「水の都の大阪で〜」


 俺の名前は餌 笹(エサ ササ)中国から父の仕事の関係で日本にやってきた。小学校2年まで沖ノ鳥島に住んでいたので日本語は少しわかる。わかると言っても女性の乳首の色が大体何色か乳首を見なくても、顔と右頬を見ればわかるというレベルだ。ポケモンのレベルで表すとLv57、遊戯王の星で表すと6、パワプロのエラー回避で表すとCくらいで、好きなパワプロのアイテムは「すけすけゴーグル」だ。


蝉の鳴き声も聞こえなくなった朝、今日は都鳥中学校に初登校。やっちゃんと薄っすら書かれた看板がついた実家を飛び出しリコーダーを背負い中学校に向かった。初登校のとき少し違和感を感じた、みんなリコーダーを背負っていないのである。リコーダーの代わりなのかはわからないがみんなは書道セットを小指で持っていた…不安と塩昆布が入り混じる中、正門についた、そこで衝撃の光景を目撃するのである…


「おはえっさっさ」
「おはパイナポー」

 正門でヴァンフォーレ甲府時代のハーフナー・マイクのユニフォームを着た10人ほどの集団が、右足を後ろに引き、拳を握った両手を交互に引きながら爆音であいさつをしているのである。驚きすぎのあまり正門の前でブリッジをしていたら1人の男が声をかけてきた。

「得意な泳ぎは耳かきだね」

犬かきではなく耳かき?耳で泳ぐのか?衝撃のあまりブリッジの体勢からちんぐり返しの体勢になってしまった。

「驚かしてごめん、名前を言うのが先だったね、俺の名前は水野 都(みずの みやこ)、家は1LDKKKKK、キッチンが5つもあるんだ。ははは」

ちんぐり返しの体勢で僕は質問した

「何故キッチンが5つもあるんですか?」

すると彼はこう答えた

「オムライス用のキッチン、オムレツ用のキッチン、オムカレー用のキッチン、オムツを履く用のキッチン、デーモンの召喚のもも肉を炒める用のキッチンの五つだけどどうしたんだい?」

「す…すごい…」

もの凄いところに来てしまった、僕はそう思いながら職員室にほふく前進で向かった…


 「オナラでやっとドレミの「ミ」の音を出せるようになりました」

「さすが辺宇等勉先生、オナラで翼をくださいを演奏するのも時間の問題ですね」

にぎやかな職員室に入り、自分の担任辺宇等勉(べうとうべん)先生を呼んだ。すると辺宇等勉先生はオナラで「ファ」の音を出しこちらに来た。

「君が今日から転校してきた餌君ね、さぁ一緒に教室に行こう」

先生と共に2年2組へ向かった。
ガチャ…

「転校生で2年2組のクラスに入る餌くんです、あいさつをお願いします」

「餌 笹です、好きな女性のタイプは清少納言で好きな漢字は「爪」です。これからよろしくお願いします」

「みなさん餌くんと仲良くして下さい、では水野くんの横の席が空いてるのでそこが餌くんの席です」

緊張のあまりハイハイで席まで行った。

「えーっと、みなさん夏休みはどうでしたか?勉強にえっさっさに遊びに全力を尽くせましたか?」

えっさっさ?この時僕はこの言葉を初めて聞いた。まるで初めて女子のトンネルを見た時に近い感じがした…
その時まだあんなことになるとは思ってもいなかった。

著者 丸山貴也
「えっさっさの向こう側〜前編〜」より