現役世代のみなさんは朝ドラなどみることができないと思います。私自身ももちろんそうでした。

けど多少してからは  なつぞら ちむどんどん  カムカムエブリデー  ブギウギ  らんまん ‥等  

朝ドラは日々の生活のなかで  わくわく うるうるする15分間です。

 

いまも虎に翼  そしてオードリー  ちゅらさんの再放送と。オードリーは?だけど。

虎に翼は 登場人物のあたたかさに泣かされます。

 

特に 戦争の悲劇が  戦争で愛する人との離別  別れ  戦死  病死

悲惨さというだけでなく  人間的に描かれています。

 

日本国憲法も登場して、ジェンダー男女平等の視野も。なかなかのもんです。

 

そして終戦後も社会は混乱し、食料不足で 朋友 同窓の  花岡くんが 餓死、悲劇の死が描かれていたり

戦争で孤児となり、生きることに懸命な戦災孤児の苦悩が描かれていたり、とてもいいアプローチです。

 

戦災孤児で万引きや窃盗を繰り返す  道男。彼は周囲の戦災孤児のリーダー的な存在ですが。

食べることだけでなく家族愛や人間の信頼に飢えています。

 

その道男が寅子によって猪爪家にやってきます。

懸命に猪爪家のはる 花江  直明らは 彼に関わり 彼の心のかぎをこじあけようとするのですが、なかなか

簡単にはいきません。

 

今まで家族や周囲の人に優しくかかわってもらったことのない道男は 人を信じることができません。

安心して生きることが許されない 現実のなかでもがいている道男にとったら 愛などという言葉は無縁だったのです。

 

ある事件で道男にむけられたある冷たい視線に 道男は猪爪家を飛び出します。

 

寅子の母、はるが心労から心臓発作で倒れてしまいます。心配なのは道男のことです。

寅子は道男を探して はるの前に連れてきます。

 

はるは、道夫を自分の傍に呼んで「抱きしめて」「ああ、これでよかった。」「よくここまでひとりで生きてきたわねえ」

と言葉をかけます。

 

 

いま、学校や教師が感じなければならないことがここに描かれています。

この時代に比べたらたしかに日本社会は 表向き 「豊かな」社会です。

けれども、その表向き「豊かさ」のなかで隠された  貧困や生きづらさはある意味戦後の混乱期以上かもしれません。

 

家族や地域社会の人間的なつながりも希薄になっています。

 

そのなかでも子どもたちは何かを探して何かを求めて懸命に生きています。

道徳教育が教科化されて学校には「偽善」と「建前」がはびこるようになって「こうしなければならない」

「そんなことしていたら生きていけないよ」「見捨てられるよ」という脅しが子ども達をとりまきます。

 

勉強でも学校生活の中でも。

ぜひ、そのシーンごらんになってください。

ドラマでもスポーツでも歌でもいいのです。

たとえそれが脚色されたものであってもそこから刺激をうけ、感じることが エネルギーになれば。