日曜の夕方、息子がんもと映画に行きました。
今回見たのは、イギリス映画の『Locke』。

poster


トム・ハーディ主演。
出演者が一人だけの映画です。(声の出演は他にもいます。)
しかも場所も変わらない。同じ空間の中で一人だけで話が進行する。
舞台ではよく見かける趣向ですね。いわゆる一人芝居。加藤健一の『寿歌(ほぎうた)』がとーふが最後にみた一人芝居だったような。

主人公のアイヴァン・ロックが現場監督をしている工事現場からロンドンのある場所へ車を走らせる一時間半の映画で、始めに車に乗る所以外はほぼすべてのシーンが車を運転するロックの画面です。ある出来事のために、人生最大の決断をしてロンドンまで高速を走る。それだけの映画。これは、ヌーボーロマン華々しき頃の名作ミシェル・ビュトールの『心変わり』(La Modification)と似た設定ですね。しかし、この映画では心変わりは起こらない(少なくとも初めの決心を覆すような心変わりはなかったと思う)。

観客を飽きさせないためには、台本と演技が良くなくてはいけない。
がんもととーふの感想はグッド!。かなり絶望的な状況なのに、最後に光が見えたのも良かったと思います。

トム・ハーディは『インセプション』で注目され始めた俳優で、次はマッド・マックスの主演だそうです。

hardy


ロバート・デ・ニーロ的な俳優かと思います。(役柄によって体重を20キロも増やしたり減らしたり・・・そういう外見まで役に同化するというのは、個人的には必要ないと思うのですが、どうでしょう。)肉体派俳優とゆうか。若い頃のマーロン・ブランドにもちょっと似ている。『欲望という名の電車』の頃のね。しかし、例に漏れず、パブリック・スクール・ボーイだから、アメリカの肉体派俳優とはやはり違う。

ま、しかし、この人のいいところは、見る角度によって別人に見えるというとこかな。役によっても、同じ俳優とは思えないこともある。『バッドマン・ダークナイト・ライジング』では、全編顔を覆って一度も見せなかったし。それなのに圧倒的な存在感があった。

夕食の時に、「He will be the next big thing(近い将来大物になるね)」と話していたら、夫いなりが、「そういうヒーロー崇拝とかセレブ信奉とかいうのは好きじゃない」などと水を差す。「それは、だって人間性の一部だから仕方ないでしょ」と言い返すが、気に入らなかったようす。置いてきぼりをくったのを僻んでいるのか。いなりの好きなタイプの映画じゃないから連れて行かなかっただけなのに・・・
別にいいじゃないの、我々凡人の人生なんて退屈なんだから、映画のヒーローに仮託して夢を叶えてもらってもと、とーふは思う。

さて、トム・ハーディも良かったけれど、それ以上に良かったのは、たぶん声だけ出演のドナル。突然、前夜にヨーロッパで最大のコンクリート打込みの現場監督を電話で頼まれるドナル。やったこともない仕事を無理やり押付けられて狼狽する様子が電話越しに伝わり、かつその狼狽ぶりの滑稽さに笑わずにはいられない。すばらしい演技だと思います。演じているのは、Andrew Scott 。『シャーロック』のモリアティ役の人です。『The Town』というテレビのミニシリーズでもいい演技をしていました。


という感じで、これは字幕やダビングで見るのは難しい映画かも知れません。科白の妙が伝わらない確率が高いからです。また、人によって意見が別れる映画でもあると思います。

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