

 



■遠野物語の荒神------------------------

もうひとつ、おまけ「荒神」を紹介します。

 



『遠くに早池峰山を望む周囲を田畑に囲まれた狭い土地に
鎮まる茅葺屋根の小さな宝形造社殿が、
周辺に立つ樹木とあわせて独特の風景を形成し、
日本の原風景、また遠野市を代表する風景としてその素朴さが評価され、
遠野市の観光ポスターをはじめ、様々な書籍や作品に登場している。

また遠野市が価値ある建造物や風景を指定する「遠野遺産」に
第37号として選ばれている。』

 



詳細は、『遠野不思議空間』を読んでみて下さい。
一部をご紹介。

『ところで何故に荒神様は東を向いているのかだが、
これは本来六角牛山へ向けているのでは?と思う。

正確にこの御堂の向きは六角牛の山に対して向きが微妙にズレているのだが、
南へ向けずわざわざ東に向けた理由が他には思い当たらない。

つまり荒神様の御堂は、六角牛と対坐する形を意識して建てられたのだと思う。
青笹町周囲の御堂を見渡し、やはり東に向けて建てられている社に、
オオナムチを祀る社がある。

ここは六角牛の語源にも登場する大八幡の傍であるから、
基本的には六角牛の威光が届いている地域でもある。
六角牛にはスクナビコナが祀られているので、
それに対坐する形でオオナムチが祀られているのだと察するが、
中沢の荒神様は、何に対坐しているのだろうか?』

 

 

※荒神さまとは?
https://dostoev.exblog.jp/15250214/

ということで、ここは、ほんとに萌え~な景色。

いつまでも残しておきたい風景です。

 



しかーし、車から降りたら灼熱の太陽が。
日差しが背中を刺す!

やっぱ、遠野も盆地だから、暑い~。

この後に玉山金山へ行ったわけですけど。
その前に遠野でバテたので、お昼は、ほっとする「横田町の道の駅」
実家に帰って来た感があるほど、ここの道の駅が好きです。

玉山金山はこちら。
https://ameblo.jp/tohoku-inehapo/entry-12621184498.html

■天気雨----------------------

帰路、三陸自動車道に乗りはじめたら雨がザーッとふってきました。

 



岩手と宮城の県堺を、雨に降られて。

喜んでくれたのかな。

少しでも浄化されたら、嬉しい。


とっても充実した岩手県でした。

最後は、義経伝承がある八幡神社の話しを。