幡生のクモハ11117、ついに解体・・・。 | 遠森一郎の「ゆるっと写真雑記」

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2023年2月11日、下関総合車両所本所にて。(跨線橋より撮影)

窓ガラスを外された状態で佇む、クモハ11117。

 

1977(昭和52)年1月に廃車となって以降、下関総合車両所本所(旧・国鉄幡生工場)構内で保管されていた旧型国電・クモハ11117だが、ここにきてついに車体構体の解体という段に及んだ。

同車は先日から内装や窓ガラスなどの撤去が進んでいた。写真は、窓ガラスの撤去が終わっていた11日の様子。

 

クモハ11117は、1927(昭和2)年にデハ73323として、川崎造船所(現在の川崎車両)で落成。その後、モハ30123に改番され、鋼製旧型国電のはしりであるモハ30形に編入された。幾度かの改造・改番を経て、1955(昭和30)年に国鉄長野工場での更新改造により、クモハ11117となっていた。

 

可部線での活躍を最後に廃車となってからは、幡生で長らく保管の日々を送ってきた。

ワタシが初めて同車を見たのは、廃車から25年以上経った2002(平成14)年11月、下関総合車両所本所(当時は下関車両センター)一般公開のときだった。同車はこのとき、屋内で展示されていたが、既に車内には入ることができない状態になっていた。

↑ツイートの4枚めのカットが、その2002年の際の車内の様子。開けてあったドアからかろうじて、中の様子を見ることができた。

その後も、幡生の一般公開に行くたびに同車の姿を見てきたんだけど、屋外に置かれることが多くなってからは車体の傷みもひどくなってきていた。

最後に間近で見たのは、2014年の一般公開の際。その頃にはもう車体側面に錆が浮き、窓のサッシが崩れるところが出るなど、かなり状態としては悪くなっていた。

 

そして今回、内装や窓ガラスの撤去の動きが出たという情報に接して、いてもたってもいられず、幡生まで様子を見に行ってきたのが11日のこと。

このときの同車は、解体の最後の工程を前に、その姿を誇示するかのように佇んでいた。

 

京都鉄道博物館に美しい状態で収蔵されていく車両があるなかで、日本の鋼製電車の歴史を語る上でも貴重な生き残りであるこのクモハ11117が、ここにきて解体されてしまったことには、返す返すも残念、という言葉しか出てこない。

同車とともに幡生で保管されているクモハ42001まで、同じ運命にならないことを切に願っているけども・・・。

 

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