UXUMAL (ウスマル)の遺跡から移動し

森の一本道を走ると

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いかにも田舎のレストランがあった。

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ユカタン半島特有の料理をいただく。

鶏のチリソース蒸し煮。

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美味しい。

メキシコ料理には必ず

マメを潰したペーストが添えられているけれど、

それがレストランによってちょっと味が違ったりする。

トルティーヤチップスに付けて食べたり、料理と混ぜたりしてたべるのだけれど

気のせいか、シティよりユカタンの方が濃いめで味がしっかりしていて、

塩味も濃く、とても美味しい。

とても後を引く。

トウモロコシやマメは太りやすいという。


なるほど、そりゃそうだろう。

やせているメキシコ人を探すのが難しいくらい

街をあるいている人たち(特に女性)は

迫力がある。


さて、ここのレストランで食事を終える頃、

店の人が「特別なカクテルはいかが」とすすめるからみんなで応じた。

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名前は「クカラーチャ」!

なんだそれ、ゴキブリのことじゃないか!

テキーラとカルーアとさらになんだかを混ぜ、紙でグラスの口をふさいで

ウーノ、ドース、トレース!(イチ、ニィ、サン!)と

テーブルに3回たたきつけ、

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泡っぽくなったところを

一気飲みする。


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なぜか飲むときにソンブレロをいちいちかぶせられる(笑)

で、飲んだ直後に「チャッチャッチャ!」と叫びながら頭をぐらぐらゆすられる。

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楽しい。いかにも陽気なメヒカーノ(メキシカン)

なるほど、細い小さなショットグラスに注がれたそれは茶色くてゴキブリみたいだ。

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ところで、ここの店の人たちはみなマヤ人なのだという。

スペイン語だけでなくマヤ語も話せるのだそうだ。

マヤ人としての誇りを持っているという。


ふと目をやると店の一角にはキリスト教の祭壇があって、マリア像が掲げられていたりする。

そういうのを目にするといつも、なんだか残念な寂しい気持ちになる。

植民がなかったら本来ならばこの祭壇には

太陽のモチーフやジャガー(マヤ文明では神の化身)が供えられていたに違いない。

そして人々は宗教信仰というよりも宇宙に対する敬いを尊んだ生活を続けたに違いない。

そうであったならば彼らの誇りはより力強いものとなっただろう。


ま、今の当人たちになんの罪はない。

来るものを拒まずに受け入れて来た民族だったのだ。

だからこそ哀しい、と僕は感じる。


でもメキシコ人は明るく陽気で、(実はシャイなところもあるからいい)

僕らは元気になる。

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レストランを出て、さらに3時間ほど走って、

最大の遺跡群のある

CHICHEN ITZA(チツェンイッツァ)に。


ウスマルにしてもここチツェンイッツァにしても

昔との一番大きな違いは、

昔は遺跡の周りには何も無かったのに、今ではホテルができていた。

これはあってはいけない!


広大な森の中にいきなりぽつんと存在するピラミッド

であるはずなのに

そのすぐ横にプールの完備されたリゾートホテルがあるのは絶対におかしい。

存在の素晴らしさはピラミッドそのものだけではなく、
それを含んだ周囲の自然の状態すべてが価値ある遺産であり、

マヤの文化が伝わる空気であるのだから。

観光に力を入れざるを得ない状況なのだろうが、

もう少し政府はなんとか考えてもらいたいものだ。

メリダの街のホテルに泊まって、

時間をかけて森を進んでたどり着く、のが正解だろうに。




さて、メキシコ料理はそれほど多くのバリエーションがないから

だいたい同じような味のものを食べ続けている。

でも今晩は珍しくトルティーヤもマメのすり潰したのも出てこない料理をいただいた。

といっても単に魚(クエ)の塩バター焼き。

これも実に美味しかった。

そして今日頼んだ飲み物はマルガリータ・デ・タマリンド。

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これがまた実においしい。

よくあるフローズンマルガリータなのだけどタマリンドが入っていて、

唐辛子の粉も少し混ざっているからタマリンドの味が際立つ。

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タマリンドはタイでは唐辛子と砂糖をまぶしてそのままお菓子として食べたりするし、料理にもよく隠し味に使うから、僕は昔から好き。

このタマリンドのマルガリータは後を引くから、アルコールは少なめにしてもらった。

デザートは珍しく、バナナのシャーベット!

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バナナアイスはよくあるけど、シャーベット!

別にこれはメキシコ特有のものでもなく、

このホテルのオリジナルらしい。

バナナの味と香りがそのままふわふわシャーベットになっていて美味しかった。

こどものころよくバナナをむいてビニールに包んで冷凍庫で凍らせてかじった。

その冷凍バナナを程よく解凍させた感じ。



さあ、明日は夜明けとともにピラミッド!