ちょうど10年前の一枚。 | 遠森一郎の「ゆるっと写真雑記」

遠森一郎の「ゆるっと写真雑記」

鉄道、飛行機、おいしいもの・・・1枚の写真から、ゆるっと文章を書いています。

2001年6月7日、門司駅にて。
EF81-409牽引・東京行き寝台特急「富士」の乗務員交代シーン。


いまからちょうど10年前のきょう、ワタシが撮っていた一枚。
門司駅6番ホームで、ブルトレ「富士」の運転士交代シーンを撮影していた。

この当時、東京~九州間の寝台特急は、東京~大分間を走るこの「富士」と、東京~長崎・熊本間の「さくら・はやぶさ」の2往復体制になっていた。
乗客減を理由にした運行体制の縮小には歯止めがかからず、最終的に2009年3月のダイヤ改正ですべて消滅する結果になったのは、ご承知の通り。

以下は、この写真をもとに、以前ワタシが運営していたサイトの一コーナー「レールの向こうに・・・。」に、ワタシ自身が書いた文章の再掲。当時の状況などが一定書きこんであるので、新しく文章を起こすよりもこの文章を再掲しようと思う。

≪再掲ここから≫

夕刻19時過ぎ、上りのブルトレ「富士」が、九州内最後の停車駅・門司に到着した。

機関車は、始発の大分から牽引を担当しているEF81形。このまま海峡を越えて下関までの牽引だ。
戦前の客車テールマークからデザインを引き継いだ山形のヘッドマークを、誇らしげに掲げて。

ここ門司では、機関車の運転士がJR九州の乗務員から、JR貨物の乗務員に交替する。
関門トンネル内の機関車運転は、JR貨物の乗務員の仕事である。

門司までの運転を担当した乗務員が、機関車から、客車向けに低く造られているホームへと、
交替する次の乗務員に声をかけながら飛び降りる。
無事にこの列車の乗務を終えたことへの安堵とともに、であろうか。

次の停車駅・下関からは機関車がEF66形に交替。終点・東京までの間の牽引を担当する。
東京までは、区間を区切って乗務員の交替が続いていく。
夜を徹して走りつづけるブルトレは、担当乗務員の人たちが安全運転のリレーを続けて
はじめて朝を迎えることができる。

何気ない日常のなかに、列車と乗客を目的地まで無事に送り届ける
鉄道マンたちの責任と誇りとを見た思いがした。


≪再掲ここまで≫

この頃の「富士」は、「さくら・はやぶさ」の14系・24系併結編成が、そのままの状態で東京~大分間を走るというもので、電源車を含む客車15両というかなりの長編成だった。実際、ブルトレ「富士」の歴史のなかでも最長規模だったはず。
↓参考
http://ja.wikipedia.org/wiki/富士_(列車)

関門トンネル内と九州内の一部(門司~大分間の入出区を兼ねた運用)で、ブルトレ牽引を担当していたJR九州のEF81形も、すでにすべて除籍。それどころか、JR九州ではすでに電気機関車の稼働がなくなっている。

もうこんな光景は見られないんだよねぇ・・・。

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