たむらぱん「ノウニウノウン(限定盤)」―前編― | トドのひとりごと。~the second~

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今回は、たむらぱんのメジャー1stフルアルバム「ノウニウノウン」を取り上げます(限定盤の内容についてレビューしていきます)。




それでは各曲を紹介していきます。


:素晴らしい曲(以前の評価では★×4.5~5.0)

:良い曲・まずまずの曲(以前の評価では★×3.5~4.4)

黒:普通・及第点の曲(以前の評価で言うと★×2.5~3.4)

:イマイチな曲(以前の評価で言うと★×1.5~2.4)

:駄曲(以前の評価で言うと★×1.4未満)




1.ジェットコースター

※「ナクナイ」レビュー時に評価を上方修正

「ほら君も明日からは昇り調子 下り坂は瞬く間に終わるから 世の中楽しんだもん勝ちじゃない」というフレーズを始めとして前向きで心に残る歌詞の世界観が良いですね~ジェットコースターのように緩急がうまく付いており、ピアノ音が印象的で壮大かつ爽快なアッパーサウンドに仕上がっています。


2.ちょうどいいとこにいたい

「自分の人生におけるちょうどいいところ」をテーマとした曲。アップテンポでリズミカル・軽快なメロディ展開が特徴的でサビメロは印象に残ります。基本明るくて前向きだけどどこか切なさもある、という曲の雰囲気をうまく取りまとめた彼女の歌唱にも注目。


3.ゼロ

「人生の岐路での葛藤」を描きつつ「スタートは何度でも切れる」というメッセージが込められたミドルテンポソング。壮大なサウンドが終始広がっています。歌で切なさと力強さをうまく表現できてますね~特にDメロから最後のサビにかけての盛り上がりは聞きどころです。


4.ちゃりんこ

「卒業して互いに旅立った友人との久しぶりの再会を前に色々なことを懐かしむ気持ち」を描いた曲。サビを中心として、タイトル通り「桜の咲く道を自転車で通りながら過去を回想してるかのような雰囲気」が漂ってます。春の桜の咲く季節にピッタリな曲。聞いてたらそういう風景が自然と思い浮かびますね。そしてこの曲も空間の広がりを感じます。


5.十人十色

「性格は誰もが違っても互いに力になることはできる」と唄った曲。十人十色と夜のバーをかけたメロ部分ではオトナチック・メロウな感じを演出しつつ、一気にサビで突き抜けるような明るさと空間の広がりが展開されていきます。終始ピアノの音が効果的に働いていますね~不思議な雰囲気がずっと漂ってるという印象を受けます。


6.ハレーション

「夏を楽しもう!」と唄った爽快なアッパーソング。出だしから突き抜けるような青の世界が広がっています。メロディ展開自体はそこまで変則ではないものの、メロ部分とサビ部分とで緩急がうまく付いてたり間奏で演奏が変則的になってたり、あるいはサビの最後ではリズミカルな遊び心を取り入れたり…と彼女らしさが随所かつ緻密に取り入れられています。ただサビを中心としてYUKIっぽい感じがするのは自分だけ?


7.テレパシー

「君に贈りたい言葉」がテーマになっている曲。ストリングスとアコギ・コーラスが多く取り入れられているのが特徴的で、またサビメロ後半部でちょっと切なさが出てるのが面白いところ。そしてこの曲もYUKIっぽいですね(別にそれでどうこうはありませんが)。YUKIの「ドラマチック」が好きな人は気に入りそうな曲。


8.ごいん

「もっとがむしゃらに自分のために強引に行こう」と歌ったアッパーソング。終始畳み掛けるようなリズミカルなメロディラインと、ギター&ピアノの痛快な絡み方が印象に残ります。他にも2番のメロ部分で変則的に畳み掛けてみたりと面白みも十分あるこの曲、メロディの展開と同様ひたすら力強さ・がむしゃらが出てるメロ部分から優しさを絡めながらメッセージを発しているサビ部分へ歌詞の世界観が変化してるのも面白いところです(まあちょっとこのメロディ展開強引に感じなくもないですが)。


9.大丈夫

「互いに助け合って進んでいこう」というメッセージが込められた曲。あっけらかんとした軽快なリズミカル・ピアノサウンド、そしてキャッチーなサビメロがそこにはあります。ピアノとメロディの絡め方がうまいなあとこの曲を聞いて改めて感じました。優しさ溢れる聞きやすい良曲だと思います。


10.チョップ

「世の中のいろいろな『変なこと』『矛盾してること』への皮肉」ピクニックのような晴れやかな出だしから始まったと思いきや、サビに向かうにつれてどんどんひねくれた感を畳み掛けてきて、そしてサビでは「歌う」というより「主張してる」という印象を受けます。このはじけつつも皮肉めいた展開が痛快!聞いてて気持ちいいですね。終奏での巧みなピアノソロにも注目。


11.恋は四角

「右往左往を経てちょっとずつ角が取れていく二人の恋」を唄った曲。何と言っても昭和歌謡のカラーが「これでもか!」と言わんばかりに前面に押し出されています。ピアノのハジケ具合がなんともいえない切なさと懐かしさを演出しています。全体を通してメロウな雰囲気はどこか椎名林檎を彷彿とさせますね。間奏でのひねくれ感抜群のアレンジも聞きどころです。


12.ライ・クア・バード

「君と二人で愛しい世界に行きたい」と唄った曲。「一人の孤独」を唄っている歌謡チックな感じ漂うメロ部分から始まり、サビで欲望をさらけだして一気に広がりを見せて、垢抜けた明るいサウンドになるという展開になってます。サビでの伸びやかな歌唱はさすがといったところ。


13.スクランブル街道

「人はさまざまな交差点を超えて別々の道へと歩く」と唄っているミディアムバラードソング。地味ながらも切なさをうまく引き出して広がりを見せることができてます。ラストを飾るにはちょうどいい穏やかさも持っています。ただメロディが少し間延びしてるのとサビメロが弱いのが残念。




全体の感想などは後編(こちら )で書きます。