生誕150年、今も人を惹きつける力 河東碧梧桐 | 松山兎月庵 文化歴史館

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野育ちなれど格高し・・・・

今月のGWの一コマ。

今、思い出しても己がやってきた事は無駄ではなかったと自分を褒めてやりたい出来事があった。

何と昨年、河東碧梧桐の遺作を通じて知り合った若者たちが碧梧桐の生誕地である松山に移住してきたいとの報告でその決意は世辞やファションではなく本気なのだ。




昨年2月、私の私設美術館で「河東碧梧桐生誕150年記念・三千里の旅」と題した個展を行った。その際に茨城、埼玉、愛知、岐阜等の全国から碧梧桐ファンが訪れそれぞれ閉館間際まで懇談、交流をさせていただいた。

私の子供程の若者たちではあるが昨年だけで四度松山を訪れ、さらに東雲公民館文化祭で公開した河東碧梧桐展にも遠方から駆けつけてくださった。

恐るべきエネルギーである。


移住に関してのしっかりした計画案を聞く程にその若いエネルギーと熱意に逆に教わる事も多く、私自身、今一度学び直しが必要だと感じた。

禅の言葉に「放下着」というのがあるが、囚われることのない断捨離が生んだその目は大きな希望に満ち、澄み渡っており、一片の仏を見た心地である。

元々はアニメから碧梧桐を知り、全国の句碑を巡った後、本物本来の聖域にたどり着いたとの話は聞いていたが何事にもあまり動じない私でさえ実に驚かされた。






人口減少、首都圏以外の全ての地方都市に関わる社会問題が蔓延る中、150年前の松山の新傾向・自由律俳人が引き寄せた力は何なのか・・

地方の田舎の歴史家に分かるはずもないが、一つだけ挙げるとしたらその囲い込まれた世界から長い旅を通じて広くを知り、自力でそこを脱したその生き様なのかなと思ったりする。


而今、即今、今日の好日を楽しみながら生きるべし。

そんな事を彼女たちから学んだような気がした。


  日々是好日