自分自身のことについて、生まれてこの方、一度も考えたことがないという人はおそらくいないと思う。
僕も、そんな多くの人と同じように、自己について考えてきた。
そして、自己に関する今のところの結論として、この世界における唯一確からしいもの、と定義するに至っている。
この世界には数多くの人がいるけど、僕は彼らが本当のところ、何を考えているかはわからない。
鳥やカエルが何を考えているかもわからない。
それらは皆、僕にとって不確かな存在だ。
不確かな存在ばかりの世界の中で、唯一確からしい存在、それが自分自身。
きっと別の誰かにとっては、僕は不確かな存在で、その誰かだけが確からしい存在で、そんなそれぞれが知覚する世界がいくつも重なりあっているのが、この世の中の全体像だったりするのもしれない。