素人で面白い人は、それこそごまんといます。
私の身の周りにもたくさんいますし、そういった人は得てして、こう呼ばれます。
「お笑い芸人になったら?」
と。
ところが、素人で面白い人はこれだけ沢山いるにもかかわらず、プロとして漫才やコントをやった瞬間、
いきなり「ウケない」「笑えない」という、プロの壁にぶつかります。
ここで大抵の人は悩みます。
「おれはもしかしたら、お笑いに向いてないんじゃないか、と」
でも、そもそも、向いてる、向いてないという視点で話をしても、意味がありません。
なぜ素人で面白い人がプロになった瞬間にウケないのか、という点について1つ考察があります。
それは、「身内ネタ」です。
「身内ネタ」とは、よくある自分たちの身の周りの人だけがわかるネタです。
どこどこの部長がどうだとか、だれだれさんのしゃべり方がどうだとか、そういった狭い範囲でのネタ、
ということです。
素人の人のほとんどは、この「身内ネタ」によって笑いを取っています。
もちろん、そうでない人もいますが、今回はこの「身内ネタ」に絞って書いていきます。
当然、自分たちにとってはよく知った人や、共通の認識がありますから、なんの説明もなくても
笑いを取ることが出来ます。(いくら身内ネタでも、最低限の笑いのセンスは必要ですよ)
知ってるからこそ、その人で笑いを作ることが出来るし、みんなが
「あるあるあるある・・・」
と言ってくれるわけです。
ところが、プロになると、身内ネタだけでは笑いは取れなくなります。
それはもうご存知のように、身内ネタはお客さんにとっては知らない人が多く、また、身内のように話をするには、
前提条件となる身内がどんな人かの説明が必要です。
つまり、身内ネタを、身内を知らない人の前でやる場合には、まず、身内についての共通認識を
知らない人に持ってもらう必要があるのです。
実は、これがやっかいなのです。
限られた時間で笑いを取るには、この身内の説明は出来るだけ少なくしたいところですし、
出来ればない方がよいでしょう。
ところが、この説明をしないとお客さんは芸人と同じ共通に認識を持つことができないため、
話が進んでいけばいくほど、ついていけなくなり、
「何つまんねー話をダラダラとやってるんだよ」
という冷たい目線で見られてしまい、
「あの人たち(あの人)面白くなーい」
というレッテルを貼られてしまうのです。
あー、実に怖い。。。
では、具体的にこれを乗り越えていくには、どうすればいいでしょうか。
ひとつの例としては、
・身内自体の説明よりも、みんなが共通で認識しやすい基準を作ってあげる
ことが解決策になりそうです。
これはどういうことかというと、
身内(例えばハゲ部長だとします)は食べ物の食べ方が汚い、ということを説明するとします。
ただ単純に「部長は食べ方が汚い」と言っても、「確かにそうだ」とは言われますが、具体的に
どう汚いのか?が浮かんできませんので共通認識があまりもてません。
そこで、以下のような話をする時に、以下のキーワードを入れてみてください。
<<普通は、○○な風に食べるじゃん?>>
すると、こんな話になります。
「あのハゲ部長、食べ方がとにかく汚くてさ、どう汚いかって言うと、普通は、○○な風に食べるじゃん?
それがあのハゲ部長の場合は、一度口に入れてから・・・」
ここでポイントです。
最初に「ハゲ部長は汚い」という問題提起をします。
次に、「本来ならこうあるべき、普通ならこうするべき」というべき論的なものを入れます。
これがすごく大切です。
最後に落ちを言います。
ここで「べき論的」なものを入れたのは、共通の認識を作る為です。
「みんな、本来ならこうだよね。」「正しいのはこういうことじゃない?」
と賛同を得るような言葉を間に挟むことで、最初にあげたキーワードを問題と提起し、
そこから、
「いかに標準、本来、正しいことからかけ離れたことをする人なのか」
を説明すればいい訳です。
ぜひ、やってみてください。
ただし、共通の認識が得られなかった場合は、面白さは生まれないため、上記方法でも、
解決しませんので、くれぐれもそこははずさないように!!!