則天去私 | 松山兎月庵 文化歴史館

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野育ちなれど格高し・・・・

好む、好まざるに関係なく繋がっていく友人が今のSNSにはあり、逆に繋がりたい人とはすれ違ったり、行き着かなかったりすることもある。
偶然的、運命的という見方で鑑みるとこれも「縁」というものであり、私が5年前に掲げた則天去私に近いとも言える。
SNSという媒体がなければ繋がる術もない方々もたくさんあり、この人類初の媒体が良であるか悪であるかは今は問えないことは明白。

今日、私は58歳の誕生日を迎えることができた。





10年前に心不全で倒れた時には思いもよらぬ拾い物の寿命であり、天運への感謝を忘れたことはない。
今年は新型ウィルスで世界中が喧騒の真っ只中にあるが、命を拾った私には、その今すら有り難く思える。

夏目漱石が晩年掲げた「則天去私」なるものを私も掲げてはみたものの、彼の文豪の思いなど分かり得るはずもなく、ただただ推測の中で一つ一つの思いを模索するのみ。

好むと好まざるに関わらずスタッフたちが用意してくれたチョコケーキ・・
フルーツケーキの方が良かった等と努々思うまいと。
全く去私にならない反省を込めて赤木桁平著書の「夏目漱石」をまた読む。





読めば読むほど核心に近づけるということでもないがやはり幾度も読むしかない。

SNSであろうがなかろうが、祝ってくださる気持ちは等しく有り難いもの、余生10年の感謝と共に厚く御礼を申し上げたい。


法師蝉と鈴虫が同時に啼く今宵の一期一会。

則天去私