やぁ。トガシスト。





クリスマス







俺か






イルミネーションか








君ならどっち

(トガミネーション!!!ピカーン!!)





おととい事務所ライブ

『NEW COMER 2nd night』が表参道GROUNDであった。




僕らの出番はトリ前。



トリは同期のクマムシ。この並びは2ヶ月連続だ。




出番直前になり舞台袖に移動した。




舞台上では僕らの前の順番の親子コンビ『完熟フレッシュ』がネタをやっている。






普段そんなことはないんだけど僕はオナラをしたくなった。


もう出番数分前というのに。




このオナラを抱えたままでは舞台上でしてしまう可能性もあるし、それが不安でベストパフォーマンスが出せなくなると思い直前ではあったものの『する』ことにした。





さすがにもう34年生きてきてこれから出てくるオナラがクサいのかクサくないのかはある程度わかっているつもりだ。



今回のものは無臭という自信がありながらも舞台袖で『する』のはさすがに大人としてのエチケットにあまりに欠ける。



と言って外まで出る時間はない。





舞台袖からそのまま吹き抜けで繋がっている通路。




そこにはトリのクマムシがいた。




同期だし許してくれと思い舞台袖のたまりから一番離れた通路の奥に行きクマムシに




「ごめん!ちょっと屁こくわ!」




と僕が言うとクマムシ佐藤が今まで見た中で一番頼もしい顔で





「おう。俺そういうの気にしないから。」




と言われ惚れかけた。



その言葉に甘えオナラをさせてもらうとクマムシ長谷川が




「6秒も出てるじゃねぇか!」




と驚きながら言った。



僕は照れながら「ごめんごめん」と言い安堵の中舞台袖に戻ると劇場スタッフの人が医療ドラマの緊迫したテンションの感じで僕にこう言った。




「富樫さん!そっちでしても舞台袖と客席の方に換気扇あるんでこっち流れてきちゃいます!」





盲点だった。




そんなことを考える間も無く通路奥から舞台袖に到着したオナラ。








猛烈にくさかった。





なにが無臭だと思っただよ。俺。


舞台袖にいた相方、MCの新作のハーモニカ、作家、がなりのハーフの子、スタッフさん。




その場にいた全員が悶絶していた。




僕もあまりのニオイにネタが飛びそうになるのを必死に堪えた。




舞台上まで届いていないか心配していた時にネタ中の完熟フレッシュの池田さんが奇跡的なタイミングで




「無味無臭だよ!!」




とレイラちゃんにツッコんでいた。




それを聞いて袖の芸人達で



「よかった!舞台上はまだ匂ってない!」





なんて笑い合って


「あぁ芸人でよかったな」



なんてホッとしていたら端にいたスタッフさんが真顔で








「くっせぇな。。」





と言っていて我に返った。







冬が








始まったみたいだ。