1.シロイカラス
2.蒼
3.ALL GREEN
鈴村健一の9枚目となるシングル。タイトル曲の「シロイカラス」は自身も出演しているアニメ「CODE:BREAKER」のエンディングテーマになってます。
その「シロイカラス」、異能を使うコードブレイカーたちの気持ちをリアルな視点から唄っていて原作・アニメを知ってる人にはたまらない内容であるとともに、壮大ながら前向きでつまづいた時にそっと背中を押してくれるような歌詞の世界観が広がっています。曲自体はストレートなロック調の曲で、特にサビで一気に力強さと切迫した決意めいたものを感じられるところが聞いてて気持ちがいいです。wikipediaに書いてあった「A・Bメロで溜まっていたストレスガサビで解消されるようになっている」という言葉はまさにその通りといった感じですね。また出だし・2番終わり・ラストにあるDメロが良いアクセントになってます。
カップリングの1曲目「蒼」は、退廃的でシリアスな雰囲気ながらどこか光が差し込んでいるかのような雰囲気を放つミドルテンポ曲。世界規模の壮大なる詩世界にも注目です。そして2曲目の「ALL GREEN」は小刻みなギターリフとリズム感が心地よい曲で、灰色の空を下地にしつつも「蒼」とは打って変わって突き抜けるような爽快感が広がってます。ぶっちゃけメロディはかなり弱めなんだけど、「再生」をテーマとした歌詞がかなり良く、聞いてて心にしみわたるというかすごく響くものがあってカップリングではこちらの方が好き。
ということで3曲とも初聴き時はパッとしなかったんだけど、何度も聴いてるうちに好きになってきました。特にカップリングはかなりのスルメ曲ですね。そして全体通して言えるのが歌詞がすごく良い!今回つながりや前向きなメッセージを絡めたものが並んでるけど、何というか歌の言霊を感じられるというか…これは「あすなろ」の時も思ったけど、作詞をすべて本人が手掛けているのもあって、歌にも自分の表情というものがちゃんとこめられていて、それで詩の世界というものがしっかり伝わってくるような気がします。男性声優アーティストの中でも実力派と目されている鈴村さん、「あすなろ」からちゃんと聞き始めた自分としてはそろそろアルバムも聞いてみたいなあ…という気もしたり。きっとファン層は女性がほとんどだろうけど、ぜひそんなこと関係なしにいろんな人に聞いて欲しいですね。