「~だけではできるようになりません!」なんていう主張はよくあることで、これは、ある意味、「~」を批判・否定することを目的としてなされるかと思いますが、もうちょっと拡大してもよいかと思います。
英語を、あるいはTOEFLの準備を、しているような場合、何かひとつのことでできるようにはならないです。
●学校の授業だけ・・・では難しいでしょう。
●NHKラジオ英会話・・・だけでは、まったく知識・分量が足りません・
●TOEFLの過去問・・・だけでは、基本的な英文の作り方や文法などがわからないでしょう。
●予備校・・・だけでは、そこで学んだことをどのように活かすかがわからず、スコアに結び付きませんし、予備校で得る知識量も限界があります。
●オンライン英会話・・・仮に、毎日5時間やったとしても、それでTOEFLのスコアにはほとんど影響がないと思います。
●単語集だけ・・・では、さすがに分量が足りません。
●この先生だけ・・・では、知識の範囲が限られるし、刺激も逓減します。
●英語の本だけ・・・では、もちろんですが、聞き取りがおろそかになります。
●YouTubeの動画だけ・・・では、いろんなものをサーっと流すにはよいですが、じっくり腰を据えて英文に取り組みにくいです。
こうして、「それだけ」ではなかなか勉強が薄っぺらくなるんですね。でも、この「~だけでよい」「~だけに絞って」という勉強は深く根付いている「文化?」でもあるので、「予備校と、オンライン英会話のどちらかをやろうと思うのですが、どちらがいいですか。」という質問が後を絶ちません。こうした質問の答えはいつも同じで、「基本的な勉強を1本据える。毎日やるもの。その他は、何でもいつくでもやれるのであればやればよい。」というのが答えです。たとえば、「単語を覚える」ということを考えると、単語集で覚えようとしても、同じ例文の繰り返しです。2~3回ならまだしも、それを超えるとさすがに刺激が足りません。なかなかプラスにならないわけです。ところが、ネットで英文(ニュースなど)を読むことも並行してやると、その単語が出てきたりするわけです。おそらく、その瞬間に記憶できていくと思います。
英語の勉強、とくにTOEFLの勉強ともなれば、何か一つだけで完成するというような単純な勉強ではなくなります。様々なところから学び、様々な場所で、応用する、というのがよいですね。たくさんの情報源を使うと、たとえば質問をしたときに、違う答えが返ってくることもあります。それはそれでまた、刺激になるし、さらなる問題提起ともなるので、日々の勉強の新たな課題になるわけです。今、何か一つだけに絞ろうとしている方は、それを基本にして、いくつか他のチャンネルも持つようにすると、実は効率もよくなるかもしれません。英語の勉強に最も大切な「分量」を増やすことになるからですね。ご一考いただければ。