この部屋からいつ出れますか?
一日一度、夕方医師が診察にやってきたときいつも聞いていた。
でもこの質問は、ますます医師を警戒させていくだけだったみたいだ。
まぁ様子をみながらね・・とはぐらかされた。
そっか・・部屋から出るとまた自害行動をすると思われて
いるんだ。
本を読ませてくださいと言っても
刺激になるといけないからもう少ししてからね、と。
自分に対してであろうと人を殺そうとした人間に対しての
これが世間の目なんだと痛感した。
私がいくら大丈夫です、もうしません、と言っても信じてもらえない。
もう部屋でおとなしくしているしかなかった。
私がやっきになって大丈夫です、部屋からだしてください。
言えばいうほど、興奮したことになり薬の量が増やされた。
薬の影響でかぼーっとしていても時間のたつのが早かった。
寝て、食事をして、ぼーっとして、医師の診察を受けて、食事をして、が
一日のすべてだった。
夫が面会に来てくれたときは、面会室に
いくことができた。
退院したい、夫に訴えても夫の反応は医師と同じだった。
「もう少しゆっくりして、ちゃんと病気を治したほうがいいよ。」