last 炒飯 | 松山兎月庵 文化歴史館

松山兎月庵 文化歴史館

野育ちなれど格高し・・・・

40年に渡り営業してきた中華飯店があと数日で閉店との事。

風邪をひいて食欲がない時、この店の優しい味の炒飯にずいぶん救ってもらった。





初めて来たのは30年ぐらい前だったと思うが生まれたての息子を横にして食べるのにここの畳席が有り難く、やんちゃな息子が騒いでもスタッフの方々はニコニコして対応してくださり、その上、何を食べても調味料の味がせず、食材の味が生かされていた。




最後の晩餐という言葉があるが自分が最後というわけでもなく、店の事情による最後の晩餐を昨夜は味わった。




偏食大王の私なのでいつも頼むものは決まっていたが、私の知る限り、はじめから玉ねぎが入ってない炒飯はここしかない。

消えゆく町の老舗、増え続けるフランチャイズ・・
今の時代、芋を洗うような接客が当たり前となり、店主の「粋」よりマニュアルが上に君臨している日本。

「個性的な町づくり」を目標に掲げる地方都市も掛け声だけでどんどん個性は失われつつあり、クローン都市ばかりで観光どころではない。

玉ねぎの入ってない唯一無二の炒飯・・
また一つ私のメニューが減る。