ちっち(幼稚園年長の息子)と楽しむ古いものシリーズの続きだよ!

「ゲゲゲの鬼太郎」

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ちっちは4歳の頃からDVDで観ている。

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これも僕は白黒時代からよく観ていた。

60年代から90年代と長きに渡っていろんなシリーズがあるけど

当然僕が薦めるのは60年代と70年代のに限る。

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ネットで探したずいぶん前のグッズ


内容はもともとこれは妖怪と戦う、戦いものなのだけれど、

80~90年代のものは

その戦いの要素がかなり激しく

妖怪も怪獣のような凶暴なものばかりになり、

単に大きなバトルになってしまっている。

絵も素朴さを欠いて、

鬼太郎の顔も今どきの子供にウケるように今どき化されていくし、

ネコムスメなんか、妙にアキバ受けを狙ったキャラクターになってしまって、全然ダメ。

音楽もとても現代的にコンピューターサウンドで簡単に作られる。

テーマ曲も変わってかえって印象的でなくなったり、

曲は同じでも編曲が妙に現代的すぎてマッチしなかったり・・・。

オリジナルを越えるものは無い!


妖怪キャラクターも瞬間的におどけてみて笑いをとろうとしたり、


擬音がやたら多く、言葉遣いも深みがない。


つまり、昔のものは

もっと精神性が織り込められていて、

時代の皮肉も反映していて

当時の生活や思想を考えさせる奥深さも秘めているものもあった。

ぎこちないアニメ手法でも充分その奥深さが伝わった。


妖怪も可愛げのある範囲だった。

ちょっとしたブラックジョークも散らされていて

大人もふふふって楽しめるところがあった。

人の心の病や悪いクセ、欲などを妖怪で象徴させたりと。


だからこれも道徳的だった。

それになによりも、言葉遣いが面白い。

大人が使うような言葉を使わせている。

特にねずみ男から発する言葉に四字成語が自然に使われていたり、

「こころもとない」みたいな大人っぽい言葉とか、

現代だったら子供相手には出してこない表現が豊富に出てくる。

その言葉遣いは巧みで面白い。

だから大人も一緒に楽しめる。



いろんな番組がリメイクされたりリバイバルされたりするけど、

どうして新しい時代に合わせようとするのだろう。

子どもは古いものの中からでも普通に楽しむ感覚を持っているのに。

これでは受けない、とか考えるのは大人だけ。

それからクリエイターは古いまま、をそのままではクリエイティビティに欠ける引け目を感じてしまう悪いクセがある。

どこかで「オレの手にかかるならこう変えてやるね!」みたいな、余計なことをしないといけない風潮もある。 ホント余計!



古いままの中のいい要素をあとから楽しむこともとってもいいことなのに。

ちょっと前にこのブログで紹介したサンダーバードだって、

ずいぶんあとになって実写版の映画が出たけど

あれはもはやサンダーバードではない。


むかしのままのいいもの、もっとそのままでたくさん放送してくれないかなあ。



「魔法使いサリー」にしても

「ゲゲゲの鬼太郎」にしても

単なる懐古主義なのではない。

確実に昔のものには感性を自然に刺激して育ませる深みがあった。


僕は好奇心旺盛だから

いろんな時代のいろんなものを覗いて来たから

比べることができた上でそう思う。

きっと昔は、ただ売れればいい

じゃなくて、

子供の心を豊かにしよう

という情熱のほうが高かったんじゃないかな、作り手に。

作り手に子どもに対する愛情を感じたよ。



いまの子供向けモノは(特に戦隊もの)

それに関連した商品(おもちゃ)をいかに売るか、

というリンクで作るからなあ。

それじゃあ消費だけで

なにも心に残らないよ。



さあ、まだまだ古いものシリーズ、

続くよ!

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ちっちが4歳の頃描いた鬼太郎と目玉おやじ
◯とーだけの最低限で鬼太郎を表現できている。みごと!




ところで、去年だっか、某デパートでゲゲゲの鬼太郎展をやっていたから

ちっちを連れて行って来た。

とても単純なディスプレイのだまし絵展だったけど。

充分おもしろかった。

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東儀秀樹オフィシャルブログ「SMILE」Powered by Ameba-鬼太郎展5

他の人目も気にせず一緒になって参加して楽しかったよ。

ハイテクでも何でもないその「だまし絵展」、

なんだか懐かしいくらいの素朴なものだったけど、

ほんとうにそれで子どもも大人も充分楽しめるんだよね。

東儀秀樹オフィシャルブログ「SMILE」Powered by Ameba-鬼太郎展4



それからウチには水木しげるの妖怪図鑑があって、

それだけでもちっちはずっとおもしろがっている。

 それを親子で楽しんでいるから、

日常、なにかにつけて、

不思議な音がすれば僕は

「あ! もしかして『あずきあらい』が近くにきているのか!」とか

「隣の部屋に『べとべとさん』がいるかも!」とかいって

ちっちと楽しんでいる。

僕が水木しげるっぽく『しりつまみ』っていう名前のお化けを勝手に想定して

ちっちのお尻をつまむ。

ホントにそれだけで子どもはワクワク大騒ぎでおもしろがってくれる。


そうそう、その図鑑のおかげなのか、

だまし絵展のグッズコーナーでちっちが選んだのは

「キジムナー」というわけのわからないお化け。

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買って来た「きじむなー」を図鑑でさらに確認(オタク?)

ふつう鬼太郎のなにかとか、目玉おやじとか選ぶだろうに、

さすがちっち!

誰も興味を持たなそうなマイナーなものにま反応。

お化け文化もマニアック! いいぞ!!

宇宙からお化けまで! そのままどんどん行っちゃえ!!


東儀秀樹オフィシャルブログ「SMILE」Powered by Ameba-ちっち描いたお化けたち
ちっちが描いたお化けの世界


TOGI ちっち 2