私の口から垂れた真っ赤な血が




貴方以外の何者かに触れた瞬間




黒く染まるのはわかりきったことで。




愛、故に黒く染まるのなら




愛、故に自害を選択




だがそれは自己満足であって。




偽善の為に貴方に罪を着せ




正義を振りかざす愚かさ。




コレデヨカッタ、




言い聞かせつつ、針の山




尊い貴方にも又、尊い者が在るとも知らず。

過ぎてゆく時間は




解決なんてしてくれないじゃないか




進めない 進めない




靴の裏に接着剤をつけたみたいに




動いてくれない 足




あせる あせる あせるほど




蟻地獄のようにうまってゆく 足




おいてかないで まだまってって




もう誰もいない前を見て 叫ぶ




進まない でもまだ立てる 足




靴をぬいじゃえばいいだけなのに




脱げない 私




靴さえ捨てれたら




そんな簡単なことが難しいんだ




ぜんぶ ぜんぶ はぎとってしまえ




裸になってしまえ




裸になってしまえよ


『好きなものは?』






「アニマル 本 気持ち悪い音楽





    黒 メリーゴーランド 雨のにおい」






『なんで?』






「凸と凹がはまったから」






『ふーん』






肌で感じたこと






言葉にすること






君が感じること






同じになること






あるのかな







君の身体の節々に結ばれた、透明な糸。


絡まって悶えていた小さな心が、


今にもボロボロになってしまいそうだ。


「僕に意志がなかったなら、


絡まることもなかったのにね。」


君の言葉が、小さな心に突き刺さる。


切るのは簡単、



だけど切れない糸。



ほどけるように、手をとりあえたなら、



射し込む光の束。

あなたはいない




でもそこには確かに




あなたはいる。